『ヨシュア・トゥリー』 ("The Joshua Tree" ) は、アイルランドのロックバンド、U2のアルバムである。"Joshua Tree"とはアメリカ南西部の砂漠地帯に生えるユッカの樹のこと。前作『焔』からの3年間、U2はアフリカ救済、エイズ撲滅などのチャリティーイベントに参加して世界的な知名度を得ており、本作でその人気が爆発する。全米チャートで9週連続1位を獲得し、全世界でのセールスは2000万枚以上。グラミー賞では最優秀アルバム賞、最優秀ロック・グループ賞を獲得する(1988年)。シングルヒットした「ホエア・ザ・ストリーツ・ハヴ・ノー・ネイム」(1989年のグラミー賞最優秀パフォーマンス・ミュージック・ビデオ受賞)や「ウィズ・オア・ウィズアウト・ユー」は、U2の代表曲としてライブでも歌われている。音楽面ではアメリカ文化への傾倒がより顕著になり、ブルースやカントリー、ゴスペルなどのルーツ・ミュージックを積極的に吸収し、従来のU2にはなかった静謐さと骨太さを併せ持ったコントラストの深い独自のサウンドを構築している。アメリカ政府の対ニカラグア政策(コントラ支援)を告発する「ブレット・ザ・ブルー・スカイ」、イギリスの炭鉱労働者がモチーフの「レッド・ヒル・マイニング・タウン」、チリのピノチェト政権下の行方不明者をテーマにした「マザーズ・オブ・ザ・ディサピアード」など硬派な姿勢を貫きながら、セールスでも大成功した。2007年には20周年記念として、リマスター盤が発売された。限定版のスーパー・デラックス・エディションにはシングルのB面曲、未発表曲が収録されたボーナスCDと、1987年7月4日にパリのヴァンセンヌ競馬場で行われたライブが収録されたDVDがセットになっている。『ローリング・ストーンの選ぶオールタイム・ベストアルバム500』(大規模なアンケートによる選出)に於いて、27位にランクイン。アメリカ議会図書館が毎年公表しているNational Recording Registry(将来に渡って保存すべき録音資料)に、2013年分の登録作品のひとつとして選ばれた。1999年に、同名のメイキング・ドキュメンタリー映像が発売された。U2のメンバーとプロデューサーのブライアン・イーノ、ダニエル・ラノワらが制作時を振り返る内容で、エルヴィス・コステロのコメントも収めている。この中に「ホエア・ザ・ストリーツ・ハヴ・ノー・ネイム」のミュージック・ビデオ撮影風景が登場する。ロサンゼルス市街地でゲリラ撮影したものだが、この際ボノがホテル屋上の広告塔から着想した物語が、2000年に映画『ミリオンダラー・ホテル』(ヴィム・ヴェンダース監督)になった。
出典:wikipedia
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