ブーン("BOON")は、ダイハツ工業が日本国内向けに製造・販売するハッチバック型のコンパクトカーである。初代と2代目は、既存のミラ系、並びにムーヴ系などの軽自動車プラットフォームをベースにトヨタ自動車と共同開発された車種で、企画およびマーケティングはトヨタ主導、設計および開発・生産はダイハツ主導で行われていた。初代はストーリアの後継車である。トヨタからはパッソとして発売される(同じく、初代はダイハツがOEM供給していたデュエット後継)。ストーリア/デュエットと異なり、両社の共同開発のためバッジエンジニアリングによる姉妹車ではあるがOEM関係にはなかった。従って車両型式に共通性がなく、製造事業者もブーンがダイハツ工業で、パッソがトヨタ自動車となっていた。3代目ではパッソの製造事業者がダイハツ工業に変更となったことにより、ブーンのOEM車種となった(その為、3代目パッソの車両型式がダイハツ流の型式に統一され、M700A/M710A型となる)。2016年8月現在、新車で購入できる同社の日本国内向けの車種としては唯一の自社開発・自社製造による小型普通車(登録車)となる。エンジンは新開発のダイハツ製1KR-FE型3気筒DOHC12バルブ1.0L・71PS自然吸気エンジンまたはダイハツ製K3-VE型4気筒DOHC16バルブ1.3L・90PS自然吸気エンジンになる。日本国外向けには主にダイハツブランドで供給され、「ダイハツ・シリオン」(Daihatsu Sirion)(2代目、初代はストーリア)として販売されている。また、マレーシアではプロドゥアが外観などを変えたモデルをプロドゥア・マイヴィ (Perodua Myvi) として生産・販売している。マイヴィはインドネシアにも輸出され、ダイハツ・シリオンとして販売されている。2007年秋から富士重工業へOEM供給され、スバル・ジャスティとしてヨーロッパでも発売されている。なお、香港では日本国外名シリオンで「カスタム」(パッソにおける「レーシー」に相当)を3SZ-VE型4気筒DOHC16バルブ1,500cc自然吸気エンジンで販売している。特殊なモータースポーツベースグレード、「X4」(クロス・フォー)はK3-VET型4気筒DOHC16バルブ1.3L・140PSターボエンジンをベースとした、KJ-VET型4気筒DOHC16バルブ1.0L (936cc)・133PSターボエンジンを搭載。この中途半端ともいえる排気量はモータースポーツ参戦を見越し、JAF公認競技の1.6L未満のクラスに収まるように調整されたものである。レギュレーション上、過給器付きエンジンは排気量を1.7倍に換算するため、このKJ-VETは1,591ccに相当する。トランスミッションはX4が5速MTのみで、それ以外は全て4速ATのみである(日本国外向けのシリオンには5MTの設定あり)。なお、パッソにはX4に相当するモータースポーツベースのグレードは設定されないが、グレード「レーシー」をカスタマイズしたTRD Sports Mがある。初代モデルは1,300ccモデルのみFIA公認車両となっている。ちなみに「X4」は日本国内競技でのみ有効なJAF登録車両なのでFIA主催の国際イベント(WRC)には参戦不可。また、車両型式M301Sで取得しているためパッソでの参戦も不可となっている(パッソは型式が#C10型であるため、JAF登録車両でもない)。初のフルモデルチェンジ。今回もトヨタ自動車と共同で開発し、「素」の美しさを極めたシンプルなデザインと使い勝手を追求しつつ、価格を抑えたクルマに仕上がった。月間販売目標は800台と発表されている。 安定感のあるアンダーボディに、タマゴをイメージしたアッパーボディを傾斜して載せたスタイリングとし、シンプルで上質感のあるデザインとなった。サイズは全長が僅かに拡大されたが、狭い道路でのすれ違いを気にするユーザーに考慮し、全幅は先代と同じ寸法に据え置き、ボディカラーには新たに3色を追加した。内装も水平基調ですっきりとしたインパネと丸や四角をモチーフとした操作部品を採用。また、「CL Limited」と「CX」にはフロントベンチシートを採用。直線基調に丸みを持たせた端部を組み合わせたことで、リビングソファのような座り心地を実現した。なお、2代目ブーンでは、初代ブーンで設定された「カスタム」系(初代パッソは「Racy」系および「TRD Sports M」)および「X4」系や2代目パッソで新たに追加された「+Hana(プラス ハナ)」に相当するグレードは設定されていないため、内装はベージュ系(パッソで言う「キナリ」)のみとなる。また、ボディカラーもパッソのような「アカリマイカ」や「キナコメタリック」・「ユキ」などといった遊び心ある名称から、初代を踏襲した表現に変更されている。カラーコード(色番号)自体は同じで、パッソ標準仕様と同一ラインナップとなる。エンジンは1.0Lは従来どおり1KR-FE型を搭載するが、1.3LはDual DVVTや外部EGRを搭載し、軽快な動力性能と優れた燃費性能を両立した1NR-FE型に置き換えられた。トランスミッションは全グレードがCVTに変更された。1.0L車はダイハツ軽自動車用を改良した、独自のインプットリダクション式3軸ギアトレーン構造を採用した新開発のCVTを、1.3L車はパワーロスが少ない1.3L用のCVTがそれぞれ搭載され、燃費を向上。特に1.0L・2WD車は「平成22年度燃費基準+25%」と「平成27年度燃費基準」を同時に達成。1.3L車も「平成22年度燃費基準+15%」を達成。3代目では、全長や全幅は2代目から据え置かれたものの、ホイールベースを50mm拡大するとともに、リアシートを後方配置するなどによって前後乗員間距離を拡大。また、トレッドを拡大して前輪の切れ角を最適化することで最小回転半径は4.6mとした。ボディ構造も刷新し、サイドアウターパネルを全面厚板ハイテン化し、構造断点を低減して骨格全体で力を受け止める構造とすることで、衝突安全性を保ちながらも軽量化した軽量高剛性ボディ(プラットフォーム)「Dモノコック」を採用。サスペンションについても剛性向上とチューニングの最適化を施した「Dサスペンション」を新たに採用した。外観はフードを高くして水平基調の造形とし、低重心に構えた八の字型の台形シルエットのデザインとなり、内装は水平基調のロングトレイにサイドレジスターリングを両サイドに配置。シートカラーは明るめのグレートーンに変更した。また、上級グレードとして追加された「CILQ(シルク、パッソは「MODA(モーダ)」)」は専用デザインが与えられており、外観はピラーをブラックアウト化、バンパーガーニッシュとリフレクターにシルバー加飾を施し、ヘッドランプの形状を変えるとともに、クリアランスランプを備えた「Bi-Angle LEDヘッドランプ」(パッソ「MODA」は「Bi-Beam LEDヘッドランプ」)を採用。内装は黒基調にグレージュとマゼンタをアクセントカラーとして配し、シートカラーは黒とマゼンタの配色とし、更にタコメーターを標準装備(この件に関してはパッソ「MODA」も同様。「X」系グレードは全車非装備)とした。エンジンは初代・2代目同様に1.0Lの1KR-FE型が採用されているが、吸気ポートをデュアルポート化、インジェクターをデュアル化、圧縮比を11.5から12.5に高圧縮化、EGRバルブの応答性向上により、高タンブル化や吸気効率・燃焼効率の向上を行った改良型となった。また、2代目では2WD車のみの搭載だった「eco IDLE」を4WD車にも標準装備したことで、JC08モード燃費が2WD車は28.0 km/L、4WD車は24.4 km/Lにそれぞれ向上し、4WD車は平成32年度燃費基準を達成した(2WD車は2015年4月以降の後期型同様に平成32年度燃費基準+10%を達成する)。安全装備も強化され、軽自動車の一部車種に採用されている「スマートアシストII(以下、スマアシII)」を小型車で初採用(パッソにも同じ名称で採用している。本来、トヨタ車の場合は同様の装備を「Toyota Safety Sense C」の名称で用いている)したほか、ヒルホールドシステム、エマージェンシーストップシグナルも装備し、シートベルトリマインダーは全席分装備している。
出典:wikipedia
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