鷹村 守(たかむら まもる)は、森川ジョージの漫画作品および、それを原作とするアニメ『はじめの一歩』に登場する架空の人物。アニメ版での声優は小山力也。ドラマCD版では梁田清之。鴨川ボクシングジム所属のプロボクサー。身長185cm。リーチは189cm。生年月日は1969年7月7日。蟹座のO型。初登場時19歳で、物語内では現在27歳。トサカのように前髪を上げたリーゼントがトレードマーク。野生の熊と戦った際に、胸に三本の傷が付いた。主人公・幕之内一歩をボクシングに打ち込ませた人物であり、狂言回しの役割を与えられている副主人公的キャラクターでもある。作者はパウンド・フォー・パウンドでは鷹村が作中最強ボクサーであると語っている。性格は豪快かつ粗野にして品行下劣。常に自分が一番に注目されていないと気がすまない性分であり、自分を「オレ様」と呼び、他人に負けることなど一片たりとも考えていない唯我独尊な自信家。その無敵の腕っぷしと傍若無人ぶりから一歩達からは「人間じゃない」とまで言われているが、ボクシングにはストイックなほど真剣に取り組んでおり、根は男気溢れる情に厚い心の持ち主。一歩たちにボクシングの厳しさ・素晴らしさを教え「強さ」とは何かを体現する良き兄貴分である。「理不尽大王」と称される無類のイタズラ好きで、悪知恵に関しては頭の回転が異常に早い。ガキ大将がそのまま大きくなったような人物で、青木を筆頭に鴨川ジムやその関係者が受けた被害の数々は枚挙に暇が無く、たとえ反抗されても力ずくで押さえ込んでしまう。デリカシーはまるで無く、人が一番気にしていることも平気で口撃し、たまに周囲に配慮した言動をしたりやり過ぎを反省しても普段の行いの悪さから裏目にでてしまう(ただし後述した家族にはそのようなことをせず、対立関係にあった兄に対しても軽い小言で済ませたぐらいである)。下ネタが大好きな超がつくスケベで、無茶苦茶な女遊びをしており写真週刊誌に報じられたことも。私生活自体は質素。アパート「太田荘」で独り住まいをしており、世界王者になってからも住居は替えていない。部屋は散らかっており、大量のごみやHな雑誌などが散見される。二階級制覇の世界王者であり、圧倒的な観客動員数を誇り、テレビ番組・CM・雑誌出演なども多く、高額のギャラを貰っているはずなのだが、現在のところその金の使い道は謎。唯一ファイトマネーを全部使って作ったとされているのが、ホーク戦前に頼んでおいた世界王者奪取記念の銅像である(後述)。世界チャンプとなってからは試合後に一人旅に出るのを趣味にしている。傲岸不遜を地でいく性格で誰に対しても対等な物言いと態度を取るが、ダジャレの師匠と(一方的に)仰ぐ板垣父に対してだけは唯一敬語を使い、挨拶にまで伺うほど心酔している。建設企業「鷹村開発」社長の次男として生まれる(1969年7月7日)。いわゆる大企業の御曹司として将来が約束された立場ではあったが、人並み外れた体力や腕力ゆえに幼少期から喧嘩ばかりで、父の奔走がなければ少年院行きも免れなかった事件もあったという。極めつけに中学時代、兄のラグビーの試合中に野次を吐いた観客20人を殴り倒した事件がきっかけとなり、実家からは勘当され、アパートで一人暮らしとなる。その後高校へ行くが、やはり喧嘩続きであったところを偶然鴨川と出会い、「人を殴り倒して褒められる場所を紹介する」とジムに誘われ、本人も「暇つぶしになる」からとボクシングを始める。その後プロボクサーとしてデビューし、勝ち星を上げた。2戦目を終了した高校3年時、ボクシングのみに専念するためと高校を中退。この前後で不良であった青木・木村と喧嘩をし、それがきっかけで彼らはジムに入門している。その後も順調に勝ち進み、全日本新人王を獲得した。鴨川ボクシングジム会長・鴨川源二には普段は「会長(じじい)」と呼んで軽口を叩いたり、悪ふざけの末に鴨川に直接被害を与えたりして、怒鳴りつけられてばかりいるが、ボクシングに出会わせてくれたことに大恩を感じており、自らをより洗練し鍛え上げたことには全幅の信頼を寄せている。それゆえに試合の度に壮絶な減量を強いられるがやり抜き、減量中に苛立つことはあっても会長や仲間に対して愚痴や弱音を言うことはない。現役時代の鴨川が世界タイトルに手が届かなかったことを思い、獲ったばかりの世界ベルトを「ベルトに興味はない」とすぐに渡してしまう。また、傷害事件の末に警察に没収されてしまった鴨川の杖の代わりを誰にも言わずにこっそり購入してきたり、心の中では高齢の鴨川を何かと気遣っている。行く行くは6階級制覇して6つのチャンピオンベルトを鴨川にプレゼントしたいと考えているようである。鴨川もそんな鷹村を本人のいない所では「孝行息子」と発言したり、鷹村と一歩がいることでジム入門者が飛躍的に増えたこともあり、ある程度の暴走には目を瞑って好きなようにさせている。また一歩・青木・木村がボクシングを始めたきっかけが鷹村との出会いであり、彼らがボクシングをする上で大きな原動力となっているのが「鷹村への憧れ」である。毎回の如く青木たちに理不尽な要求を突きつけても好かれ続けるのは実績もさることながら、無類の強さと時折のぞかせる男らしい気遣いや優しさゆえ。一歩とのスパーリング後に鴨川ジムを離れた宮田一郎のことは今でも気にかけている。純粋に一歩と宮田の決着を誰よりも心待ちにしていた一人でもあり、高いレベルでの勝負を見たいという己の願望から、本来敵方である宮田のカウンターを「質が軽い」とあえて指摘して的確なアドバイスを施した。宮田もまた鷹村の眼の異常を疑い一歩を動かしてまで心配するあたり、兄弟弟子として心の奥では深く繋がっている。減量の辛さを人一倍痛感しているため、普段オモチャ扱いしている青木に対して、食べ物に囲まれながら減量を進められる精神力だけは高く評価している。本人は家族のことは一切口にはしないが、実家はリゾート開発で有名な「鷹村開発」であり、彼はその子息4人兄弟の次男にあたる。他に、彼と同じく身体能力に優れた兄の卓(すぐる)、美人で優しい姉の京香(きょうか)、兄・守を尊敬している弟の渡(わたる)の3人の兄弟がいる。父親も存命である。彼は度重なる素行不良と前述の暴力事件がきっかけで実家からは勘当されており、家族間の面会も禁止されている。兄・卓によれば彼らは周囲には「3人兄弟」と公言していたとのことである。兄・卓とは同じような性格からしばしば衝突しており、卓は守に対して「存在自体が迷惑だった」などと言っているが、一方で互いに認め合った関係でもあり、卓は弟のボクサー引退後の生活のことを考え、密かに子会社のポストを用意していた。しかし守が世界チャンピオンになってからは、彼の生きる場所がボクシングであることを悟り、以前の考えを捨てて見守るようになった。姉・京香と弟・渡は実家から離れて暮らす守のことを心配しつつ熱心に応援している。本来のスタイルは身体能力・格闘センスに任せガードを下げたインファイトが主体の物であり、鴨川源二が街で喧嘩をしていた学生時代の鷹村に初めて出会った時点で、既に日本チャンピオンクラスの実力の持ち主だったと言われるほどの天性の強打と無類のタフネスを持つ。鴨川にアウトボクシングを叩き込まれボクサーファイターとなり、ミゲル・ゼールは鷹村を野性と科学の融合であるボクサーの理想像と称していた。基礎練習のみでデビュー戦で当たったインターハイ優勝選手に完勝し、全日本新人王も順調に掴む。日本タイトルマッチまでダウン経験がなく、全勝でオールKO勝ち。本来はヘビー級の体格であるが、日本では同級が設置されていない(本作の時間軸時点において)ためにミドル級を主戦場とし、試合の度に平常時の90kg近い体重からミドル級〜ジュニアミドル級まで約20kgの壮絶な減量を強いられる。日本における重量級の選手数の問題もあり、スパーリングで日本ランカー3人を同時に相手して圧倒して多くの対戦相手が逃げ出してしまい、試合が決まらないこともしばしば。世界を舞台にしてからは鴨川ジムの資金力の無さから本来の階級で闘えないなど満足に試合を組めないことも多いが、本人は減量について鴨川に文句を言うことはない。決まったサンデーパンチは無いが、鴨川の指導で急所に力の集中した的確なパンチを放つ。ミドル級でありながらフェザー級の宮田一郎についていけないと言わしめるほどの素早さを持ち、ランニングでは一歩ですらついていくのがやっと。スタミナも常人の比ではなく、炎天下での練習などは付き添いのトレーナーの方が先に根を上げるほどである。普段イタズラばかりに使っている悪知恵は、ボクシングの試合では相手を的確にやり込め勝負所を見極める駆け引きに役立っている。試合観戦中のコメントではボクシングに関する含蓄の深さを見せ、時には鴨川でさえ気付けていない点まで指摘するほど。他選手の試合を観戦する際に意外な展開に目を剥くことはあっても、選手の強さそのものに驚愕することは稀である。現WBC・WBA ミドル級統一チャンピオン。同ジュニアミドル級も制し(1度防衛後、ミドル級王座挑戦のため返上)2冠制覇を達成、戦績24戦24勝24KOの無敗記録を更新中。6階級制覇を目標としている。階級こそ違えど現役ボクサー3人(千堂武士、間柴了、冴木卓麻)と、元ボクサー2人(伊達英二、沖田佳吾)の計5人を12Rフルで試合後に一斉に相手し、勝利するという強さを見せた。網膜剥離の疑いがある。行動の不審さから宮田が右眼の異常を危惧するが、本人は否定している。後のイーグル戦において左眼が塞がった状態でも戦えていたことから疑惑は解消、引退の心配もなかった。だが医者の診察を受けたわけではなく、そもそもイーグル戦では負傷で両眼が見えなくなった状態での勝利のため、真偽は現在のところ不明である。合宿中に野生の熊に襲われた際に、胸に傷を負う死闘の末に殴り倒した。発見した仔熊に情がわいてトドメを刺さずに立ち去ったが、事情を知らない猫田が熊鍋にしてしまった。熊が死んだ事を知った鷹村は人目を憚らず涙したが、せめてもの供養のためにと熊鍋を大いに食した。「ボクシングだけには嘘はつきたくない」との信念から、試合や練習には極めて真摯に取り組んでおり、ボクシングこそが自分の生きる唯一の世界であると感じている。その一方で、目立ちたがり屋ゆえに入場コスチュームやパフォーマンスなどはひたすら派手にしたがり、試合中は意味のない所にこだわって無駄な苦戦をすることも多い。入場曲は『ウルトラセブン』のテーマ。熊をKOした直後の試合では熊の毛皮を被って入場し自分のパンチ力を世に知らしめた。唐突過ぎて観客には作り話に思われるも、毛皮を脱いだ際に胸に刻まれたクマの爪痕を見て観客や対戦相手は最終的に本当の話だとわかったようである。この時の試合内容は、あえて右を封印して左のみで戦い、対戦相手を1RKO。「左を制するものは世界を征す」の格言を思い起こさせる、世界戦へのアピールを行った。世界戦で使用した鷹の頭と羽根を模したフードつきガウンは好評であったが、カブト虫の着ぐるみを着た際には、リングインの際にツノがロープに引っ掛かって取れてしまい、「ゴキブリじゃねーか」という野次が飛んだこともある。対戦相手との力量があまりに違うとやりたい放題であり、それでも当たり前のように勝ってしまうため、勝ったにもかかわらず観客からブーイングと共に物を投げられることもしばしば。試合中にもかかわらず「自分が引っ掛りそうになったから」と青木の“よそ見”を何の予備動作をせずに使ったり、必殺パンチと称して「ビートルズ・アッパー」という、大振りアッパーを考案して連携もなく連発したり、端から見れば単なるお遊びとも思えるハチャメチャな試合運びに終始して終わることも多い。これにはセコンドとして一緒に恥をかいてしまう鴨川も「実力はともかく人格的に王者には程遠い」「性根が腐っている」と嘆いている。ブライアン・ホーク戦は試合前の挑発的な言動を繰り返していたホークに立ち向かう日本代表のボクサーという期待を背負った試合だったが、勝利後にホークと大して変わらないレベルの下品な発言をしたために台無しにしてしまった。ロナルド・ダック戦やピーター・ラビットソンには、派手なKOを狙い過ぎて、判定負け寸前まで追い詰められている。彼は基本が万遍なく強く、これといったサンデーパンチがない。このことは本人も自覚している。西暦が不明であるため、便宜上、一歩の鴨川ジム入門後の経過年数と本人の年齢を表記する。※7回以前の不明分に、少なくとも東日本新人王の1回戦と決勝、全日本新人王決定戦(1R KO)が含まれる。鷹村のWBC世界ジュニアミドル級王座奪取記念に鷹村が頼んだ銅像。本人そっくりらしい。完成直後に青木が銅像を持ち運んで壊してしまい、青木は1体5万円もする小型版の銅像を路上売りで行商させられるハメになった(銅像は2体売れた)。鴨川ジムのシンボル(?)として屋上に置かれ、ジムの遠景が描かれるときしばしば登場している。鴨川はこの銅像が気に障るようで、一歩と宮田の試合が流れた際には像に怒っていた。なお、作品の大型版とほぼ同デザインのものが実在しており、作者の経営するJBスポーツクラブのシンボルとして飾られている。
出典:wikipedia
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