全国紙(ぜんこくし)とは全国向けにニュースを報じる新聞である。このうち、首都に本社が置かれる新聞は中央紙ともいわれる。対義語は地方紙。日本の全国紙は主に5紙であるとされるため、日本では全国紙を称して、五大紙とも呼ばれる。大手紙(おおてし)とも。日本では、読売新聞・朝日新聞・毎日新聞・日本経済新聞・産経新聞の5紙が全国紙と称され、五大紙とも呼ばれる。それぞれテレビ局のキー局と密接な資本関係若しくは提携関係を持ち、日本経済新聞以外はスポーツ新聞をグループ会社もしくは本体より発行している(日経は経済紙なのでスポーツ新聞社を持たない)。基本的に全国の5大都市(札幌市、東京都、名古屋市、大阪市、福岡市・または北九州市)に地域発行本社・支社(名称は社によって異なる)を持ち、各本・支社毎に編集しているこのため、同じ題号の新聞でも各本社によって連載などの記事や特集等が採用されるかどうかが異なる(「朝日新聞大阪本社」の「概要」を参照のこと)。殊に在大阪の本社の独自性に高い傾向がみられる。また札幌の支社は編集面では地域本社並の権限を持つ。全国紙のうち三大紙という呼び方もある。従来、読売新聞・朝日新聞・毎日新聞の3紙を指してきた。産経新聞は東京都を主とした関東地方と大阪府を主とした近畿地方を主な販売領域としていて、それ以外での読者は少ないとされる上、2014年現在の朝刊発行部数は161万0822部と、ブロック紙である中日新聞(2013年7-12月時点で約237万部。東京新聞、北陸中日新聞、日刊県民福井を含めて約334万部)より少ない。また各紙とも、沖縄県ではほとんど購読・販売はされていない。これは沖縄県では全国紙の印刷工場がなく多くは東京本社及び福岡県の西部本社(産経新聞は九州については西部本部、沖縄県は大阪本社。日本経済新聞は西部支社)から空輸されていたが朝刊であっても午後、ないしは夕刊配達時でないと新聞が配送されてこないためである。ただし日本経済新聞は全国的な地方紙との提携の一環で(日本経済新聞社#印刷工場の項を参照)、2008年11月より琉球新報へ委託して現地印刷を開始するようになった。なお1945年には、太平洋戦争による空襲の激化による航空輸送の悪化のため、地方向けの全国紙の発行をやめて、地方紙に全国紙3紙の題号を一緒に掲載する「持ち分合同」としたことがあった。なお新聞自体の発行主体ではないが地方紙を主体とした加盟報道機関により組織される共同通信社はニュースを全国の加盟報道機関に配信することから、ここで述べる全国紙と同等のメディアと扱われることが多い。読者層が首都圏と関西圏に集中している(首都圏と関西圏以外の地方は、地方紙の購読者が多い)ことと、絶対的な購読者数が多いため、世論に与える影響も大きいメディアの一種である。リベラルで政権に批判的な論調の新聞が多い地方紙に対して、全国紙は全体に保守的傾向の論調となっている(保守系メディアの代表格とされる読売新聞はもとより、かつてはリベラル派メディアの代表とされた朝日新聞も近年は保守化が著しくなっている)。国内外の事件・事故や国内外の政治や経済などの動向などのニュースを全国一律の内容で載せ、地域版はその地域の支局や地域毎の子会社が担当する形式を採る。大都市圏以外においては夕刊が発行されず(読売新聞は富山県及び石川県の都市部で夕刊を発行。東海3県に於いては朝刊のみ発行。産経新聞は近畿地方のみ夕刊を発行。毎日新聞は2008年8月末で北海道の一部、朝日新聞は2010年3月末で福岡県を除く九州の一部で発行されていた夕刊の発行をそれぞれ廃止)、朝刊の記事も締切時間のせいか地方紙より情報が遅れているケースが多い。特に朝刊では、1980年代前半ごろまでは地方への紙面電送中継の技術が確立されていなかったこともあり、夕方か夜の早い時間に締め切って、空輸・船便・鉄道輸送を使って翌朝の配達に間に合わせていたため、夕刊発行時とほぼ同時刻の紙面が掲載され、情報格差が大きいことが顕著だったが、新聞電送技術の向上、特にデジタル電話回線や、通信衛星を利用して、発行本社所在都道府県とほぼ同じ深夜帯まで締切を伸ばして、ほぼリアルタイムでの情報伝達が可能となっている。日本で言うところの「全国紙」とは概念が少し違い(99パーセントが地方紙)、記事が全米規模で配信され"National newspaper"(全国的な新聞)とおおよそ呼ばれているのはUSAトゥデイ、ウォール・ストリート・ジャーナル、ニューヨーク・タイムズ、ワシントン・ポスト、クリスチャン・サイエンス・モニター、ロサンゼルス・タイムズなどである。このうち、特定地方・都市に偏らず全米の読者を対象としているのはUSAトゥデイと経済紙のウォール・ストリート・ジャーナルのみ。カナダではこれまでグローブ・アンド・メール紙が一般紙では唯一の全国紙であったが1998年にナショナル・ポスト紙が創刊され、この2紙が現在全国紙とされる。ブロード・シートと呼ばれているのが、日本で言うところの全国紙である。インデペンデント、タイムズ、ガーディアン(オブザーバー)、デイリー・テレグラフ、フィナンシャル・タイムズ、エコノミスト、デイリー・ミラー、デイリー・メール、ザ・サンの9紙が全国紙である。ビルト、ディ・ヴェルト、フランクフルター・アルゲマイネ・ツァイトゥング、ディー・ツァイト、南ドイツ新聞と経済紙であるフィナンシャル・タイムズが全国紙である。フィアット社系のコリエレ・デラ・セラ、民主党系新聞であるルニータ、経済紙のSole-24 Oreが事実上の全国紙である。ル・モンド、ル・フィガロ、リベラシオン、フランス・ソワールと経済紙のレゼコーが全国紙である。オーストラリアンと経済紙であるオーストラリアン・ファイナンシャル・レビューが日刊の全国紙である。ザ・インディペンデント、ザ・メール&ガーディアンと経済紙であるビジネス・デイ、フィナンシャル・メールが日刊の全国紙である。朝鮮日報、中央日報、東亜日報、ハンギョレ、京郷新聞、韓国日報、国民日報、ソウル新聞が事実上の全国紙である。アメリカ合衆国と似通ったかたちで、影響力が全国に及ぶ新聞紙が全国紙にあたる。フォーリャ・デ・サンパウロ、オ・グローボ、オ・エスタード・デ・サンパウロと経済紙のヴァロー・エコノミコ。
出典:wikipedia
LINEスタンプ制作に興味がある場合は、
下記よりスタンプファクトリーのホームページをご覧ください。