棒針編み(ぼうばりあみ)は編み物の技法の一種。棒針(編み棒)と呼ばれる直径2~30ミリ、長さ30センチメートルほどの先がとがった2本の棒で糸をあやつり、編み目を作る。主にセーターやマフラーなどの毛糸を使った衣類を作る時に使用される技法で、広く平たい面を作成するのに向いた編み方である。編み目は横方向を「目」と、縦方向を「段」と数える。棒の太さと編目の大きさには関係がある。一般的な編み方は、右棒に裏から糸をかけ表に引き抜く「表編み」と、表から糸をかけ裏に引き抜く「裏編み」の2種で、この2つと編み目を飛ばす、寄せるなどの技法により様々な模様を表現することが出来る。表編みで編んだ時、手前に見える面を表目、裏側に見える面を裏目と呼ぶ。片方の面に表目だけが見える様に編んだ生地を「メリヤス編み」、表目と裏目が横一目ずつ交互に繰り返している「一目ゴム編み」、横二目ずつ交互に繰り返す「二目ゴム編み」、縦に1段ずつ表目と裏目が繰り返す「ガーター編み」といったものが基本的な編み方で、その他「縄編み」「藤編み」など、特殊な編み方の種類も数多く、編み方を組み合わせて出来る文様の種類は数限りない。基本的な編み方以外で編む事を「模様編み」と呼び、基本的な編み方を使用し、目によって使用する糸の色を換え模様を編むものを「編みこみ模様」(もしくは単に「編みこみ」)と呼ぶ。一般的に右利きの場合、左針に掛けた編地の端の目に右針を交差させ、新たに糸を掛けつつ右針に目を移して編んでいく。その際、右手人差し指に掛けた糸を針先に回して掛けるアメリカ式と、左手人差し指に保持した糸を針先で掬って掛けるフランス式(もしくはヨーロッパ式)との間で手順に違いがある。ただ手順は異なっても、両者の編地は同じものになる。棒針編みは編み目が横1列編みかけの状態で針にかかっており、最後の段は、伏せて綴じる必要がある。棒針は主に竹、プラスティック樹脂、金属などで作成されており、2本または4、5本で1セットである。片側だけがとがっているタイプと両端がとがっているタイプがあり、使い勝手や作るもののサイズを考慮して、長さ30cm程度のものが多い。一般に竹製が高級と言われる。金属製は、重いため竹だと強度が足りない細い針に使用される。2本針は先に玉がついていて、編んだものが棒から滑り落ちないようになっている。1段ごとに編地を逆に持ち変えて編むときに使用する。4本針・5本針は両端が針のようになっており、輪編みの様に同じ方向に編み進む時に使用する。編み糸が脱落しないように、使用していない針先に棒針キャップをつけることが多い。「輪針」と呼ばれる、柔軟性があるビニールなどのチューブの両端に針先がついている針もある。一般には4本針・5本針と同じ用途に使用され、「輪編み」という円筒状の編み物を作ったりするが、針の部分が短く携帯性が良いため、2本針の代わりに使用する人もいる。棒針の規格は各国で異なるが、日本の規格では、号数が大きくなると太くなる。0号から15号まであるが、それ以上の太さの針はジャンボ針といわれる、mm表示サイズのものになる。編み物の製図も洋裁の平面縫製と基本的には同じ考え方で作成されるが、洋裁の型紙にあたるものを編み図と呼ぶ。編み図のサイズは、横方向の目数と、縦方向の段数で表現される。編む人、編み針の号数、毛糸の太さによって同じ目数と段数でも出来上がりサイズが異なるため、ゲージも併記される。ゲージとは15センチ平方のメリヤス編みを行い、比較的安定した中央部10センチ平方内の目数と段数を測ったものである。本体を編む前に使用する糸と編み針で試し編みをしてゲージを調べた後、編み図の目数と段数を調整する。市販糸にも、その糸に適した号数の編み針を使用したときの標準的なゲージが表記されている。編む人の糸の引き方が強く、標準ゲージよりも小さいサイズを編む人を「手がかたい」とよび、標準ゲージよりも大きいサイズを編む人を「手がゆるい」と呼ぶ。
出典:wikipedia
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