『大乱闘スマッシュブラザーズDX』(だいらんとうスマッシュブラザーズデラックス、英題:Super Smash Bros. Melee)は、HAL研究所開発、任天堂発売のニンテンドーゲームキューブ専用ゲームソフト。2001年11月21日に発売。大乱闘スマッシュブラザーズシリーズの第2作目。略称は「スマブラDX」、「スマデラ」。本作は、マリオやピカチュウなどといった様々な任天堂作品のキャラクター達が多人数で入り乱れながら相手をふっ飛ばし合って対戦する対戦アクションゲーム『ニンテンドウオールスター!大乱闘スマッシュブラザーズ』の続編である。ゲームキューブ発売前の1999年の時点から企画は進行しており、2001年5月17日〜19日に開催された、「E3(Electronic Entertainment Expo 米国のコンピューターゲームの見本市)」で初公開され、2001年11月21日に日本で正式に発売された。情報公開には雑誌での掲載とほぼ同時に「速報スマブラ拳!!」という形で開発リーダーであるディレクター桜井政博自らが、公式サイト上で情報を公開するという形がとられており、この宣伝手法は次回作の『大乱闘スマッシュブラザーズX』にも引き継がれた。このソフトの初週推定販売本数が約35万本に対して、発売以前のゲームキューブの推定販売台数は約30万台であった。最終的な売上本数は推定約151万本であり、ゲームキューブ専用ソフトとしては最大かつ唯一のミリオンヒットとなった。前作は「任天堂キャラクターのオールスター」というテーマが受け入れられるか発売まで分からず(事実、発売直後は受け入れられなかった)、テーマ自体が後付だったと言うのもあり必要最低限のみであったが、前作の実績・評価に伴って、今作では可能な限りさまざまな任天堂のゲームを盛り込んだよりオールスター要素の強いものとなった。詳しくは後述の「#キャラクター」や「#フィギュア」などを参照。ゲームシステムとしては、前作の延長線として製作されており、前作を遊んで内容に慣れたプレイヤーでも手応えをもてるような内容となっている。具体的には、細かで複雑なものを含めてシステムやテクニックなどの大幅な増加、全体的なゲームスピード・テンポの高速化、後述するような高難易度の一人用モードなどがあり、全体として熟練者・マニア向けの仕様となっている。一方、そのため「初心者から熟練者まで多くが楽しめる」という本来の『大乱闘スマッシュブラザーズ』のコンセプトを損なったという面もあり、桜井政博ディレクターは後に「日々マニア向けの仕様になっていく対戦型格闘ゲームへのアンチテーゼとして作られたはずの『スマブラ』だったというのに、これでは本末転倒ではないか?」と今作に対する反省を述べている。ただし、開発当時はそのように作っていた意図はなく、あくまで「より多くの人が楽しめるように」という前作と同様の理念で製作されており、振り返ってみたらこのような結果となった。また、この反省が続編『大乱闘スマッシュブラザーズX』においてのコンセプトや仕様の見直しに反映された。本作はゲームキューブ用への開発に決定してからは新ハード普及のためのキラーソフトとなるべく製作されており、実際にも上記のようにゲームキューブ初期のハード普及において多大な功績を残している。だが開発者サイドからは製作状況は過酷を極めたといい、ゲームキューブ発売初期に間に合わせるという短い製作期間、原作者サイド多数からの協力と期待、キラーソフトになりうる作品にしなくてはならないという責務などからその労力と責任感は並大抵ではなかったという。特に総指揮を執る桜井ディレクターは多忙を極め、個人作業となるゲームデザインから開発スタッフ全体の監修(原則として、桜井はゲームバランスの均一な水準を目指すため自分一人で全ての調整を行っている)、途中からは『速報スマブラ拳!!』の製作指揮や同ホームページのアンケートコーナーへの対応などまで担当していた。開発が行われた13ヶ月間は日曜祭日や年末年始を含めて休暇を一切入れず、徹夜も相当に続けての不眠不休業態だったと明かしている。また発売日に間に合わせるため、当時任天堂の経営企画室長だった前任天堂社長岩田聡が直接コードレビューやデバッグを手伝うほどの状況だった。本作での参戦キャラクターは、前作のような各シリーズ作品の主人公級キャラクターに加え、ピーチやクッパ、ゼルダ、レトロゲームからのアイスクライマー(アイスクライマー)やMr.ゲーム&ウォッチ(ゲーム&ウオッチ)、人気ポケモンであるミュウツーなど、独特の操作感覚を持たせたキャラクターを揃えている。隠しキャラクターとしてマルス(ファイアーエムブレム 暗黒竜と光の剣)と、発売前のタイトル(当時)からロイ(ファイアーエムブレム 封印の剣)が登場するが、『ファイアーエムブレム』のキャラクターなどに関する権利はインテリジェントシステムズと合同で有しており、このゲームに関連した著作物の著作権表示の中に、インテリジェントシステムズが含まれているものと、含まれていないものがあるが、これは『ファイアーエムブレム』関連のキャラクターが登場しているか否かに関係している。『ファイアーエムブレム』シリーズはこれまで日本国内でのみ販売してきたため海外版では外す予定だったが、海外での評判が良かったため海外版でもそのまま登場することになり、これは後に同シリーズが海外向けに発売されるようになるきっかけともなった。また、隠しキャラクターの中には「モデル替えキャラ(初公開時表記は「モデル変え」)」というカテゴリのキャラクターが存在する。これはほかのキャラクターモーションをそのまま流用した上で調整を加えることで、新たに外見や操作感が異なる別キャラクターとして制作したものであり、今作は開発期間が短く、その際少しでも登場キャラクターを増やす苦肉の策として用いられた。製作手法のため、マリオに対してドクターマリオや、フォックスに対してファルコ(スターフォックス)といった 基本的にモデルとなったキャラクターに関連したキャラクターが制作されている。唯一の例外がガノンドロフ(ゼルダの伝説)で、原作が異なるキャプテン・ファルコンのモーションを流用している。これは二人の体型や頭身がよく似ていたり、ガノンドロフの人気が高かったことなどといった都合のよい条件が偶然重なった為である。前作のキャラクター数は12体だったが、今回は総勢25体で2倍以上となった。前作に登場したキャラクターは全て残されている。本作では、前作の「任天堂のキャラクター・世界観を集めた、唯一のゲーム」というテーマを変え、「任天堂が辿ったゲームの歴史を楽しませる」という役割を持たせるため、任天堂のゲームキャラクターを立体化した「フィギュア」が登場している。これに関連して、「本作に登場するキャラクターはフィギュアにイメージを吹き込まれたもの」という設定が加えられるとともに『スマブラ』の世界観設定がなされ、敵キャラクターにも「創造の右手・破壊の左手」、「イレギュラーな存在」などのストーリーが持たされている。ここで紹介するのは前作から使用可能であり、本作で最初から使用可能なキャラクター。前作で隠しキャラクターでも本作では最初から使用可能となったキャラクターもいる。ここで紹介するのは初期使用可能キャラクターの内、本作からの新規参戦となるキャラクターである。使用不可能。『初代スマブラ』の謎のザコ敵軍団とは別物。『スマブラX』に登場する謎のザコ敵軍団とも別物。名称は「フィギュア」での名称。ひとりでプレイするモードの最後で登場するキャラクター。マスターハンドはバグ技で使用可能だが、乱闘で1位になるとゲーム自体がフリーズしてしまう。クレイジーハンド・ギガクッパは使用不可能。使用不可能。モンスターボールを投げるとモンスターボールからランダムで登場する。伝説ばかり登場するイベント戦もある。1Pモードや対戦をすると、ゲーム独自のコインが手に入るようになった。このコインはいろいろな場面で使用する。1Pモードでストックが無くなりゲームオーバーになったときに、コンティニューしたければいくつかのコインを使わなければいけない。尚、貰えるコインの枚数はスティックをはじき入力した回数で決まる。本作の一人用には三種類(うち一つは隠し要素)のメインゲーム(レギュラー戦)、「イベント戦」と「競技場」からなる四種類のサブゲーム、トレーニングモードが用意されている。レギュラー戦では、プレイヤーの腕前に合わせて、プレイ前に5段階の難易度、1〜5までの残機数(オールスターはルール上1)から設定することが出来る。最高難度(ベリーハード)では任天堂のゲームの中でも最難クラスと称されるほどの難易度を誇る。今作から追加された新モード。キャラクターが限定・勝利条件が特殊などの決められたシチュエーションでの対戦で勝利条件を目指すというもので、いろいろな対戦条件が用意されている。初めは、Lv.1〜10までしかないが、条件を満たしていくことで増えていく。全ステージ数は51。また、特定のイベントをクリアすると隠れキャラクターやフィギュアなどが入手できる。また、スコアやクリアタイムなどが記録されるため、スコア・タイムアタックにも使うことができる。スマブラのシステムを利用して別の楽しみ方が出来るモード。通常の対戦モード。前作にあった「時間制乱闘」、「ストック制乱闘」に加え、「コイン制乱闘」、「評価制乱闘」という2つのルールが追加された。いずれも撃墜数が勝敗に直結するとは限らない特殊なものとなっている。対戦条件は前作よりもさらに詳細に設定にできるようになっており、ふっとばし率の変更や前作で隠し要素だったアイテムスイッチの他にも、などが含まれている。また、新たに「名前の登録」のシステムが登場した。名前を付けて戦うと、対戦中キャラクターの頭上に登録された名前が表示され、各名前ごとに対戦成績やコントローラの振動機能のON/OFFが記憶されるようになった。基本の対戦モードとは趣向を変えた、バラエティ要素の高いモード。このモードにおける撃墜数・落下数・試合回数などの各記録は保存されない。トーナメント形式での大会方式や勝ち抜け・負け抜けによるゲーム側からのプレイヤーの指定など、5人以上のプレイヤーがいる場合でも円滑に対戦を進めることが出来るようマッチングするという機能が追加された。トーナメント乱闘のみ、プレイヤーキャラクターにメタモンを選ぶことができる。といってもメタモンを使えるわけではなく、キャラクターがランダムに決定されるだけである(そのキャラクターに変身しているという設定である)。任天堂のコンピュータゲームに登場したキャラクターたちを立体化した「フィギュア」をゲーム内で収集することができる。フィギュアには比較的新しいゲームキューブやNINTENDO64、スーパーファミコンのキャラクターはもちろん、「カモ」や「モトクロッサー」、「タマゴン」などのファミコンのキャラクターも登場する。基本的には「フィギュポン」という、コインを入れるとフィギュアが入手できるカプセルトイに似た機械を使って入手できる。また、一人用のレギュラー戦でもボーナスゲームやアイテムとして入手できる。中には特定の条件を満たす事で入手できるフィギュアもある。また、フィギュアには「シークレットフィギュア」という通常プレイのゲーム中では絶対に手に入らないものが存在し、『マントマリオ+ヨッシー』と『マスクを脱いだサムス』というフィギュアが公式大会などで配布された。コントローラの振動機能やデフリッカー(画面を若干ぼかして滑らかに見せる機能)のON/OFF、サウンド設定の調整などを行うことが可能。セーブデータの消去も前作と同様にこのモードで行う。ゲーム中の記録が詳しく記録されるようになり、本体の起動回数、総起動時間はもちろん、攻撃ヒット率や地上を歩いた距離なども見ることができる。言語設定の変更で、英語の選択が可能(ただし海外版と全く同じ仕様になるわけではない、詳しくは下記参照)。新たなテクニックが多数登場し、例としては以下のようなものなどがある。ほとんどは『X』にも引き続いて搭載されている。その他にも、本作独自のテクニックとして、小ジャンプまたはジャンプして地上に着く寸前に、ななめ下方向へ空中緊急回避を行うことで発生し、キャラクターが地面を滑るように移動する。これを利用できれば、滑っている途中にスマッシュを出せたり、相手の方向を向きながら相手と逆の方向に移動できたりと、キャラクターの動きに大きく自由度を持たせることができる。また、一部のキャラクターでは、これを高速で連続して行った方が走るよりも速く移動出来たりもする。前作と名称が同じであったり、似たような形状を持っているものもあるが、基本的にはステージは前作から一新されている。本作では原則出典となるシリーズごとに「表ステージ」と「裏ステージ」の二つのステージが存在しており(『ファイアーエムブレム』は固有のステージが、『アイスクライマー』と『ゲーム&ウオッチ』は裏ステージが存在しない)、出典となるシリーズも増加したため、総ステージ数は前作の9から29と大幅な増加となった。その中には、前作では一人用専用であった「デュエルゾーン(本作では「戦場」)」、「終点」、そして前作から3つのステージが再登場した「旧ステージ」が含まれている。ここに書かれたもの以外に、ファイアーエムブレムより「アカネイア大陸」、アイスクライマーより「頂上」のステージが作られる予定であったが、没になった(後者は同名のステージが「X」に登場)。また、ポケモンの裏ステージは「ポケットモンスター金・銀」の「マダツボミの塔」になる案があったという。一部のステージでは低確率で(もしくは、試合開始時に、プレイヤー全員がLRトリガーのどちらかを押していると必ず)BGMが別のものに変化する「裏音楽」が用意されている。この仕様は『大乱闘スマッシュブラザーズ for Nintendo 3DS』の全ステージにも採用された。一部のステージは、『大乱闘スマッシュブラザーズX』『大乱闘スマッシュブラザーズ for Nintendo 3DS / Wii U』にも収録されている。以下は本作で追加されたアイテムについて記述する。前作のアイテムはほぼ全て続投されているが、バンパーのみ登場していない。2002年8月27日に、東京文化会館大ホールにて、大乱闘スマッシュブラザーズDXオーケストラコンサートが開催された。演奏は新日本フィルハーモニー交響楽団。司会は桜井ディレクターと大本眞基子(今作でカービィとネスの声優を担当)が担当。入場料は3000円(全席指定)だった。後に雑誌『ファミ通キューブ+アドバンス』(エンターブレイン)2002年12月号の付録として、演奏部分のみを纏めてCD化された。アンコールまでの全15曲を完全収録しており、あくまで付録という事で雑誌の値段はそのままという非常に良心的な設定ではあったものの、現在では入手は非常に困難である。海外でも雑誌『Nintendo Power』や『Official Nintendo Magazine』の付録として収録された。(英語)も参照。発売前のフィギュポンのスクリーンショットには、隠しキャラクターであるルイージとガノンドロフのフィギュアが既に登場していた。ルイージに関してはワザと登場しないかのような紹介がなされており、この理由に関しては後に「出るか出ないか発売まで楽しめるのではないか」と「プレイヤーがゲームに慣れてから登場することによって、マリオとの能力差を実感して欲しい」という考えからだと述べている。新規キャラクターに関しては前作N64版『スマブラ拳!!』で行われた企画『スマブラ2があるとしたら出てほしいキャラ』の影響を強く受けており、クッパとピーチが登場したのも企画において1位と2位だったためである。前作に登場したキャラクターは全て登場しているが、ネスは当初『MOTHER3』の主人公(リュカ)に変更される予定で、プリンは降板させる案もあったのだという。登場案があったが没になったキャラクターは、『MOTHER3』の主人公リュカと『マリオシリーズ』のワリオが判明している。リュカはNINTENDO64版『MOTHER3』の開発中止のため、ワリオは既に『マリオシリーズ』のキャラクターが多数登場決定していたため優先して除外したためだという。両キャラクターとも続編『大乱闘スマッシュブラザーズX』では改めてプレイヤー出演を果たした。発売同年公開された映画『劇場版ポケットモンスター セレビィ 時を超えた遭遇』では、上映前の広告として本作の紹介映像(オープニングの編集版)が流れていた。開発及びデバッグの期間が短かったためバグが多数発見されており、競技場の「ターゲットをこわせ!」や「百人組み手」は明らかに低い記録が新記録として上書きされてしまう、「ホームランコンテスト」はあまり長距離に飛ばし過ぎると測定不能扱いにされてしまう(初期生産版のみ)といったものなどが確認されている。「フィギュア名鑑」でのキャラクター解説文は、一部誤ったものも存在しており、『スマブラ拳!!』の「アンケート集計拳!!」でユーザーからの指摘を受けたこともある。例として「クラップトラップ」の代表出演作の欄に実際は登場していない『スーパードンキーコング3』が書かれている、といったものがある。「名前の登録」の画面で「おまかせ」にした場合に表示される名前のバリエーションは100種類以上あり、ほとんどが食料品か、過去の任天堂のゲームに登場したキャラクターの名前となっている。中には「セガガ」や「ソニッコ」、「ボコチョ」など任天堂以外の会社を元ネタとした名前も存在する。英語版のものは、日本語版でも言語設定をEnglishにすればほとんどを確認することができる(下記のアイスクライマーステージのように一部例外あり)。キャラクターやステージなどの名前が一部変更されている。プリン→各国における訳。英語版ではJigglypuff、クッパ→Bowser、ドンキーコング→D.K、などがある。また、アイスクライマーは2人組なのでIce Climbersとなり、キャラクター選択時における掛け声のイントネーションが異なる。海外版における発音が英語として正しいものである。アドベンチャーモードで登場する『アイスクライマー』からのザコ敵「トッピー」は、海外版ではアーケード版『VS.アイスクライマー』に登場した同能力のザコ敵のグラフィックに変更されている(日本版では言語設定を変えても変化しない)。これは海外版『アイスクライマー』(NES版)ではこのグラフィックが用いられているためである。フィギュア名鑑の、登場作品の欄が一部アメリカ仕様(北米版の発売年代と機種)になる。本文の内容が変化するものもあり、例えばサムスは日本版フィギュアでは生い立ちは不明とされているが英語版では子供時代の詳細が記されている。北米未発売ソフトのとあるキャラクターのフィギュアは北米版においては削除されている。ホームランコンテストの飛距離や、距離に関する項目が、メートル法(単位:メートル)からヤード・ポンド法(単位:フィート、一部ではマイル)に変わる。キャラクターへの声援が一部キャラクターで異なる。例として、マリオなどへの声援は日本版・海外版とも海外で録音したものだが、キャプテン・ファルコンなどへの声援は日本と海外では全く別のものである。全体の傾向として、日本版専用の声援は明るい上がり口調だが、英語版では低い声で全体的に暗いコールが送られる。桜井ディレクター曰く、当初は海外版の音声で統一する予定だったのだが、送られてきた音声の雰囲気があまりに日本ユーザーの価値観にそぐわないものだと判断したため、一部を日本版開発スタッフの音声で録音しなおしたのだという。
出典:wikipedia
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