アリタリア-イタリア航空(アリタリア-イタリアこうくう、)は、イタリアの航空会社。社名の「アリタリア」は「翼」を意味する「アリ」と「イタリア」を掛け合わせた造語である。第二次世界大戦後の1947年9月16日に設立された。当初はサヴォイア・マルケッティSM.95などの大戦時に製造された旅客機でイタリア国内線とヨーロッパ域内路線に就航し、その後ダグラスDC-6Bを長距離路線に、域内路線をビッカース バイカウントなどのプロペラ機で運航していた。1960年代以降はシュド・カラベルやダグラスDC-8などのジェット機を導入し、ダグラスDC-8で日本路線へ就航した。1969年、翌年からのボーイング747型機の導入に合わせて、国旗の色である緑・白・赤をベースに用い、会社の頭文字である「A」を尾翼に重ねるようにデザインした機体塗装を採用した。2008年にマイナーチェンジを施し従来のデザインや社名ロゴを少々変更した新塗装となり、その後2015年にも再度マイナーチェンジを施し順次塗り替えが行われている。1975年から世界ラリー選手権でランチア・およびその親会社であるフィアットのスポンサーとなり、アリタリアカラーをまとったランチア・ストラトスおよびフィアット・131・アバルトラリーは無類の強さを見せ、日本でも人気を博した。このカラーリングは1970年代のモータースポーツを象徴するカラーリングとして現在でも高い人気を誇っている。イタリア国内路線とヨーロッパ、アジア、アフリカ、北アメリカ、南アメリカ各大陸の都市に就航しており、現在は国内線やヨーロッパ域内路線、北アフリカ路線をマクドネル・ダグラスMD-82やエアバスA320シリーズで、中長距離路線をボーイング767やボーイング777で運航している。世界有数の航空連合「スカイチーム」のメンバーであり、2001年に加盟を果たした。なお、スカイチームへの加盟の前にはウイングス・アライアンスへの加盟を予定していた。ローマ教皇のイタリア国外への旅行の際はたいてい同航空の特別チャーター便が使われている。同時多発テロ以降経営が著しく悪化しているため、現在はイタリア政府が株式の49%を保有し事実上国有化されている。しかし、2007年7月19日にはイタリア政府のディピエトロ建設相が「売却先が見つかるのならばたとえ1ユーロ(約170円)で売却しても構わない」と発言するなど、労働組合の抵抗によりリストラ策はなかなか進まず、毎年赤字を出し続けているのが現状である。2007年12月14日には、同じスカイチーム内で提携しているエールフランス‐KLMが同社の買収のために一株あたり0.35ユーロで入札したと発表した。競争相手で、ルフトハンザドイツ航空の事実上の傘下にあるエアワンも、同社の買収意向を見せた(エアワンの入札額は一株あたり0.01ユーロ)。同年12月21日、アリタリア航空役員会は、エールフランス-KLMに売却先の優先交渉権を与えることを決め、続いて同年12月28日、イタリア経済・財務省は、政府の所有する49.9%の株式売却について、エールフランス‐KLMと独占交渉することを決めた。2008年3月に、アリタリア航空はいったんエールフランス-KLMの買収案を受け入れたものの、労働組合側が反対しており、交渉が難航した。また、イタリアのシルヴィオ・ベルルスコーニ首相も、「エールフランス-KLMによる買収を拒否する」と発言したが、その一方で、アリタリア本社の経営審議会は3月26日に満場一致でエールフランス-KLMへの売却案を可決するなど、迷走が続いていた。結局2008年4月2日、アリタリア航空労働組合の強い反対によりエールフランス‐KLMは買収を断念、アリタリアのマウリツィオ・プラート会長も辞任した。イタリア政府は、航空事業会社と清算対象会社に分割し、収益の見込める部分を航空事業会社に引き継ぐ方針を固めた。2008年8月29日、アリタリア航空は分割案に同意し、約1,800億円の負債を抱えて会社更生手続きに入った分割後の航空事業部門会社はベネトンや大手銀行などの投資を受け入れ、約7,000人の人員削減をする。ヨーロッパ域内はエアワン、長距離国際線はエールフランス‐KLM、ルフトハンザドイツ航空などと提携する計画である。9月18日、労働組合の反発があることから、イタリア国内の投資グループは再建計画から撤退した。9月22日、支援企業を公募することになったが、支援先が決まらなければ運航停止、清算手続きに入る。また、再建策を提示しなければ、イタリアの航空当局から運航免許の停止もありうる状況であった。9月26日、主要な労働組合が合意したため、分割救済案が実施されることとなった。分割後の新会社は「イタリア航空」として10月15日に発足した。2009年1月13日に同社は公式サイトで無事完全民営化を果たし、名称も「アリタリア-イタリア航空会社」に変更、新会社として運航を開始したと発表した。同時に、会社の住所や電話番号、主なスケジュールの変更は無く、従来通り利用できる事も明言している。しかしその後も経営難は続き、2013年にはイタリア郵政公社などが第三者割当増資を引き受ける形で追加出資を行うが、当時の筆頭株主だったエールフランス-KLMは追加出資を見送ったため持株比率が低下し、実質的に同社傘下から外れた。そこで2014年2月にはアブダビのエティハド航空による出資話が浮上。最終的に同年8月にエティハドがアリタリアの株式の49%を取得し、実質的にエティハド傘下に入る方針が明らかにされた。2014年12月には、同年経営を巡る対立で退任した、イタリアの自動車メーカーフェラーリの前会長のルカ・ディ・モンテゼーモロが会長に就任した。2015年6月4日に新塗装を発表。胴体のグリーンラインを消去したほか、「Alitalia」ロゴが下側へ移動した。アリタリア-イタリア航空の機材は以下の航空機で構成される (2014年9月現在):
出典:wikipedia
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