全日本合唱コンクール(ぜんにほんがっしょうコンクール、"National Choral Competition")は、社団法人全日本合唱連盟と朝日新聞社が主催し、毎年開催する日本の合唱大会である。NHK全国学校音楽コンクール(Nコン)と並んで二大コンクールと呼ばれる。Nコンとの区別から、一般的に「朝コン」または「連盟」等と呼ばれる。現行の規定は、第69回から適用されている。出演資格のある合唱団は、各都府県(北海道は地区)の合唱連盟に登録している合唱団である。合唱団の構成により以下の部門に分けられる。指揮者・伴奏者・独唱者の出演資格は問わないので、コンクールのために外部からプロの指揮者等を招聘することも可能である。ただし、中学校部門・高等学校部門では、指揮者・伴奏者・独唱者は、当該校長が認めた者に限られる。また、指揮者・伴奏者・独唱者が合唱メンバーに入って歌う場合は、当該部門の出演資格を満たさなければならない。出演資格に違反したときは、出演停止もしくは入賞の取り消しがなされる。出場団体は、当該年度の「合唱名曲シリーズ」から任意の一曲を課題曲として全員で演奏しなければならない。ただし、中学校部門には課題曲がなく、自由曲のみの演奏である。「合唱名曲シリーズ」は、前年の12月ごろに曲目が発表され、当年3月に出版される。課題曲に演奏時間の制限はないが、近年はおおむね3分から3分30秒程度の曲が多く選出されている。自由曲は、演奏時間が定められており、中学校部門は8分00秒以内、高等学校部門は6分30秒以内、大学・職場・一般部門は8分30秒以内で演奏しなければならない。演奏時間内であれば曲目、曲数に制限はないが、曲間も演奏時間に含まれ、演奏時間を1秒でも超過した場合は、審査の対象外となる(演奏を止められることはない)。舞台裏と審査員席近くにストップウォッチを持った計時係が存在する。伴奏楽器は自由であるが、主催者が用意する楽器(ピアノ1台)以外を使用する場合は使用団体の責任において用意し、これにかかる費用は使用団体が支弁しなければならない。演奏順は、課題曲、自由曲の順とする。都府県大会・支部大会・全国大会を通して、演奏曲目・曲目順・伴奏楽器を変更することはできない。課題曲と自由曲の採点の比率は規定に明示されていないが、過去の連盟役員の発言等から、現行は「課題曲:自由曲=1:1」であると推定される。審査員は、作曲家、指揮者、声楽家、合唱連盟の役員などが務める。全国大会では審査員は9人以上と定められている。都府県大会及び支部大会では、参加団体数や規模によって、3人~7人と、地域によってばらつきがある。全国大会の審査は、新増沢式採点法で行われる。都府県大会及び支部大会でも、全国大会に準じて新増沢式採点法を採用している大会が多いが、一部地域の大会では、独自性を出すために別の審査方式を用いている。総合順位に基づいて、審査員の合議により、全国大会では全団体に、都道府県大会及び支部大会では音楽的に特にすぐれた演奏をした団体に、金・銀・銅の各賞が贈られる。また全国大会では以下の特別賞が贈られるほか、都府県大会・支部大会でも独自の特別賞が存在する。全国大会の予選にあたる都府県大会及び支部大会は、全日本合唱連盟の地方支部組織である各地域の合唱連盟が主催する。都府県大会、支部大会(北海道・東北・関東・東京・中部・関西・中国・四国・九州の9支部)ですぐれた演奏をして審査員に推薦されると、全国大会に出場することができる。ただし、北海道支部・東京支部の全部門と、関西支部の大学・職場・一般部門は支部大会のみが行われる。全国大会に出演できる団体数は、都府県大会の参加団体数によって支部ごとに決められる。大学・職場・一般部門においては、前年度の全国大会で各編成区分ごとの上位1団体に、全国大会へのシード権が与えられる。シード団体は、審査を受けることなく全国大会に出場することが出来るが、都府県大会及び支部大会では、審査の対象外で演奏しなければならない。またシード団体は、前年度の全国大会に出演した出演区分を変更することはできない。このほか、前年度の全国大会の成績に応じて支部大会へのシード権を与え都府県大会で審査を受けずに支部大会に出場することができる扱いを、各支部ごとに基準を設けて行っている。全国大会は毎年会場が異なり、全日本合唱連盟の理事会で開催地が決定されるが、原則として9支部の持ち回りである。これはNHK全国学校音楽コンクールの全国大会が、毎年東京・渋谷のNHKホールで開催されるのと対照的である。第43回(1990年)以前は、1ヶ所の会場で全部門を開催していたが、第44回から第48回までは10月末に中学校部門、11月下旬に連続した3日間で高等学校・大学・職場・一般部門と2ヶ所の会場に分かれて開催するようになった。第49回より現行の開催日程となり10月末に中学校・高等学校部門、11月23日頃に大学・職場・一般部門を開催している。中学校・高等学校部門は、団体移動に配慮して、新幹線沿線地域で開催するのが慣例となっている。全日本合唱連盟ウェブサイト、過去の課題曲を参照。
出典:wikipedia
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