静的スコープ（せいてきスコープ、）とは、プログラミング言語におけるスコープの一種。構文構造のみから決定できるため構文スコープともいう。ブロックなどの構造を持つプログラミング言語では、あるブロックの内側で定義された変数はそのブロックの外側から操作することができないのが普通である。以下の疑似コードではブロックcodice_1で定義されている変数codice_2とブロックcodice_3で定義されている変数codice_2は同じ識別子を持つが、ブロックが異なるため実体は別である。また、ブロックcodice_3からは、さらに内側のブロックcodice_6で定義されている変数を参照することはできない。逆にブロックcodice_6からはブロックcodice_3で定義されている変数codice_2とブロックcodice_6で定義されている変数codice_11が参照可能である。近代的なプログラミング言語では、コードレベルのブロックだけでなく、名前空間を導入してスコープを制限する機能が普及しつつある。静的スコープはプログラミングの安全性や、最適化が行いやすいなどの理由で構造化言語を中心に広く採用されている。静的スコープでないものの代表は動的スコープである。Common Lispは、静的スコープと動的スコープを共にサポートする言語である。定められた方法で指定することで、変数を静的スコープにしたり、動的スコープにしたりすることができる。

出典:wikipedia