村上駅(むらかみえき)は、新潟県村上市田端町にある、東日本旅客鉄道(JR東日本)羽越本線の駅である。村上市の中心駅である。羽越本線の拠点駅の一つでもあり、運行系統は当駅南北で分割されている。上り側(新津方)は単線、下り側(秋田方)は隣の間島駅まで複線となっている。駅西側には山形県酒田市のコンクリート建材メーカーである前田製管の村上工場が所在したが、2001年(平成13年)12月限りで操業を終了して撤退し、施設等が撤去され更地となった。その後は遊休地となっていたが2003年(平成15年)10月、市内の建設業・不動産業などからなる企業体「村上駅西開発」が設立され、翌2004年(平成16年)8月に約64,000mの敷地を取得して土地区画整理事業に着手した。その後分譲が進められ、現在は住宅地のほか食品スーパー「原信」が出店するなど開発が進捗している。駅西側には側線が敷設されているが、かつてはこの前田製管へ通じる専用線のほか、同工場北側に所在した日本化学工業村上工場へ通じる専用線も設けられていた。またかつて側線の南側には転車台があり、この側線にはク5000形貨車が数両搭載されたまま長期放置されていた。また東側の駅舎南側には貨物ホームが設けられていたが、これらの大部分はいずれも撤去されており現存しない。単式ホーム1面1線と島式ホーム1面2線、計2面3線のホームを有する地上駅。両ホームは南側(新津方)の跨線橋と、北側(秋田方)の地下通路で連絡している。直営駅(駅長配置)で、地区管理駅として羽越本線の加治駅 - 府屋駅間の直営駅を除く各駅を統括管理している。単式ホーム東側に面する駅舎内のうち、改札口には自動改札機が3通路設置され、全通路でSuica等のICカードが利用できる。ただしSuica新潟エリアは新発田・新津方面(当駅以南)となっており、鶴岡・酒田方面(間島駅以北)では利用できない。また新発田駅 - 当駅間の途中駅でICカードが利用できるのは中条駅と坂町駅の2駅のみで、その他の駅では利用できない。なお当駅発着のICカード式定期券は発行されていない。改札口周辺には旅行センター「びゅうプラザ村上駅」があったが廃止された。みどりの窓口(営業時間 6時30分 - 20時00分)、自動券売機(タッチパネル式1台)、指定席券売機(1台、営業時間 5時15分 - 23時00分)、待合室、自動販売機、コンビニエンスストア(NEWDAYSミニ、Suica電子マネー利用可、営業時間 6時45分 - 19時30分)、トイレなどがある。バリアフリー対策として、跨線橋にはエレベーター計2基が、駅舎内のトイレにはオストメイト対応の多機能トイレが設置されている。現在の駅舎は1964年(昭和39年)に竣工したものだが、レトロ調にリニューアルする改修工事が施され、2005年(平成17年)6月に現在の外観となった。駅前広場北側には、村上市出身の大和田愛羅が作曲した唱歌『汽車』の碑が建つ。『汽車』は当駅構内でも案内放送のうち、各ホームの列車接近メロディとして使用されていたが、2014年(平成26年)3月からは発車メロディとして使用されている。現在の駅出入口は駅舎が所在する東側のみだが、駅舎は既に築半世紀を越えて老朽化が進み、駅前広場は面積が狭小なうえに歩道と車道の区分が明確でないため、車両や歩行者の動線が錯綜するなどの問題点を抱えている。また近年は前述の村上駅西開発による住宅地開発をはじめ、駅西側で都市基盤整備が進捗している点、さらには現在駅前に所在するJA新潟県厚生連村上総合病院の、施設老朽化に伴う駅西側への移転計画などを踏まえ、村上市では駅西側居住者の利便性改善や市街地の回遊性向上などを目的として、駅前広場の拡張や連絡通路の新設、橋上駅舎への改築などを長期的な視野として駅周辺地区の整備を進める「村上駅周辺まちづくりプラン」の策定と検討を進め、2015年(平成27年)3月25日に基本構想が答申された。同計画は概ね10か年での実施を予定しており、今後は事業の実施方法等について引き続き検討が進められる。羽越本線は当駅が直流・交流の境界となっており、北隣の間島駅との間にデッドセクションがある。特急「いなほ」、臨時快速「きらきらうえつ」などの特急型車両を使用した列車や貨物列車は直通するが、JR東日本新潟支社は一般型の交直流電車を保有しておらず、当駅から鼠ヶ関・酒田方面に向かう普通列車はすべて気動車により運行している。また普通列車のうち、当駅以北へ直通する3往復はいずれも気動車によって運用されており、いずれも発着駅は構内に新津運輸区が所在する新津駅となっている。普通列車のみを利用する場合、前掲の直通3往復を除く大半については当駅で乗り換える必要があるが、当駅のホームは2面3線と本数が限られているのに加え、当駅以北(当駅 - 間島駅間)が複線で、1番線は上り本線、3番線は下り本線となっているため、車両を長時間留置することができず、また留置線も敷設本数が少ないことから、運用が非常に複雑になっている。このため当駅では、待避線の2番線に新潟方面・酒田方面の双方の普通列車を入線させるなどの措置が取られている。前掲のように2番線に両方面の列車が同時入線している場合は、利用者の誤乗を防止するため、駅社員が案内放送を繰り返し行っているほか、ホーム上に案内板を設置するなどして注意を促している。当駅構内北側(間島方)の跨線橋(国道345号 瀬波温泉跨線橋)付近の下り本線は引き上げ線を兼ねていて、ここを介して駅西側の留置線への入れ換え作業が行われる。引き上げ線部分からは上り本線が2番線が分岐する手前への渡り線もあり、これを利用して1番線からの当駅始発の上り列車が設定されている。なお夜間滞泊は、電車4本、気動車1本が設定されている。駅舎が所在する東側は村上市の中心市街地となっている。西側は住宅地と農地が混在している。当駅はレンタルサイクル取扱駅で、利用できるのは新発田駅や小国駅など他のレンタルサイクル取扱駅と同じく春から秋まで利用可能である。料金は1台500円だが、えちごワンデーパス・えちごツーデーパスとレンタルサイクル利用当日で当駅までの「きらきらうえつ」の指定席券を提示すると、レンタルサイクルが無料になる。国鉄時代の新潟鉄道管理局では有人駅(委託駅を含む)において、自動券売機導入後も硬券入場券を発売していた。しかし当駅においては導入後、セット券以外は一度も発売していない。新潟空港と村上市内の間には2006年(平成18年)3月1日から、特定非営利活動法人「村上観光ルネッサンス」が運営し、市内に本社を置く村上タクシーが運行業務を受託する乗合タクシー「新潟エアポートライナーむらかみ」が運行され、当駅前も発着点の一つとなっていた。当駅 - 空港間の所要時間は約75分を目安としていた。1名から乗車でき、原則として乗車2日前からの完全予約制で、運行当日に空席があれば乗車できる方式だった。しかし利用者が低迷し、2010年(平成22年)3月31日の運行を最後にサービスを終了した。※特急「いなほ」・臨時快速「きらきらうえつ」、ならびに当駅が終点となる快速「らくらくトレイン村上」の隣の停車駅は、各列車記事を参照のこと。
出典:wikipedia
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