『ダイ・ハード2』(原題:)は、1990年のアメリカ映画。ヒット作『ダイ・ハード』(1988年)の続編である。超高層ビルでの活躍を描いた前作から舞台を空港に移し、再び刑事ジョン・マクレーンの活躍を描いたアクション映画。当初は1作目に続いてジョン・マクティアナンが監督する予定であったが、『レッド・オクトーバーを追え!』の撮影の最中であり、スケジュールの調整がつかなかったために、レニー・ハーリンが監督を務めている。脚本の原作はウォルター・ウェイジャーによる小説『ケネディ空港着陸不能』("58 Minutes")。映画では、主人公をマローン警部からジョン・マクレーンに、舞台となるケネディ空港(ニューヨーク)をダレス空港(ワシントンD.C.)に変更するなど大きく脚色している。なお、映画第1作の原作となったのはロデリック・ソープの小説『ダイ・ハード』(原題 "Nothing Lasts Forever")だが、この2つの小説に関連性はまったく無い。また、1987年刊行の『58 Minutes』は、翌1988年に邦題『ケネディ空港/着陸不能』(二見書房)として日本国内でも出版され、1990年には映画の公開にあわせて『ダイハード2』に改題されて新装版が出版された。前作、ナカトミビルのテロ事件からちょうど1年後のクリスマス。ジョン・マクレーンは妻のホリーを迎えに雪の降るワシントン・ダレス国際空港にやってきた。マクレーンは刑事の癖で怪しい男2人組を見つけ、荷物室での銃撃戦の後、1人を倒すがもう1人には逃げられてしまう。男達の装備からただ事ではないと考えるマクレーンだったが空港を管轄するロレンゾ署長は、ただの物盗りとして相手にせず、むしろ泥棒相手に銃撃戦をやったマクレーンを罵倒する。納得がいかないマクレーンは男達の正体を探るため、ロスにいる親友の警官パウエルに死んだ男の指紋情報を送って照会してもらい、その結果、2年前にホンジュラスで死んだとされていた元アメリカ軍軍曹と判明する。マクレーンは話にならないロレンゾ署長を無視して管制室に乗り込むと、得た情報を基に管制部長のトルドーに事の次第を話す。だがその時、滑走路の着陸誘導灯が消え、計器着陸装置(ILS)も作動不能に陥り、上空の旅客機が着陸できなくなってしまう。事件を起こしたのは元アメリカ陸軍特殊部隊のスチュアート大佐と、同じく軍人だった彼の部下達であり、その目的は間もなく護送されてくる南アメリカ、バル・ベルデの麻薬王エスペランザ将軍の奪還だった。空港の管制システムを乗っ取ったスチュアートは、自分達の目的を明かすと共に、トルドーに余計なことをしないよう警告する。トルドーは非常事態を政府に連絡すると共に管制機能を奪還するべく建設中の新管制塔の起動を試みる。しかし、新管制塔への通路にはテロリストらが待ち受けており、マクレーンの活躍で待ち伏せていた敵は全滅するものの、新管制塔は爆破され機能回復は失敗する。一方、スチュアートは警告に従わなかった報復として旅客機ウィンザー114便に偽の管制指示と誤ったILS情報を与えて墜落させ、200人余りの乗員全員死亡という惨事を引き起こす。しかし、まだ多数の航空機が上空を旋回しており、その中にはホリーが乗るノースイースト140便もあった。やがてグラント少佐率いる陸軍対テロ特殊部隊が到着し、トルドーの軽率を窘めると共にスチュアート対策に取り組みだす。かつての教え子でもあるスチュアートのやり方を知るグラントはあえて消極策をとってエスペランザ将軍の着陸を許し、彼らが要求した航空機で高跳びする際に一網打尽にするという。作戦に不満のマクレーンは単独行動をとると着陸直後の将軍の護送機に接近し、彼の身柄を抑える。が、直後に将軍の確保に表れたスチュアートらと交戦状態になり、結局、将軍には逃げられ、マクレーンも間一髪で危機を脱する。再度のマクレーンの単独行動にロレンゾが激怒するが、グラントはむしろマクレーンの勇気を称えロレンゾを批判する。ビーコン無線を使うことでテロリストらを出しぬいて航空機と連絡を取ることに成功した空港側は、乗っ取られたことや、近隣の空港へ向かうことなどの指示を行う。しかし、ノースイースト140便など、残り燃料が少なく、他の空港へいけない航空機もまだ相当数残るなど完全な解決に至らない。やがて状況から近くの教会がテロリストの拠点となっている可能性が高いことを突き止め、またもや独りでマクレーンは敵地へ向かう。見張りを仕留めたマクレーンだったが、間もなくグラントの部隊も到着し、激しい銃撃戦が始まる。スチュアートらが教会の裏手から雪上バイクで逃げ出したことを察知したマクレーンは、バイクの1つとライトマシンガンを奪って追跡するが、何故かこちらの銃撃は効かず、迎え討たれ、又もや間一髪で助かる。一方、スチュアートらはそのまま準備ができた逃走用の航空機へと向かい、グラントらの部隊も彼らを拘束するべく同じ航空機へ向かう。ボロボロのマクレーンは何とか空港に帰り着き、署長室に乗り込む。そしてスチュアートとグラントらの銃撃戦で使われたマシンガンのマガジンが空砲であったことを示し、初めからグラントが裏切り者であったことを明らかにする。激怒するロレンゾはマクレーンに協力し、彼らが向かった航空機へと急行する。しかし、ロレンゾの警察部隊はクリスマスの混雑とウィンザー114墜落、さらにはノースイースト140便内部からの情報漏洩(後述の「リチャード・ソーンバーグ」の項参照)でパニック状態に陥り組織立てて行動できず、またもやマクレーン一人が敵地に乗り込むこととなる。スチュアートやグラント、エスペランザを載せ、既に滑走路を動き始めた航空機の主翼に飛び乗ったマクレーンは、翼の可動部に服を挟んで操作不能にする。マクレーンに気付いたスチュアートとグラントは、マクレーンを落とすべく同じく主翼に降り、格闘戦が始まる。グラントを倒すことには成功するも、軍隊格闘の達人であるスチュアートには歯が立たないマクレーンは逆に翼から落とされ、スチュアートは布を取り除くと操縦席へ戻る。だがマクレーンは落とされる時に燃料バルブを開けており、航空機からは航空燃料が漏れ出ていた。マクレーンは悪態を付きながら漏れ出た航空燃料にライターで火を点けると、炎が導火線のように燃料を伝い、航空機は飛び立つ瞬間に爆発する。航空機爆発の残火が着陸誘導灯の代わりとなり、上空に残っていた航空機が続々と着陸、無事に全機助かる。マクレーンはホリーと無事を確かめて抱き合い、空港を後にする。映画の設定では、空港はワシントン・ダレス国際空港であるが、実際の撮影は別の空港で行われた。マクレーンがコートの雪を払いながらターミナル内に入ると大きなクリスマスツリーが飾ってあり、案内カウンターで公衆電話の場所を尋ねるシーン等のターミナル内の搭乗手続きカウンター付近のシーンは、ロサンゼルス国際空港の「トム・ブラッドレー」国際線ターミナルで撮影された。前述のマクレーンが公衆電話の場所を尋ねるシーンで、バックにブリティッシュ・エアウェイズの手続きカウンターが写っている。また、管制塔の機能が乗っ取られ空港ターミナル内の到着案内表示板が「延着」の表示に変更され、ターミナル内が騒然とするシーンでは、Travelers Aid office等の施設の入ったロサンゼルス国際空港で象徴的な扇状になった建物が写っている。ターミナル内は、前述の通りロサンゼルス国際空港が使用されたが、ターミナルの外のシーンは、また別の空港で行われた。ターミナル玄関前で、マクレーンの車(ホリーの母親の新車)がレッカー車で移動されるシーンや、スチュアートがホテルで体を鍛えているシーンで映っている空港管制塔は、コロラド州デンバーにあったステープルトン国際空港である。しかし、このステープルトン国際空港は、その後、1995年にデンバー国際空港に移転したために、映画で使用された当時のターミナルや管制塔は取り壊された。
出典:wikipedia
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