八重干瀬(やびじ)は、沖縄県宮古島の北方、池間島の北約5 - 22kmに位置し、南北約17km、東西約6.5kmにわたって広がる広大なサンゴ礁群である。地元自治体は「やびじ」を正式な呼称としているが、「やえびし」とも呼ばれる(#名称参照)。100以上のサンゴ礁からなり、その面積は宮古島の面積(158.70km²)の約10分の1に及び、海面上に出ることのない暗礁や礁斜面まで加えると約3分の1にも達するといわれる。普段は海面下にあるが、大潮には海面上に干出する。特に、春から夏のかけての大潮の低潮時には島のようになる広い礁がいくつかあるので、「幻の大陸」とも呼ばれる。中でも、潮差が一年で最も大きくなる旧暦3月3日には、伝統的にサニツ(浜下り)と呼ばれる行事が行われてきた。近年では、八重干瀬まつりと銘打ったイベントが開催され、数多くの観光客を集めている。なお、八重干瀬まつりには宮古フェリー及びはやてが保有するフェリーを使って八重干瀬上陸ツアーを行っていたが、伊良部大橋開通による平良港 - 佐良浜港間の一般旅客定期航路廃止に伴い、2014年のツアーが最後となった。2013年3月27日には、「宮古島に固有の生活文化との繋がりの下に親しまれてきた優秀な海浜の風致景観」であり「我が国最大の卓状のサンゴ礁群としても重要」として、名勝及び天然記念物に指定された。また、八重干瀬は、サンゴの群生地であるため、好漁場であるとともに、スクーバダイビングやシュノーケリングのスポットともなっている。国土地理院は平良市(2005年10月1日に周辺町村と合併して宮古島市となった)からの要請を受け、1999年12月1日に「八重干瀬」の2万5千分1地形図を発行した。これは、陸地のない干潟だけの地図としては、全国初のものであった。現在、この地図自体は絶版になっているが、八重干瀬は、5万分の1地形図「宮古島北部」、及び、2008年8月1日に新たに発行された2万5千分1地形図「フデ岩」に掲載されている。八重干瀬という名称の由来には諸説があり、8つの干瀬からなるからとも、干瀬が幾重にも重なっているからとも言われる。八重干瀬は、「やえびし」のほか、島尻では「やびじ」、狩俣では「やぴし」などと様々に呼ばれてきたが、1999年の「八重干瀬」の2万5千分1地形図発行にあたり、国土地理院から呼称の統一を求められた平良市は、八重干瀬の呼称を、八重干瀬に最も近い池間島での呼び方で、市の行事でも従来用いられてきた「やびじ」とすることを決定している。八重干瀬を構成する礁には、人体の各部分(例えば、「カナマラ」は頭、「イフ」は胃)、動物(例えば、「イラウツ」はブダイ、「フガウサ」はノミ)などの現地名が付いている。
出典:wikipedia
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