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国鉄781系電車

国鉄781系電車(こくてつ781けいでんしゃ)は、日本国有鉄道(国鉄)が北海道用として1978年に設計・製造、北海道旅客鉄道が継承し2007年まで運用された交流専用特急形電車である。函館本線の小樽駅 - 札幌駅 - 旭川駅間は都市間輸送の盛んな区間の一つであり、1968年の小樽駅 - 滝川駅間電化開業時から711系電車で運転を開始した「かむい」や、1971年から札幌駅 - 旭川駅間をノンストップで連絡した「さちかぜ」などの電車急行が好評であった。国鉄ではこれら電車急行の特急列車化を考慮した車両を模索する動きがあった。計画は程なく具体化し、台車・電気機器などはすでに実績のある711系の仕様を基に、内装・外観は当時の標準特急形電車であった485系と同等の仕様として、北海道向け特急形電車の計画・設計が開始された。1972年、公害防止のためポリ塩化ビフェニル (PCB) の製造が禁止となる。当時の交直流・交流車両の主変圧器の絶縁油としてPCBは一般的に用いられており、代替品の確保が課題となった。711系の主変圧器も例外ではなく、新形式車両の計画は頓挫する。暫定策として、当時PCB対策が完了していた485系の各部を酷寒地向けに仕様変更した485系1500番台を1974年に製造し、1975年7月にエル特急「いしかり」として運用を開始した。485系1500番台は冬場において北海道特有の零下10度を下回る低温や、乾燥した細かい雪質に起因する故障が電気、機械関係ともに頻発し、エル特急の運行そのものが危機的状況に追い込まれるに至り、恒久的な耐寒対策を備えた特急形車両の開発は喫緊の課題となった。その後、PCB不使用に関する技術的問題も解決され、北海道総局の要望をできる限り盛り込み、気候に適応した車両として製造されたのが本系列である。形態は当時製作されていた485系1000番台に準ずるが、側窓の天地寸法は485系に比べ小さく、床面高さは65 mm(レール面基準)高い。耐寒対策として車内保温のため窓を小型化し、床下に断熱材と主電動機冷却風洞の空間を確保するための構造で、711系の仕様に準拠する設計である。客用扉は他の特急形電車と同様、幅 700mm の片開き扉を片側1箇所に設けるが、ステップやドアレールのヒーターは強化されている。先頭車両の前面運転席窓下部分は走行中の着雪を防ぐため、485系より丸みを帯びている。灯火類は正面下部左右に前照灯・標識灯を各1灯設けるほか、運転台上部中央に2灯の前照灯を設ける。灯火類は着雪による「隠ぺい」を防ぐため、露出形で、電球交換も外ハメ式とされた。電動車のクモハ781形とモハ781形では、車体側面に向かって左側(1・4位側)に「雪切室」(ゆききりしつ)を設ける。これは主電動機の冷却風を取り入れる際に雪を分離するためのもので、車体側面の高い位置から吸気し、雪切り室内部の送風機によって床下の風道を経由して主電動機を冷却する構造は711系と同一のものである。凖密閉で他力通風冷却方式の主電動機(冷却扇を持たない)と二重構造の床で、同形式電動機を装備する一般的な国鉄形特急車両に比べ、電動車内はもとより車外騒音も低い。空調故障など非常時の換気のため、客室窓の一部は開閉可能とされた。各車両の両側車端から2番目の窓上部 1/3 程が下ヒンジで内側に開く内傾式の機構であったが、アルミサッシによる冬季の結露が避けられないことと、保守や見栄えの観点から、量産車では採用されず、試作車も後に一般的な固定窓に改造されている。室内換気は屋根上に2基搭載した、雪切機能を備えた「新鮮外気導入装置」を用いる強制換気方式で、各車の車体側面幕板上部に設けられた外気取入口(片側2箇所)から吸気し、天井長手方向に設けられた吹出口から空気を室内に供給する。車内の気圧を高め、雪の吸い込みを防止するための仕様で、従来車両にあった自然通風式の通風器は装備しない。冷房装置は集中式ユニットクーラーのAU78形を屋根上に1基搭載し、電源は主変圧器の3次巻線から直接供給される。外部塗装は他の国鉄特急形車両と同様、クリーム4号地に窓回りなどを赤2号としているが、前照灯・標識灯部横の赤帯は高い位置に配し、正面愛称表示器まで回して雪中での被視認性を向上させている。電装機器の配置は、国鉄新性能電車の標準構成である電動車の2両ユニット方式を採らず、「電動車・付随車ユニット」(MTユニット)を組む。本系列では、パンタグラフ・主変圧器・主整流器・主平滑リアクトルなど、電源供給に関する機器を制御車・付随車側に搭載し、制御電動車・電動車側には主制御器などを設けている。これは特急列車用として車体設備や機器設計を再検討した結果、711系に比して重量増となったこと、および 床下に機器を極力配置しないとする耐雪設計のためで、「Alternating Current」(交流)の頭文字である「A」を含んだ「TAc'」と「TA」の記号(「'」は偶数形式を表す)が、国鉄で初めて用いられている。このことから、新造特急形車両としては初めての制御電動車である、クモハ781形が設定されている。主変圧器(TM13D形)主整流器(RS39B形)は非PCB仕様として新たに設計され、主電動機は711系と同様の他力通風方式で、417系電車で採用された絶縁強化仕様の直流直巻電動機MT54E形を用いる。制御方式は711系を基本とするサイリスタ位相制御である。同制御方式では力行制御用の抵抗器は不要で、711系では発電ブレーキを省略していた。本系列では屋根上にブレーキ専用の抵抗器を搭載して高速域から強力に作用する発電ブレーキを装備し、711系で問題のあった制輪子・車輪の摩耗低減を図った。歯車比は急行形電車と同一の 1:4.21 で、711系と同様に弱界磁制御は行わない。これは 120 kW / 375 V 定格で設計された MT54形電動機を最大500 V で使用し、弱め界磁制御を行わない新たな定格を定めたことで、ほぼ電圧比例の 150 kW を定格とする MT54A形(711系)/ MT54E形(781系ほか)の実用回転域の高速側が拡大したためのものである。ちなみに本系列の場合、定格速度は84 km/h に達する。直流であれば供給電圧 1,500 V(1電動機当たり 375 V = 1ユニットあたり8電動機 / 1,500 V)が上限となって、それ以上の加速には弱め界磁制御が求められるが、界磁磁束に比例するトルクが速度反比例で低下する定出力領域(≒ 120 kW)となる。一方交流 20,000 V では、さらに高い電圧を与えることができ、電圧比例でより大きな出力(≒ 150 kW:500 V 動作)が得られる。この場合弱界磁制御は、高電圧による整流悪化などで界磁制御範囲が狭まることから、採用する必要性が薄い。タップ制御の新幹線0系も同じく弱界磁制御を行わない。なお、北海道の深刻な雪害の対策は、冷却気循環系に負圧部を作らないことで実現している。485系1500番台ではそれが不徹底で、北海道の乾燥した粉雪に対応しきれず、隙間から舞い込んだ雪が機器の熱や装備されたヒーターで解ける浸水絶縁不良で運行できなくなったが、本州転属(復帰)後は支障なく運行している。台車は711系のものに小改良を施した DT38A形・TR208A形で、インダイレクトマウント式空気バネの枕バネと円筒案内式の軸箱支持装置、密閉形円錐コロ軸受は共通の仕様である。本系列は485系1500番台と同様、グリーン車を設定せず、全車普通車としたため、座席は全車両とも同一仕様の簡易リクライニングシートであるが、背もたれのロック機構が追加されモケットの色はベージュとなった。トイレ・洗面所は付随車のクハ780形・サハ780形のみに設置する。試作車で結露の原因となった非常開閉窓を廃止したほか、正面の愛称表示器・側面の行先表示器・客用扉のガラス支持方法をHゴムから押え金に変更した。クモハ781形・クハ780形では運転台直後の屋根上排気口を廃止している。戸閉確認灯が縦長の形状となる。台車は形式の変更はないが、ボルスタアンカーの高さを変更して振動特性を改善した。先頭部の連結器が試作車では並形自動連結器だったのが密着自動連結器となった。座席はフレームがこげ茶色となり座席の背ずりと座布団がより立体的となり、横方向のステッチが並んでいる。汚損時の保守性を考慮し、モケットを淡褐色(ベージュ系)から薄茶色(オレンジ系)に変更している。床は灰色から青色になる。試作車は1978年、量産車は1980年の製造である。電動車 + 付随車で不可分のユニットを構成し、札幌方から クモハ781 + サハ780 + モハ781 + サハ780 + モハ781 + クハ780 の6両編成を組む。1986年に4両編成への組成変更がなされた。詳細は後述する。クハ780-2, クモハ781-2, モハ781-4, サハ780-4の車体のみが、函館市のききょう幼稚園で静態保存(利用)されている。

出典:wikipedia

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