『モジャ公』(モジャこう)は、藤子・F・不二雄の漫画作品、およびそれを原作としたアニメーション作品。また、作品中に登場する架空生物の通称。『週刊ぼくらマガジン』(講談社)にて1969年1号(創刊号)から1970年35号まで連載され、幼年版が同社『たのしい幼稚園』にて1970年1月号から同年12月号まで連載された。モジャラ(モジャ公)、空夫、ドンモの3人が宇宙に家出の旅をしてさまざまな冒険をするSFストーリー。特に『ぼくらマガジン』版において、全体的にシュールでハードな高学年向け物語をギャグ・コメディで支え、かつ風刺や皮肉、時にはグロテスクな描写やブラックユーモアを交えて描いたエネルギッシュなSFアドベンチャー作品となっている。藤子・F・不二雄の作品は1話完結型での連載が多いが、本作はストーリー漫画形式となっている。連載終了した『21エモン』の続きを描きたいという作者の希望から始まった作品で、少年と宇宙生物とロボットのトリオが宇宙のあちこちを冒険するプロットを継承している。2014年現在、藤子・F・不二雄作品で新規にTVアニメ化された最後の作品である。なお、アニメ版は漫画原作とはストーリー・設定等が大幅に異なっており独自のものとなっている(後述)。ある日、家出を考える空夫のもとに、同じくそれぞれの星で家出をしてきた宇宙人のモジャ公、ロボットのドンモが宇宙船でやってきて、3人で宇宙に家出をする。愉快で自由気ままな旅のはずが、成り行きで参加したアステロイドラリーや伝染病が蔓延する無人の惑星での決闘、詐欺師オットーとの丁々発止、不死の星で自殺フェスティバル、精神に仮想現実を送信することで架空の現実を体感させて支配する死人の星…行く先々はほとんどが命がけの冒険になってしまう。アニメ版は漫画原作と異なり、モジャラ(モジャ公)とドンモが地球に漂着して住み着き、空夫達との日常生活や、ロケットを直す材料のコスモストーンを探すため空夫達と旅をしたりする。ほとんどが宇宙での話だった漫画原作と違って宇宙にはあまり出ず、空夫の生活する近所での話が多い。のちにコスモストーンを全部見つけて、ロケットを直すことができ、それ以降は生活ギャグ的な話がメインだったが、モモンジャ(アニメオリジナルキャラクター)が登場の51話からは、本当の宝を見つける旅に出かける。"本項では『週刊ぼくらマガジン』に掲載された最終話について触れる。"前述通り、本作は意図を完遂できぬまま打ち切られた『21エモン』の設定を再利用して描かれ、作者本人が「楽しんで描いた」と述懐するほど入れ込んだ作品であるが、児童向け漫画としては難解なストーリーが仇となってか、作者にとっては不本意な打ち切りに終わった。雑誌掲載時の最終話は、1970年32号から35号まで描かれた「不死身のダンボコ」というエピソードである。しかしこのストーリーには最終回としての要素は全く見られず、結末も作品全体をまとめる内容とはなっていないため、作品自体が未完とも考えられる唐突な終わり方となっている。完結後の1971年に虫プロ商事から発行された虫コミックスの単行本(全2巻)においては、最終話が「不死身のダンボコ」の1つ前のエピソードである「地球最後の日」となっており、「不死身のダンボコ」は未収録となった。さらに1976年に朝日ソノラマから発行されたサンコミックス版単行本(全2巻)においても、同様の措置が取られている。「不死身のダンボコ」は1988年に中央公論社から発行された藤子不二雄ランドの単行本(全3巻)においてようやく単行本初収録となったが、掲載が「地球最後の日」の前となり、ここでも最終エピソードは「地球最後の日」となっている。1989年には同社から愛蔵版(全1巻)が発行されており、こちらでは掲載順は藤子不二雄ランドと同様であるが、「地球最後の日」に最終話らしい体裁をつける加筆が施される措置が取られた。こうして『モジャ公』は「地球最後の日」が最終話となり、連載終了から約20年を経て作者の手による正式な結末が付けられた作品となった。なお1995年には小学館からコロコロ文庫版文庫本(全2巻)が発行されているが、こちらでは「不死身のダンボコ」は未収録、「地球最後の日」は加筆版が掲載されている。こうした事情から本作は発行ごとに最終話の内容が異なる珍しい作品となっている。『宇宙フレンド モジャ公』(うちゅうふれんど もじゃこう)は、藤子・F・不二雄のアシスタントであったMASAHITO(現:ふじあかまさひと)の漫画作品。『モジャ公』のテレビアニメ化にあわせて『月刊コロコロコミック』(1995年9月号 - 1996年4月号)と『別冊コロコロコミック』(1996年6月号 - 1997年4月号)で連載された。企画段階では藤本が作者となる予定であったが、当時から藤本の体調が思わしくなかったため、原作:藤子・F・不二雄、作者:MASAHITOとなり、オリジナルストーリー(ほのぼのギャグ路線)で展開された。1996年にてんとう虫コミックスで1巻が刊行されたがアニメと共に終了した為、それ以降の4話分が未刊となっている。この3人は基本的な設定は原作と一緒。1995年10月3日 - 1997年3月31日にテレビ東京系でアニメ化された。全74話。放送時間は火曜日18:30 - 19:00(第1話 - 第50話)、月曜日19:00 - 19:30(第51話 - 最終話)。放送期間が1年6か月に及び、当時のテレビ東京系アニメの中では比較的長期放送となった。原作者の藤子・F・不二雄自ら第1、2話の脚本を担当しており、本作放送開始直後には、藤子・F・不二雄が本作の宣伝を兼ねてテレビ東京系の「開運!なんでも鑑定団」に出演している。放送枠が移動した第51話から最終話までは、モジャ星人らの伝説で宇宙一の宝物とされる「マハラダモジャ」を探すことがテーマとなっている。本作放映中の1996年9月23日に藤子・F・不二雄が逝去し、翌9月24日に放送の50話ではオープニング冒頭およびエンディングで追悼するテロップが流された。本作放送終了後、月曜19時台のアニメ枠は長年途絶えることとなり、同時間帯でアニメが再開されるのは約12年後の2009年4月から半年かけて放送された『リロ・アンド・スティッチ ザ・シリーズ』(セレクション放送)である(後に『たまごっち!』が放送されるが、曜日の移動により2013年3月で同時間帯のアニメが再び消滅した)。アニメ化に際しては、「家出は自由気ままでスリル満点の冒険」という家出行為が魅力的に映るような要素を出したくないとする制作者側が藤子・F・不二雄とよく協議した結果、宇宙を放浪して冒険する漫画原作とは設定などが大幅に変わって「モジャ公たちは地球に定住し、そこから色々な星へ遊びに出かけ、終わったら空夫の家に帰ってきて日常を過ごす」という、「家出」「ハード」およびグロテスク描写を取り払うことになり、アニメオリジナルの要素の強い作品となった。原作からのエピソードは、「さよなら411ボル」1話分のみ作られ、第21話「ちょっとポッドでお買いもの」として放送された。キャラクターデザインは『キテレツ大百科』の作画監督や『ドラえもん』などで原画を担当した尾鷲英俊が担当。ストーリーは漫画原作と大幅に変わったが、空夫などのキャラクターデザイン・設定も変わっている。交通系(鉄道会社系)広告代理店であったジェイアール東日本企画がテレビ東京でのアニメ番組枠を買い付けた初の作品であり、後継番組のポケットモンスターの製作にも関与するようになったことでも知られる(OLM(制作)、小プロ(製作)も続投)。モジャ公(テレビ東京)放映当初ではJR東日本・日本テレコム(現・ソフトバンクテレコム、当時はJRグループ)のモジャ公のキャラクターが出演するCMも放映されたほか、東京駅などでの交通広告の展開、2期主題歌の「ドリーム・エクスプレス」CDジャケットでは、デフォルメされたSTAR21に宇宙で跨るモジャ公・ドンモ・空夫・ミキらが描かれている。日本テレコムでは放映当初、0088市外電話(中継電話)によるモジャ公らの声が聞けるテレホンサービスが存在した。テレビ愛知では1996年3月まで土曜19:00 - 19:30(特番時は土曜6:30 - 7:00)の放送だった。当初は約3週の遅れだったが、年末年始にテレビ東京など5局では1週休止をしたが、テレビ愛知では休止をせず、さらに2話連続放送も行ったため遅れは4日(週内)に短縮した。当時異時ネットとなっていたテレビ東京18時30分のアニメ番組は、遅れを短縮するなどの措置は全くなかったため、異例ともいえる対応だった。放送期間中からセルビデオ化され全話収録されている(51話本放送時の訃報は割愛)。販売元は契約上、1話から50話は日本コロムビア(全17巻)、期間延長分(マハラダモジャ編)の51話から最終話まではポリグラム(全8巻)と分かれており、51話以降が収録されたポリグラムのビデオは「Vol.1」からと通巻が連番にはなっていない。放送日時は1996年9月時点、放送系列は放送当時のものとする。日本コロムビアポリドール・レコード日本コロムビアポリドール・レコード「モジャ公 キャラクター・ソング・アルバム -MOJA CONCERT-」1996年1月20日発売。1次主題歌とキャラクターソングを収録。1996年から1997年にかけて全話収録のVHSビデオソフトが分巻で発売された。2010年に藤子・F・不二雄ミュージアム開業記念企画としてTCエンタテインメントから発売された「藤子・F・不二雄TVアニメアーカイブス」シリーズに第2,11,51話が収録され、『ポコニャン!』と共に初DVD化となった。2011年9月から小学館集英社プロダクションによって全話がバンダイチャンネル・dビデオなどのインターネットテレビサイトで有料動画配信(サイトによっては月額定額制の見放題プラン対象)が行われている。
出典:wikipedia
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