サガット(; )は、カプコンの対戦型格闘ゲーム『ストリートファイター』シリーズなどに登場する架空の人物。主役であるリュウのライバル的存在である。タイ出身の「隻眼の猛虎」と呼ばれるムエタイの使い手。シリーズ第一作である初代『ストリートファイター』の最終ボスとして初登場。直前のステージに登場するムエタイ使い・アドンは彼の一番弟子。身長2メートルをゆうに超える偉丈夫で、スキンヘッドと眼帯がトレードマーク。『ストリートファイターII』(以下『ストII』と表記)以降は胸にリュウとの戦いでつけられた大きな傷痕がある。目に関しては作品ごとに設定が異なり、『ストリートファイター』と『ストII』の設定では幼い頃の不良とのケンカが原因、『ストリートファイターZERO』(以下『ZERO』と表記)以降の設定ではダンの父である火引強(ヒビキ ゴウ)との戦いによるものとなっている。この違いに関しては『ZERO』開発者インタビューで「子供の頃に不良のせいで視力をほとんど失い、その後火引強との試合で目を潰された」と回答。ただし、「基本的にはパラレルワールドの話で従来のストーリーには縛られたくない」とも語られている。『ストII』シリーズや『ZERO』シリーズにおけるホームステージにはワット・ローカヤスターラームの涅槃仏がある。『ストII』シリーズと『ZERO3』ではシャドルー四天王の一人と設定されている。初代『ストリートファイター』に登場していたため、四天王で唯一海外においても名前が変更されていないキャラクターである(詳しくはベガの「名前」の項を参照)。『ストII』の企画やキャラクターデザインを手がけた安田朗は、他の四天王と同様に基本的には悪人という設定をしており、「普段は極めて悪の匂いのする人」「サガットの怪物性は忘れられがち」と語っている。それゆえ『ストII』シリーズや『ZERO』と『ZERO2』では対戦相手に対して自身より下と見なして高飛車な態度をとる。だが『ストリートファイターIV』(以下『ストIV』)公式サイトのノベルでは、サガットの滞在する村の老僧が「何年か前にこの村を訪れた異邦の若者と闘って胸に傷を負ってから、サガットは確かに変わり始めた」と回想しており、リュウとの出会いによって人格者へとなっていたことが触れられている。少年時代に帝王ヌアカンを倒したことで、新たなムエタイの帝王として君臨した。格闘王の名を欲しいままにしていたが、初代『ストリートファイター』にてリュウと戦い、敗北を喫する。彼の必殺技「昇龍拳」によって胸に大きな傷跡も残った。これ以降サガットはリュウを宿敵と見なし、雪辱と復讐を誓った修行で昇龍拳に対抗した新必殺技「タイガーブロウ」(後の「タイガーアッパーカット」)を会得する。また、実力に目をつけたベガの誘いに乗ってシャドルーに所属するのもこの時期である。かくして長いインターバルの後にリュウと再び拳を交える機会が巡って来るが、その激闘の末に名声も復讐心も空しい物と考えるようになった。『スーパーストリートファイターII』(以下『スパII』)のサガットのエンディングでは、帝王の座にこだわっていた自分を省みている。それ以降のサガットは唯一自分と肩を並べる好敵手としてリュウとの戦いを楽しみにするようになり、シャドルーには非協力的・疎遠になる。『CAPCOM VS. SNK』シリーズでは春麗やキム・カッファンなど、悪人相手専用の開始前デモが用意されているキャラクターたちから、シャドルー四天王の中で唯一悪人扱いされていない。また、『ZERO3』にてリュウが殺意の波動に目覚めた際には、それは自分の求める好敵手の姿ではないと一喝している。『ストIV』では、シャドルー崩壊とともに消息不明になった他の四天王とは異なり、山奥の村で修行の日々を送っていて、シャドルーを脱退している。公式サイトのノベルやアニメムービーでは、村民に慕われている様子や復活したベガからの招集を拒む場面も描かれている。この頃からサガットはかつての復讐に燃えていた頃とは違った一面も見せている。家庭用『ストIV』のアーケードモードのオープニングアニメでは、修行の成果としてムエタイ大会において新技「タイガーディストラクション」でかつての弟子アドンを一蹴し、さらなる強敵を求めて世界格闘大会へ出場することになる。『ストIV』のエンディングでは、自分の望むことが「拳で語り合うこと」であり、勝敗は些細なことに過ぎないと気付き、そして自分が変われたかどうかを確めるためにリュウとの再戦を望むようになる。『スーパーストリートファイターIV』(以下『スパIV』)では戦いを終えて村に戻ったサガットが、彼の帰りを喜ぶ村民たちと並んで歩く姿が描かれている。その際に「旅はどうでしたか」という問いに「再び友と会う楽しみができた」と笑顔で答えている。またゲーム中における勝利台詞にも高圧的な物言いではあるものの、若い格闘家や敗者へアドバイスをしたり「敗北からも学ぶものがある。敗北も屈辱ではない」と説く面もある。その他にも特に深い関わりはないが、ケン、ディージェイ、イーグルなど多くの格闘家から対戦を望まれている。1987年稼動の初代『ストリートファイター』の最終ボスとして、シリーズの一作目から登場。同作では他の敵キャラクターと同じくCPU専用であった。必殺技の「タイガーショット」(上段のみ)は、一撃でプレイヤーキャラクターの体力の7割を奪う攻撃力を持っていた。ほかにも跳び膝蹴りやハイキックを使ってくる。1991年稼動の初代『ストII』でもCPU専用キャラクターで、シャドルー四天王の3人目として登場。CPUサガットは、パターンどおりの動きしか見せることはない。上下段に撃ち分け可能な高速の飛び道具「タイガーショット」を砲台のごとく連発し、跳び込んできた相手を対空技「タイガーアッパーカット」で撃墜するという単純な闘い方であるが、タイガーショットの隙が「波動拳」よりも小さいこと、上下に撃ち分けること、「タイガーアッパーカット」の威力が「昇龍拳」より遥かに上回る点など、個々の技の性能が高いことでプレイヤーに威圧感を与え、準ボスとして相応しい強さを誇った。プレイヤーキャラクターとして使用可能になった『ストリートファイターII'』(以下『ダッシュ』)以降も、この基本行動パターンは変わっていない。新必殺技「タイガークラッシュ」が追加されており、対戦では最強のベガに続く第二位の評価を得た。『ストII』シリーズでのサガットの強さはタイガーショットの強さとほぼ直結している。撃った後の隙が大きい『ストリートファイターII'ターボ』(以下『ターボ』)と『スーパーストリートファイターIIX』(以下『スパIIX』)では、『ダッシュ』や『スパII』よりやや「弱い」と認識されやすい。しかし『スパIIX』では豪鬼を除く全キャラクターにスーパーコンボが導入され、無敵時間を持つ「タイガージェノサイド」によって連続技や守りも強化されており、存分に強さを発揮できる。初代のように最終ボスとして登場することは少なくなったが、『ストII』シリーズ以降も多くの作品に登場している。歩行・ジャンプとも動きがやや遅く、長身ゆえに喰らい判定も大きいが、パンチ・キックともに長いリーチを持つ。とりわけ強キックはリーチと攻撃判定の強さに優れており、サガットの攻守を支える存在である。『ZERO』シリーズでは歩行速度が速い。また、ジャンプ中パンチは地上の相手に当たりにくい反面、気絶値が高く設定されている。『CAPCOM VS. SNK 2』では、立ち・しゃがみそれぞれの強パンチが高性能であり、最強候補の一角に挙げられている。『ストIV』では「タイガーショット」の撃ち分けと「タイガーアッパーカット」による対空を得意とする。今作では高い体力と攻撃力を誇り、システムの恩恵も受けているため、『CAPCOM VS. SNK』シリーズ同様に強キャラクターの位置を占める。特に通称「ワロスコンボ」と呼ばれる「タイガーアッパーカット」による打ち上げを利用した手軽かつ高威力なコンボが猛威を振るい、特に高いキャラクター性能を持つ。技名は『ストIV』時のもの。1994年のハリウッド実写映画『ストリートファイター』では"ビクター・サガット(Viktor Sagat)"の名で、完全な悪役として登場する。バイソン将軍(日本でのベガ)と取引している武器商人で、詐欺師であるリュウやケンに一杯食わされる。地下闘士のベガ(日本でのバルログ)を配下に持つ。同年のアニメ映画『ストリートファイターII MOVIE』では冒頭でリュウと闘う。ミドルキックで怯んだリュウに止めを刺そうとした際、昇龍拳を喰らって胸に傷を受け、最後は波動拳に敗れる。この敗北を期にシャドルーに入団する。しかし戦闘シーンはそれのみで、劇中後半にリュウとの再戦をベガに訴えるが認められず、ICPOに保護されたキャミィを処分しろという命令を受けたまま、シャドルー壊滅後の消息も不明である。1995年のテレビアニメ『ストリートファイターII V』では、元ムエタイチャンピオンという設定はゲームと同様であるが、麻薬所持の冤罪で収監されておりシャドルーとの絡みはない。隻眼ではなく、胸の傷跡もない。闘う際にはモンコン(ヘッドリング)をかぶる。各種の4コマ漫画ではリュウへの執着を誇張して、彼にしか興味が無いキャラクターとしてネタにされることが多い(同性愛者であるかのような描写もある)。また、リュウに優しく接する場面も珍しくない。
出典:wikipedia
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