ボランティア()とは、自らの意志により参加した志願兵のこと。長じて、自主的に社会活動などに参加し、奉仕活動をする人のこと。また、奉仕活動そのものを指すこともある。原語である英語の volunteer の語の原義は志願兵であり、徴集兵を意味する drafts とは対義の関係にある。この語は歴史的には騎士団や十字軍などの宗教的意味を持つ団体にまで遡ることができる。十字軍の際には「神の意思」(voluntas)に従うひとを意味した。語源は英語の will の語源ともなったラテン語の volo で、意思や志願を意味した。英語圏では、現在も本来の語義どおり志願兵あるいは義勇兵の意味でこの語が使われている。なお voluntary とは自発的であるさまのことである。ボランティア活動の原則として挙げられる要素は一般的に、自発性、無償性、利他性、先駆性の4つである。1980年代以降、無償性の原則に関して「無償」の範囲をより柔軟に考えることによって実費の弁済や一定の謝礼を受ける「有償」ボランティアが出現し、受け入れられてきている。ここでは無償ボランティアについて述べる。無償ボランティアは被雇用者のように組織から強い拘束を受けず、また自発性に基づく行動である為、組織が強制してボランティアを動かすことは難しい。また無償ボランティア活動に参加する者は、通常、職場や家庭などで緊急の用件が発生した際はそちらを優先する。無償ボランティアにはこれらの特徴がある為、会社組織とは異なるマネジメント手法が必要となる。なお、2012年に日本の厚生労働省が日本国内のボランティア活動者を対象として実施した調べでは、最大のボランティア人材源となっているのは主婦層および高齢者層である。ボランティアには「素人集団」というステレオタイプもあるが、医師、弁護士、看護師、臨床心理士、教師をはじめ、各分野の専門家がそれぞれの高度な技能を生かしてボランティア活動を行うこともある。こうした専門家によるボランティア活動をプロフェッショナル・ボランティア(プロボラ)と呼ぶ。特定非営利活動法人のなかには、専門性を必要とする具体的な活動内容を明記して左記のような専門家たちを募集していることもある。災害などが起こった時にボランティアと称して被災地に入り窃盗行為を行い、被災者などから金品を得た上で救援活動を行う偽ボランティアと呼ばれる者が存在する。災害被災者や戦争難民などが生まれると、支援といって駅頭などや各家を回って募金を集める偽ボランティアもいる。超高齢社会に向かいつつある社会背景の中でアメリカでは定年退職者や高齢者の社会参加の一環として、若者の開発途上国でのボランティアを平和部隊として組織した先例に倣って、高齢者が学校や障害者、引きこもりの児童などに社会的なボランティアを展開するのをアメリコー(AmeriCorps、アメリカ部隊)と名づけて、連邦政府から経済支援を与えることにした。アメリカでは、州によって高校生、大学生の時期に5000時間ほどボランティアに従事するとキャリア形成につながるというシステムがある。ボランティアを募集する機関とボランティアをしたことを認定する機関や認定資格者が制度的に確立していて、一定の活動条件を満たした場合に本人にボランティア認定証が発行される日本では参加の動機が自由意志であるか否かに関わらず無償の奉仕活動の同義語として用いる場合もある。日本では古くより五人組・町内会・自治会・消防団など地縁・血縁によって強固に結びついた相互扶助の慣習があったため、外部からのボランティアを広く呼びかけ受け入れる仕組みや必要性は少なかった。また地域では民生委員など無給で社会奉仕活動を行う制度がから構築されてきた。しかし財政の悪化から行政コストの一層の低減が叫ばれ、一方では都市化・核家族化による人口の隔たり・流動化が起きているため、有事の対応が迅速かつ的確に行える仕組みを維持することが困難になってきた。ボランティアは上記の状況を改善する新たな相互扶助の仕組みとしても注目されている。1995年の阪神・淡路大震災では全国から大勢のボランティアが被災地に駆けつけたことから、「ボランティア元年」とも呼ばれる。当該震災の日(1月17日)を「防災とボランティアの日」としている。その後の地震や水害などにおいても、ボランティアが活躍している。一方で、2011年に発生した東北地方太平洋沖地震において、阪神・淡路大震災等において駆けつけたボランティアが現地の迷惑であったとの意見がインターネット上のつぶやきサイトで見られ反響を呼んだ。ボランティアに高い技能と倫理性が必要であると一方的に定義し、これに満たないボランティアを攻撃していること等が特徴的である。日本では高校受験などに際してボランティア活動を行ったことでその経験が調査書に記載されていると評価点を高くする学校がある。高等学校の場合、上級学校への進学や就職における自己アピールの材料として使われるなど、卒業後の進路内定という「対価」を得るための手段とされる傾向がある。大学など高等教育の課程においても、ボランティアが就職活動でのアピールや単位取得の手段として使われることもある。また、福祉活動を課程の中に組み込むなどして義務化している学校もある。例えば東京都では2007年度から都立の高校で「奉仕の時間」が義務化されることとなった。このケースでは全員1単位以上の履修が卒業するための要件そされているため、自発性に基づく活動ではない。ボランティアは歴史的に宗教団体に遡ることができるが、現在の日本でも(欧米ほどではないにせよ)宗教団体によるボランティア活動は活発である。慣習的には(専従の聖職者ではない)信者による無償の奉仕活動が一般にボランティアとされる。たとえば軍隊を模した組織を取って活動するキリスト教(プロテスタント)の教派団体である救世軍は非常に活発な社会奉仕活動で知られているが、他の教派団体の牧師に相当する士官の階級の者は法人の専従職員でありボランティアではないものの、一般信徒である下士官・兵士の階級の者の活動は原則的に無償のボランティアである。企業の元年(フィランソロピー元年)と言われた1990年に富士ゼロックスが「ソーシャル・サービス・リーブ」として開始した休暇制度が「ボランティア休暇」「活動休暇」などの名称で、主に大企業を中心に普及した。単発的に取得する場合を「ボランティア休暇」と呼ぶのに対し、一定期間連続して休暇を取得する場合は「ボランティア休職」と呼ぶ場合が多く、「ボランティア休暇」が有給休暇扱いであるのに対し「ボランティア休職」の場合は雇用保障だけで無給対応となる場合が多い。阪神・淡路大震災におけるボランティアの役割が広く認知されたことから、国家公務員にも「ボランティア休暇」が導入されることになり、その後、自治体の多くも「ボランティア休暇」を設けるようになってきた。しかし職員が休暇を取得することで業務進行や業績に影響するような場合、制度があっても取得しにくいという課題がある。業務の特性から、年次有給休暇ですら取得しにくい企業・自治体もあり、ボランティアは有意義な活動としながらも、ボランティア休暇はあまり取得されていない。「ボランティア」、「NPO」は2002年1月18日に株式会社角川グループホールディングス(当時は、株式会社角川書店)が商標登録出願、2003年4月25日に登録されたが、2005年5月10日に商標登録を取消されている。中国でも近年ボランティア活動が強調されている。軍人として撫順・長沙など各地で様々なボランティア活動に献身的に携わったという雷鋒を記念して「雷鋒に学ぶ日」(3月5日)が制定されており、この日におもに若者たちが公園や街路の掃除をしたり、老人ホームを慰問するなどのボランティア活動が展開される。「ボランティア」という言葉には「」が充てられている。(台湾では「志願工作者」の略である「志工」が好んで使われる。)ボランティア活動は人民の無料奉仕の義務であるという意味で「義務」という言葉が使われる場合もある(例:「義務労働」=勤労奉仕、「義務演出」=チャリティー・コンサート、「義工」=「義務工作者」=ボランティアなど)。、、ウィキペディア、、青空文庫、といった上のボランティアも存在する。
出典:wikipedia
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