ユビキタスコンピューティング(ubiquitous computing)は、コンピュータがいたる所に存在(遍在)し、いつでもどこでも使える状態をあらわす概念である。ユビキタスコンピューティングは、パロアルト研究所のマーク・ワイザーが1991年の論文"The Computer for the 21st Century"で、コンピューターが「環境にすっかり溶け込み消えてしまう」というユーザーインターフェイスのあり方を示す用語として使われた。しかし、ユビキタスが「いたる所に遍在する」という意味を持つことから、ワイザーの意図を離れ、コンピュータが遍在するというユビキタスコンピューティングの概念が一人歩きすることとなった。また、「あらゆる場所であらゆるモノがネットワークにつながる」ことはユビキタスネットワークと呼ばれるようになった。ユビキタスコンピューティングやユビキタスネットワークが広まった当初はおもに、移動体通信や無線などにより携帯電話や携帯情報端末(PDA)などの持ち運び可能な機器をコンピュータネットワークと接続することが想定された。坂村健はTRONプロジェクトをつうじて「あらゆるものにコンピュータを」と提唱し、その概念を「どこでもコンピュータ」やユビキタスという言葉であらわした。坂村は、ワイザーの論文よりも早い1984年にTRONプロジェクトを開始していることから、ユビキタスコンピューティングの概念はTRONが元祖であると主張している。坂村は、携帯電話などにとどまらずあらゆるモノにコンピュータが組み込まれ、コンピュータ同士が協調動作することに力点を置いた。それにより、人間はコンピュータの存在を意識することなく、高い利便性を得られる。具体的には、以下のような例が挙げられている。これらは、一般の携帯デバイスのように、人間の道具として従属(他律動作)するものではなく、自律動作をする一種のロボットであるとも言える。自律動作の側面を強調する場合や、高度な自律動作に関して、ユビキタスロボットという用語も使われる。モノのインターネット(IoT)の概念はユビキタスと同じであり、TRONが元祖であることを坂村健は主張している。
出典:wikipedia
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