株式会社USEN(ユウセン、)は、有線ラジオ放送最大手の企業。同軸ケーブルによる有線ラジオ放送「USEN440」は有線放送業界1位である。440とは一般用チューナーで受信可能なチャンネル数を表すが、未使用チャンネルもあり、ステレオ放送は2チャンネル分消費するため番組数は440より少ない。業務用途ではリース用としてさらに多くのチャンネルが存在する。同軸ケーブルを使わずに通信衛星を用いた衛星一般放送「SOUND PLANET」、「music AirBee!」も行っている。創業当初は当時の社名だった大阪有線放送社の社名が示すとおり、大阪府大阪市に本社を置いていたが、現在は東京都港区北青山に本社を置いている。また、2005年(平成17年)からインターネットの商業放送事業「完全無料パソコンテレビGyaO(ギャオ)」を展開していた。1998年(平成10年)に社長に就任した宇野康秀は、リクルートコスモス(現 コスモスイニシア)出身で人材派遣大手のインテリジェンスの創業者であり、長らく同社の取締役会長を務めた。また、USENとインテリジェンスは従来直接の資本関係はない事実上の兄弟会社の関係にあったが、2006年(平成18年)3月にインテリジェンスと学生援護会が合併することを発表したことに伴い、USENが学生援護会の株式を取得したほか、宇野が個人で保有していたインテリジェンス株の大半もUSENに譲渡されたため、インテリジェンスがUSENの子会社となった。しかし、2010年(平成22年)7月29日にUSENが保有するインテリジェンスの全株式を米国系の投資ファンド・KKRに売却したため、現在は関連会社ではない。2004年(平成16年)から2006年(平成18年)にかけて、大手レコード会社のエイベックス(現在のエイベックス・グループ・ホールディングス)と業務・資本提携していたことがある(現在は業務提携のみ)。「USEN」は「有線」のほか「」の意味も持つ(バクロニム)。2012年(平成24年)8月31日現在創業者で現USEN会長の宇野康秀の父・宇野元忠(中国名:于元忠)は、大阪有線通信社(USEN)の事業拡大において、電柱の無断使用を行ったことで知られる。本来、電柱およびこれに添架される電線は空間としての道路を占有しているため、道路法に基づいて道路管理者に対して所定の手続きを踏む必要があるが、無許可であっても一旦設置してしまえば撤去するには膨大な費用がかかるため行政も簡単には撤去できないという隙間を突いたやり方で勢力を拡大。その一方で堂々と放送に関する免許を行政へ申請するという厚顔ぶりから政府の怒りを買うが、現実問題として解決するには宇野側の同意が必要な点や大阪がやるならと無法な工事が全国で発生する有様に「大阪有線」は1970年代の歴代内閣の申し送り事項となった。有線ラジオ放送を契約してから利用者まで線を引くのに、迅速な工事をモットーとしたため、法令上の許可等をとらない工事も目立ち、また酷い場合には、電線を切断して自社のケーブル架設を優先させたりもしたという。1977年(昭和52年)4月27日の衆議院逓信委員会でも久保等理事(社会党)が「ハエを追い払って一時そのあたりにハエがいなくなったと思ったら、またハエがたかってくるといった、ゲリラ的と申しますか何と申しますか、まことにどうも言語道断な現状にあります」と語るほどの状況であった。このことから 、1985年(昭和60年)8月20日に有線ラジオ法違反で宇野社長他幹部が逮捕されている。1994年(平成6年)に同社は関係正常化宣言を行い、新規に敷設するケーブルの電柱使用に際し、事前に許可を取る方針に転換するが、以後も過去に敷設したケーブルの電柱使用料の支払い等を巡り問題は継続することになる。また、当時は在京のFM局等を地方で聴くことが出来るラジオ放送の「無断再送信」も大きな問題となっていたが著作権法改正やラジオ局のインターネット配信の影響もあり、1999年(平成11年)12月に番組改編が行われ通常の聴収地域外での再送信は中止された。その後、宇野康秀が社長に就任してからは、非合法状態のままでは電気通信事業者としての認可を得られないなどの問題から、本格的に事態の収拾が図られ、2000年(平成12年)4月には電力会社・NTT等との間で過去に遡った清算が完了し郵政省(当時)に有線放送ラジオ事業者としての届出を受理されるに至っている。現在では電柱使用料負担の削減のため、商業地域外ではケーブルを撤去しSOUND PLANETへ切り替えるケースが増えている。2004年(平成16年)には有線放送業界2位のキャンシステムの顧客に対し、「キャンシステムはつぶれます」と言った上で加入料や聴取料の大幅割引をして顧客を誘引したことから、公正取引委員会から排除勧告を受けた。その後USENは、キャンシステムに対し、有線ラジオ放送業務の運用の規正に関する法律等に反した違法な営業により損害を被ったとして損害賠償請求を行い、キャンシステム側は反訴で応じた。この件で2008年(平成20年)12月10日東京地裁は、キャンシステムの反訴請求を一部認容してUSENの本訴請求を全部棄却、USENに対して20億円の支払いを命ずる判決を下した。その理由は「競争を実質的に制限し、独占禁止法に違反した」としている。また2007年(平成19年)12月21日にUSENから委託を受けた業者「SOUND PLANET」が、実際には2等くじのみの抽選箱からくじを引かせ(二人以上の客の場合、一人だけに2等くじを引かせ、他の人にはずれくじのみの抽選箱を引かせる)、運良く2等に当選したと思い込んだ客に特別な割引をしているように見せかけ契約させる手法(当選商法)が悪質な契約約款違反にあたるとして、総務省から文書による警告の行政指導を受けた。この件に関して、USENは委託業者の営業行為には紛らわしいものがあった点は認めているが、抽選箱の中身は2等ばかりではなかったと主張している。なお、総務省の指導に対しては、加入金を無料とする内容の契約約款変更や、代理店が開催する催事会場への巡回強化などの再発防止措置を総務省に報告している。企業・キャリア情報サイト「キャリコネ」を運営する「グローバルウェイ」が2010年9月21日に発表した「愛社されている企業、愛社されていない企業 主要133社ランキング」において、「愛社されていない企業」部門でワースト1位となった。その理由として、長時間労働を求められる職場環境(どの部署も帰りは終電、場合によっては休日出勤も強制、など)に対して、満額支払われない残業手当(一定時間からの超過分は対象とならない)など、過酷な労働条件への不満が見られる。
出典:wikipedia
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