麩(ふ)は、グルテンを主原料とした加工食品。グルテンは、水で練った小麦粉に含まれるタンパク質のひとつである。原料を茹でて製品にした生麩(なまふ)、原料を焼成した焼き麩(やきふ)、中華料理などで使われる原料を油脂で揚げた揚げ麩(あげふ)、原料を煮た後に乾燥させた乾燥麩があり、それぞれ食感が異なる。煮物・汁物・和え物や、すき焼きなどの鍋物の具、沖縄料理の炒め物の材料としても多く用いられている。秋田などの東北地方の一部や北海道の一部ではラーメンの具として用いられている。また、近年では滋賀県の一部でもラーメンの具として用いられている。京都においては精進料理の材料の一つとして重用されるほか、京料理としても利用される。生麩や焼き麩は、料理以外に、菓子として用いられる事があり、前者は小豆餡を包んで麩饅頭、後者は生地に着色して砂糖を練り込み、麩菓子などの駄菓子とする。黒糖で花林糖のような風味を持たせた麩かりんとうもある。人間の食用以外には、焼き麩を粉状にしたものがコイやヘラブナの釣りエサに用いられる。各国の主要産地を記載する。小麦粉に食塩水を加えてよく練って生地を作り、粘りが出たところで生地を布製の袋に入れて水中で揉む。デンプンが流出した後に残ったグルテンを蒸して生麩(もち麩)が作られる(流出したデンプンを乾燥させたものが浮き粉である)。生麩を油で揚げると揚げ麩になる。生麩を煮てから成形して乾燥させると乾燥麩になる。上記のようにして作られたグルテンに、小麦粉、ベーキングパウダー、もち米粉などを加えて練り合わせ、焙り焼きしたものが焼き麩である。生麩には、ゴマ、ヨモギ、紅花などの素材を加えて、風味や色をつけたものもある。また、流出したデンプンを集めて乾燥させたものを正麩(しょうふ、漿麩)・浮き粉・じん粉と呼んで、玉子焼(明石焼き)や関東のくず餅、糊や菓子の原料にされる。中国では麺筋(麪筋、めんきん、 / 、miànjīn)と呼ばれ、宋代に書かれた『夢渓筆談』にもその名が登場する。日本では「麩」という字で(ふすま)を指し、後にその加工品である麪筋にもこの字が当てられた(『本朝食鑑』)。また、小麦そのものが中国大陸から伝来されたことから唐粉(からこ、殻粉)とも称した。鎌倉時代には唐粉を宮廷に貢納する供御人(唐粉供御人)がいた。「麩=ふ」としての最古の記録は南北朝時代に書かれた『嘉元記』正平7年(1352年)5月10日条に登場する「フ」の記述である(なお、同条に「フ」と併記されている「ウトム」がうどんの最古の記録とされている)。禅宗の広まりとともに精進料理や懐石料理などで麩が採用され、日本の食卓でも馴染みのものになっていった。なお、中国では麩の原料のグルテンを麩質(ふしつ、 / 、fūzhí)もしくは麩質蛋白(ふしつたんぱく、 / 、fūzhídànbái)と呼ぶ。
出典:wikipedia
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