ピアノソナタ第24番 嬰ヘ長調 作品78は、ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェンが1809年に作曲したピアノソナタ。ルドルフ大公の目録によれば、この作品の写譜が大公の元に届けられたのは1809年10月であったらしい。当時は旺盛な創作活動を続けていたベートーヴェンであったが、ピアノソナタの分野では前作『熱情ソナタ』以来既に4年が経過していた。1809年のナポレオン軍の侵攻はルドルフ大公がウィーンを離れるという事態を招き、この出来事に絡んで作曲された『告別ソナタ』によってベートーヴェンはこのジャンルに舞い戻る。そうした中、同時期に書かれたより規模の小さい本作が先に完成されて世に出されることとなった。楽譜は1810年9月にブライトコプフ・ウント・ヘルテルから出版され、伯爵令嬢テレーゼ・フォン・ブルンスヴィックに捧げられた。そのため本作は『テレーゼ』と通称されることもある。ベートーヴェンはブルンスヴィック家と親密な関係であり、ピアノの教え子でもあったテレーゼから贈られた彼女の肖像画を生涯大切にしていた。なお、彼女は『エリーゼのために』の「エリーゼ」の正体として有力視されているテレーゼ・マルファッティとは別人である。アントン・シンドラーによれば、作曲者自身はこの作品に強い愛着を抱いていたということである。約10分。ソナタ形式。ハイドンの作品などに前例があるとはいえ、古典派音楽としては非常に珍しい調性が選択されている。曲は4小節の優美な導入に始まる(譜例1)。この序奏は楽章中に現れる要素を予言するものであるが、曲中に再度現れることはない。譜例1
出典:wikipedia
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