エレメント(Element)は、本田技研工業がかつて生産・販売していたクロスオーバーSUVである。2001年、北米国際自動車ショーにてコンセプトカー「モデル X」が発表された。ジェネレーションYと呼ばれる16歳から24歳あたりの若者向けの車として企画され、地上高が高く、かつ室内スペースも広くとったSUVとミニバンの折衷のようなクロスオーバービークルである。本田技研工業のアメリカ合衆国現地法人であるHonda R&D Americas, Inc.(HRA,所在地:カリフォルニア州)でデザインされ、Honda of America Mfg., Inc. (HAM) のイーストリバティ工場(所在地:オハイオ州)にて生産されていた。デザインではビーチにあるライフセーバーが詰めるライフガード・ステーションをキーコンセプトとしており、車の全長は10フィートのサーフボードを積めることを条件として決定された。ベースとなったCR-Vとは異なる側面の観音開きドアをスタイルの大きな特徴とする。後席のドアはサイドアクセスゲート、サイドカーゴドアと呼ばれ、法律の制約もあり全席のドアを先に開かないと開かないようになっている。衝突安全性を確保するため、ドアをピラー並みに強化し、後席ドアのヒンジは鋳造品で前部ドアヒンジの3倍の大きさである。側面衝突時にドアが移動しないようサイドシルに引っかかるフックが設けてある。バンパーやフェンダー、サイドシルにはクラディングと呼ばれる無塗装の樹脂素材を使用している。内装ではシートやフロアには防水処理が施してある。アメリカでは2002年12月に販売が開始されて、個性的なコンセプトやポップなデザインと使い勝手の良さが評価された。結果、最終モデルである2011年モデルまでの比較的長い間、販売されていた。エンジンはK24A型 2.4L 直4 DOHC i-VTEC(160PS) のみで、駆動方式をFFと4WD、トランスミッションは5速マニュアル、4速AT、5速ATが設定されていた。日本においては2003年4月から2005年7月までベルノ店で輸入販売されたが、アメリカとは対照的に、観音開きドアと、安っぽく見えるデザインがあまり支持を得られず、2年少々で輸入販売は打ち切られた。日本仕様では駆動方式が4WDでトランスミッションが4速ATのみである。北米モデルにはFF及びMTも存在し、リアシートの上に手動のサンルーフが装備されているモデルも存在した。2006年モデルではエクステリアの樹脂部分を全塗装した「EX-P」モデルが登場した。2007年にはドライブ・バイ・ワイヤの採用などにより166PSに改良され、5速ATの採用や、フロント周りやカラーリング、内装の変更がされている。また、18インチアルミホイールや、ローダウン化、専用の外装と内装等を採用した新しいグレードの「Element SC」が追加された。2009年にはフロントグリル、フードライン、バンパー、前後ライト部などエクステリアデザインが大きく変更された。2010年12月、ホンダのアメリカ法人は「2011年モデルをもってエレメントの生産を終了する」と発表した。2007年にDogcars.comによる初のドッグカーオブザイヤーを受賞するなど、エレメントは愛犬家からの評価が高かった。これを受け2009年北米国際自動車ショーにて、愛犬家のための特別仕様であるDog-Friendlyコンセプトを発表し、2009年秋に発売されることとなった。荷室には全体にペットペッドが備わり、ネットによる囲いが装備される。リアシートにも固定ベルト付きネットクレートが用意された。これらのペットリストレイントシステムはタカタが手掛けている。荷台に乗るための伸縮傾斜台も用意された。他にはリアシートの送風ファン、肉球デザインのシートカバー、骨デザインのオールシーズン仕様のラバーマット、水がこぼれにくい水入れを装備。エクステリアではリアとサイドに専用エンブレムが付いた。2003年4月16日、発売される。形式はUA-YH2。2005年6月9日、諸変更がおこなわれた。サイドシルガーニッシュとカウルトップの形状を変更やエキゾーストパイプフィニッシャーを追加する事により外観を一部変更し、運転席シートベルト締め忘れ警告ブザーを採用した。また、ショアラインベージュ・メタリックは廃色となった。形式はCBA-YH2に変更された。2005年7月、輸入終了。
出典:wikipedia
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