グリーン券(グリーンけん)とは、特別車両券(とくべつしゃりょうけん)ともいい、JRグループ(かつての日本国有鉄道)及びそれに乗り入れる鉄道会社のグリーン車・室・席に乗車するために必要な料金券である。1969年(昭和44年)5月10日に従来の二等級制運賃が廃され、モノクラス制運賃に移行したのにともない設定されたものである。グリーン車は、二等級制時代の「一等車」に相当するが、二等級制時代の一等運賃と異なり、特別車両とされるグリーン車に乗車するために必要となる、運賃に付加される料金という形である。かつては青函連絡船・宇高連絡船にもグリーン券の制度があった。日本国有鉄道(旧国鉄)時代より、特急・急行列車用と普通列車(快速列車を含む)用の2種類にまず分かれる。これは、旅客営業規則では、前者を特別車両券(A)、後者を特別車両券(B)としている。ぞれぞれさらに指定席グリーン券と自由席グリーン券に分かれる。なお、指定席・自由席の種類によらず、料金は同額である。指定席グリーン券では、別途座席指定料金を支払わなくてよいが、グリーン車で着席せずに車室内やデッキに立って乗車している場合もグリーン券が必要となる。基本的には、「特別座席」であるグリーン席着席サービスに対する対価であるため、利用時1個列車につき1枚が必要となる。しかし、たとえば、一部の新幹線やJR東日本首都圏の乗り継ぎ制度があるなど、例外的な規定がある。料金に大人・小児の区別はなく同額であるが、下記にある通り、。 特別車両券(A)は特急・急行列車用のグリーン券である。販売に際して、以下の通りである。特急列車のグリーン車は原則として指定席のみである。指定席の場合の特急料金は、座席指定料金相当額を減じた自由席特急料金と同額の指定席特急料金が適用される。なお、JR東日本のE5系・E7系、JR西日本のW7系に設定した「グランクラス」やJR九州の「DXグリーン席」は2015年現在ではこの中に内包されている。また、個室についても規定は本券種のみ設定されている。急行列車のグリーン車も指定席が基本であったが、自由席のものもあった。なお、新幹線同士の一部など一部の異なる列車を乗り継ぐ場合には乗り継ぎ料金制度がある。自由席の有効期間は乗車日のみとなる。なお、前売りの場合は乗車予定日と指定した日となる。途中の駅から普通列車になる列車の場合(その逆も含む)、乗車全区間に対して特急・急行列車用として発売されるが、料金は特急・急行列車として運行される区間の分だけでよい。特別車両券(B)は、普通列車に適用されるグリーン券である。一般に設備が特急・急行列車用よりも簡素(特急列車の普通車並み)なため、料金は安価に設定されている。原則として指定席・自由席の別による料金の違いはないが、後述の東京圏におけるグリーン券の扱いが適用される場合は違いが生じることがある。また、1枚で1本の列車にのみ有効であるが、同じく東京圏においては乗り継ぎ料金制度がある。自由席の有効期間は購入日当日限りである自由席グリーン車が運行されている路線では、乗車券とグリーン券を併せたグリーン定期券も発売される。従来、東海道本線および快速電車を介して横須賀線・総武本線・外房線・内房線・成田線のみに連結されていたグリーン車が、2004年(平成16年)10月16日より湘南新宿ラインを介して新宿駅以北の高崎線・東北本線(宇都宮線)にまで乗り入れることになった。これに伴い、従前の扱いを改変して運用されることになった。なお、グリーン車連結は2007年(平成19年)3月18日からは常磐線にも拡大した。また、従来から運用されていた東海道本線・横須賀線で実施していた相互の乗り換えによる乗り継ぎ料金制度を拡大し、異なる運転系統へ逆向きになるような形で乗り継ぐ経路を除いて、料金区間内であれば乗り継ぎ可とした。乗り継ぎが不可であるような例は乗り継ぎ料金制度#普通列車を参照のこと。この取り扱いがなされるのは東京近郊区間を主に運行される普通列車・快速列車の自由席のものに限られ、「中央ライナー」「青梅ライナー」等に連結されている普通列車・快速列車の座席指定制のものについては適用されない。適用される線区は、以下の区間である。また、Suicaを利用した「グリーン車Suicaシステム」が導入されている。これは、ICカード内にグリーン券情報を記録する「Suicaグリーン券」を自動券売機で購入し(グリーン料金はSuicaのSF残高から差し引かれる)、グリーン車の座席上部にある読取機にSuicaをタッチすることで車内改札を省略することができるチケットレスシステムである。ただし、「湘南ライナー」等に充当される特急用車両および215系のグリーン車はSuicaグリーン券の車内改札省略に対応していない。これと同時に、従来の定期乗車券・青春18きっぷ・北海道&東日本パスでのグリーン車利用禁止を改め、自由席に限りその乗車券類にグリーン券を別途購入するだけで乗車できるようになった。一方、「グリーン回数券」・「データイムグリーン料金回数券」が廃止された。2006年3月18日のダイヤ改正で導入線区が拡大された。同時に、ホーム上の自動券売機でのグリーン券発売はすべてSuicaグリーン券のみとなり、紙のグリーン券(磁気グリーン券)の発売が取り止めになった。改札外の自動券売機やみどりの窓口では、磁気グリーン券を引き続き発売している。なお、JR東日本のみどりの窓口が無く、POSでの発券を行っている駅では、POSが平日/ホリデー料金に対応していないため、磁気グリーン券を発売出来ないため、料金専用補充券による発売になる。Suicaと相互利用可能な他社カードでのSuicaグリーン券の購入は、2013年3月時点で、PASMO・TOICA・Kitacaで可能、manaca・ICOCA・PiTaPa・SUGOCA・nimoca・はやかけんでは不可能である。なお、東海旅客鉄道(JR東海)の駅となる函南駅 ・三島駅・沼津駅から(まで)の利用者はSuicaグリーン券は使用できず、磁気グリーン券を購入する必要がある。自由席グリーン券は有効期間中・区間内の任意の列車に有効なため、有効なグリーン券を所持しているにもかかわらず満席で座れないこともある。このために普通車へ移動する場合は、あらかじめグリーン車の乗務員に申し出て不使用証明書の交付を受け、それを駅窓口に提出すれば、グリーン料金の払い戻しを受けられる 。グリーン車のデッキや通路に立ったまま乗車し続けた場合は、払い戻しはない。2014年4月現行JR各社のグリーン料金表を示す。消費税(税率8%)は内税。グランクラス料金については「グランクラス料金」を参照。消費税5%末期となるJRからの乗り入れ特急などにグリーン車を連結している場合、または、自社で同様の車両を保有し運行している鉄道会社でも、自社の制度としてJR各社に倣って「グリーン券」を設定・発売している。なお、自社独自の料金制度として同様のものに、近畿日本鉄道・南海電気鉄道・名古屋鉄道がある。
出典:wikipedia
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