『魔法の国ザンス』(まほうのくにザンス)シリーズは、ピアズ・アンソニイ (Piers Anthony) 著のファンタジー小説である。当初は3部作として開始されたが、好評であったために、9部作(3)、さらには27部作(3)の予定となり、そして現在は30作目を超えて続けられている。このシリーズの大きな特徴は「駄洒落」である。駄洒落や語呂合わせがキャラクターや小道具、劇中の会話は言うに及ばず、作品の構造自体にも抜きがたく組み込まれている。物語の主な舞台となるのは魔法の国ザンス (Xanth)。魔法がない外部地域をマンダニア(Mundania="現世")という。ザンスは半島状の陸地であり、作者が住むフロリダ半島と似た海岸線を持つ。ザンスとマンダニアとの繋がり方は複雑であり、ザンスからはマンダニアの様々な時代・地域に移動することができる。例えば、ポエニ戦争(カルタゴ)の頃、13世紀の朝鮮、19世紀のフランス、現代のアメリカ合衆国など。住人はみな、何か魔法の力を持っているか、魔法的な生き物であるのが原則である。しかし、魔法の力を持つ魔法的な生き物もいる。ザンスには、マンダニアと同じ動物は人間以外ほとんどいない。それは、世代を経るにつれ、セントール(ケンタウロス)、ハーピー、ゴブリン、ドラゴンのような魔法的な生き物になってしまうためである。植物も、パイ、靴、クッションのような特殊な実を作る木や、まじない消しの木や触手木のような魔法を持つ木に変化している。上に述べた理由で、ザンスで純粋な人間という種属が存続するためには、マンダニアからの移住が必要であった。しかしながら、移住の歴史は必ずしも平和的ではなく、虐殺が伴ったこともあった。そのため、一時は結界を張って外来者を受け入れない時代もあった。ザンスに描かれる地名や地理情報はフロリダ州の実際の地図と密接に関係しており、例えば大裂け目はフロリダ半島を横切る高速道路であったり、エバーグリーン沼地がエバーグレースであったり、また現地で実際に有った公害を反映した作品も書かれている。ザンスの魔法の源は、地下に存在する魔王X(A/N)である。魔法の粉塵村の住人は、魔力をザンス全体に広めるために、魔王の魔力を帯びた粉を撒き散らしている。この粉が集まる地帯は狂気地帯と呼ばれ、魔力が極度に増幅されており、通常のザンスの土地よりもはるかに危険である。9・20巻で、一つ一つの星を魔王たちが支配していることを示唆する表現がある。ザンス人の魔法の力は、他の人の力と重なることは基本的にない。他の人よりも強い魔法の力を示す男性を"魔法使い"といい(作中では、「魔法の力でしか為しえない能力を持つ者」を「魔法使い」と定義している。例えば、同じ「どんな者とでも会話できる魔法」でも「生物との会話」は魔法の力でなくとも「技術」として習得できるが、「無生物との会話」は魔法の力でなければ出来ない、など)、女性の場合"魔女"と呼ぶのが過去の慣習であった。ザンスの王は、前の王の血族ではなく、魔法使いの中から選ばれる。そのため過去の歴史では魔女が王位に就くことができなかったが、『夢馬の使命』で魔女とは"女魔法使い"であると定義が見直され、女性が王位に就くことも認められている。魔法使いが居なくなってしまえば王位に就くものが自動的にいなくなるため、暫定的に或る人物が王位に就いた事がある。現在では魔王X(A/N)によりビンクの子孫が魔法使いとして産まれるよう取り図られている。原作は英語であるが日本語訳では、人名や種属名は必ずしも英語読みに準じていない。Irene(アイリーン→イレーヌ)など。しかしながら、セントール(centaur)は、日本では馴染み深いケンタウロスではなく英語読みに準じている。第一部未訳第二部当初から3部構成となることが予定されていたが、第28巻から第2部に入っている。
出典:wikipedia
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