タウンボックス("TOWN BOX")は、三菱自動車工業が販売するワンボックス型の軽自動車(軽キャブワゴン)であり、ミニキャブの乗用車バージョンに当たる。初代モデルは1999年4月から12年7か月間にわたって生産・販売され、一旦は生産・販売を終了していたが、2014年2月にスズキが発売しているエブリイワゴンのOEMモデルとして約2年3か月ぶりに復活した。本稿では、1999年6月から2001年3月に生産されていた普通自動車登録のタウンボックスワイド("TOWN BOX WIDE")もあわせて記述する。ブラボーの後継として1999年に登場。ミニキャブをベースにしているが、軽ワンボックス車としては初の5ナンバー車となった。初期の広告などでは「T-BOX」、「T-BOXワイド」と呼ばれていた。駆動形式は、スズキ・エブリイやダイハツ・アトレーなどと同様にフロントタイヤが前方に移動し、エンジンを運転席下に搭載するキャブオーバーのフロントエンジンリヤドライブ方式を採用しているが、エンジンルーム後方を若干えぐり後席足元空間を拡大することで差別化を図っている。リアシートはベンチタイプではなく独立したキャプテンシートとリアラゲッジのウォークスルー機能(タウンボックスワイドで活用された)を装備していた。ブラボーよりも小さなリアシートは快適性に乏しく、後席格納時はカーゴルームに穴ができてしまうことから、2000年のマイナーチェンジで一般的な分割格納型ベンチシートに変更されている。(モトクロスなど二輪車愛好家の中には、格納時にできる穴に二輪車のタイヤを落とし込み安定して輸送できるとして、あえて前期型を探す者もいる)リアコンビネーションランプは、丸型4灯式が採用されている。さらに通常は一体型が採用されるテールランプ(尾灯)とブレーキランプ(制動灯)がそれぞれ独立しており、これは当時、軽自動車としては唯一の例だった。上下に分割された円形のランプが左右で2つずつ横に並んでおり、外側2灯がテールランプとウィンカー(方向指示器)、内側2灯がブレーキランプとバックアップランプ(後退灯)として点灯する。タウンボックスには、パワーウィンドウやセンターロックなどの快適装備は他のライバル車同様、標準装備だがブラボーに設定されていたスライドドアパワーウィンドウは搭載されなかった。さらに軽自動車初のカセットチューナーとは別に三菱独自のMMESカーナビゲーションも設定されたがダッシュボード上部が膨らむ形式のためメーカーオプション扱いとなる。2014年2月のミニキャブのフルモデルチェンジに合わせ、約2年3か月ぶりに復活。2代目はスズキ・エブリイワゴンのOEM車種となっており、外見上ではエブリイワゴンからエンブレム類を変更した程度である。リアの車名エンブレムは左上に配置される。新たに、エアロバンパー(フロント・リア)とスポイラー(サイドアンダー・ルーフエンド)を採用したことでスタイリッシュなエアロフォルムとなり、同時に、フロントグリル・フロントフードガーニッシュ・フォグランプベゼル・ドアハンドルにメッキを採用し、フォグランプやアルミホイールを装備することでより上質な印象としている。内装色にはベージュを採用。フロント・リアともにセンターアームレスト(リアセンターアームレストはカップホルダー付)を備えたほか、リアシートは150mmの前後スライドとリクライニング機構を備えたことでワゴンとしての快適性を高めた。また、リアシートは初代・後期型同様に分割可倒式となっているが、フロントシートも倒してフルフラットにするなど多彩なシートアレンジが可能となった。収納スペースに関しては、インパネボックス、インパネセンターポケット、運転席リッド付インパネポケット、助手席インパネトレイ、グローブボックス、センターコンソールトレイ、オーバーヘッドコンソールなどを備え、使い勝手を高めている。装備面では専用リモコンキー、運転席スイッチ、ドアハンドルの3通りの方法で開閉できる電動スライドドア(グレードにより、後席助手席側のみまたは後席両側に装備)と軽い力で全閉できるスライドドアイージークローザーを新たに標準装備。併せて、後席スライドドアに連動して出現・格納し、乗り降りをスムーズにする電動オートステップを上級グレードに標準装備したほか、フルオートエアコン、リアヒーター、運転席シートヒーター(4WD車のみ)も標準装備された。また、キーレスエントリーキー以外の操作でドアを開けるとハザードランプとホーンなどで警告して盗難被害を防ぐセキュリティアラームシステムも採用された。パワートレインはターボエンジンと4ATの組み合わせのみとなり、エンジンはDOHC化された。なお、ミニキャブの場合同様、マツダや日産自動車にもOEM供給が行われていることから、日本の自動車市場では稀な4兄弟車種となった。また、2015年2月にOEM元のエブリイワゴンがフルモデルチェンジされたことを受け、翌月にタウンボックスもフルモデルチェンジを発表したため、本代の販売期間は約1年1ヶ月であった。2015年3月に、ミニキャブバンと共にOEMモデル移行後初のフルモデルチェンジを実施。2代目に比べて、室内長・室内幅・室内高を拡大して広い室内空間を確保。フロントシートをベンチシートに変更してシートスライド量を拡大したことで前席ウォークスルーも可能となった。さらに、ホイールベースの拡大とリアシートスライド量の拡張により前後乗員間距離も拡大した。装備面では新たにワンタッチ電動スライドドアを「G」は後席助手席側に、「Gスペシャル」は後席両側にそれぞれ採用するとともに、リアスライドドアのドアハンドルを初代と同じ縦型に変更。また、助手席側サイドアンダーミラー付ドアミラー、車速連動式オートドアロック、オートライトコントロール、エンジンスイッチ+キーレスオペレーションシステムも新たに採用。3本スポークステアリングホイールにステアリングオーディオスイッチを追加した。エンジンは吸気可変バルブタイミング機構や電子制御スロットルを備えて燃焼効率を高めたインタークーラーターボ仕様のR06A型に置換し、車体の軽量化も相まって燃費を向上した。さらに、三菱が販売する軽乗用車では3代目ekワゴン/ekカスタムやeKスペースに次いでの採用となる低車速域衝突被害軽減ブレーキシステム「FCM-City(エブリイワゴンでのレーダーブレーキサポートに相当)」や誤発進抑制機能で構成された「e-Assist」を標準装備し、アクティブスタビリティコントロール(ASC)、エマージェンシーストップシグナルシステムも標準装備した。座席は3列シートで定員は6人であるが、サードシートはタウンボックスのラゲッジスペースに後付けされたかたちで装備されており、折りたたんでサイドパネルに格納可能とした補助席(エマージェンシーシート)のような構造であった。このため実際には4+2である。オーバーフェンダーを採用しアクの強い顔や補助席のような小振りの3列目シートはユーザーに敬遠されダイハツ・アトレー7発売後は三菱リコール隠しも手伝って販売台数が月間100台以下と低迷した。派生車としてプロトン・ジュアラがある。
出典:wikipedia
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