まな板、俎、俎板、真魚板(いずれも、まないた)は、調理で食材を切る際に台として用いる板である。英語ではカッティング・ボード(cutting board)またはチョッピング・ボード(chopping board)。まな板の素材としては、木、プラスチック、合成ゴムが使われることが多いが、稀にガラスが用いられることもある。現在は家庭用、業務用共にプラスチック材料のものが最も多く売られている。合成樹脂やゴムのまな板は水分が浸透しないため抗菌性に優れ、京都や大阪など自治体によっては、業務用のまな板は樹脂または合成ゴム製を使用しなくてはならないことが法律で決まっている。木の素材の場合、適度な堅さの樹種が用いられる。主なものとしては、ヒノキ・イチョウ・ホオノキ・ヤナギ・キリ・アスナロ・ ケヤキ・ スプルースなど。ムク木(一枚板)が用いられることが多いが、集成材が用いられることもある。プラスチックの場合、ポリエチレンが用いられることが多い。近年は抗菌効果があるとされる材料を練り込んだり、表面に抗菌処理を施したりしたものが多く売られている。薄いプラスチックを積層して作ったまな板もある。この積層プラスチックまな板は、表面が汚れてきたら一番上の1枚を剥がして捨てることができる。合成ゴムは、プラスチックよりも柔らかく、包丁の刃を当てたときの感触が木に近くなる。また、煮沸消毒することができるのが利点である。なお、日本では合成ゴム製のまな板について家庭用品品質表示法の適用対象としており雑貨工業品品質表示規程に定めがある。一般的なまな板は、長さ30-60cm、幅15-30cm、厚さ10-30mm程度の板状になっている。長さと幅については、キッチンの流し(シンク)の大きさの規格にあうように作られているものが多い。欧米の Chopping Board には、切った食材をまな板ごと持ち上げて鍋に入れられるよう取っ手がついている。中華料理の調理では包丁を叩き付けるようにして食材を切ることが多いため、重量があり、振動で動きにくいものが使いやすく、中華まな板は厚く輪切りにした丸太を使う。平安時代までは、上部が丸く湾曲した俎板が流通していた。またかつては煮炊きの場は土間の竈であり、食材の処理は板の間に坐って作業したため、まな板には足がついているのが普通であった。中世の絵巻物など文献の描写にも、足つきのまな板の前に坐って調理する様子が描かれている。足つきのまな板は昭和に入っても見られたが、戦後になって調理の場が竈から台所のガス台になり、調理台の前に立って食材の処理をするようになると、まな板の足は不要になり消えていった。食材が直接触れるものであるため、衛生に気を使う。まな板の素材には、伝統的にヒノキ、モミ、ホオノキ、モチノキなどの木が使われてきた。木製のまな板は、栄養・水分・温度という細菌の繁殖に適した条件を満たしやすい。まず水分を含む食品をまな板に乗せると、食品の栄養分が水分とともにまな板の中へ浸透するが、この時細菌もまな板の中へ侵入する。また、木は水分をよく含み、さらにまな板の置かれる台所や調理場は調理時の熱によって一年を通して室温が高く保たれる傾向にあることが指摘されている。加えて、まな板についた傷から細菌が侵入する危険もある。まな板の中に入り込んだ細菌は、まな板を洗浄した後5分から10分ほどで表面に出て汚染をもたらす。また、使用前に水で濡らすことでも中から細菌が出てくる。まな板の衛生を保つには乾燥させることが重要であるが、木製のものは水分を含む性質が強いため、内部まで乾燥させるには時間がかかる。そのため、完全に乾燥しないうちに再び使用される傾向がある。合成樹脂製のまな板には吸水性がないため、細菌が付着し増殖する危険が少なく、洗浄により水が中まで浸透することがないので乾燥が容易である。また、やや滑りやすい半面、包丁による傷がつきにくい。洗浄後十分な乾燥をおこなえば、まな板の素材が抗菌材料であるか否かは重要な点ではなくなるという研究がある。また、抗菌まな板が抗菌作用を示すのは湿潤状態においてであり、抗菌効果に期待しすぎないようにしなければならない。生食用の食材を加工するときに用いるまな板と、加熱して食べる食材を加工するまな板は別のものを用いることが推奨される。特に、肉、魚類を切るまな板は専用のものを用意する方がよい。一般家庭で複数枚のまな板を用意するのが大変である場合には、まな板の裏と表で使い分けるとよい。ニンニクなどの臭いが極めて強い食材を切るときには、まな板の上にクッキングペーパーや牛乳の紙パックを洗浄して切り広げたものを敷き、その上で切断すると、臭いがまな板につくことを防げる。集団給食の調理場などの業務用には、まな板用の滅菌乾燥ケースが開発され販売されている。なお、大型の業務用のプラスチック製まな板の中には複数の層で作られた物があり、表面が傷んだ場合、層を1枚剥がす事により雑菌が繁殖しやすい層を取り除くことができる様になったものもある。ただし4、5層しかないため使い捨てまな板でもある。「
出典:wikipedia
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