アボガドロ定数(アボガドロていすう、 )とは、物質量 1 mol とそれを構成する粒子(分子、原子、イオンなど)の個数との対応を示す比例定数で、SI単位は mol である。イタリア出身の化学者、アメデオ・アヴォガドロにちなんで名付けられており、記号 で表す。以前はアボガドロ数(アボガドロすう、 )と呼ばれたが、1969年のIUPAC総会でアボガドロ定数に名称が変更された。なお、アボガドロ定数に関連し、時に混同される数として、0 ℃・1 atmの気体1 cmに含まれる分子の数、ロシュミット数()がある。アボガドロ定数は、ある物質 の中に含まれている要素粒子(elementary entities)の総数を意味し、正確に質量 ()の炭素12(C)の中に含まれている原子の総数で定義される。2014CODATA推奨値は である。アボガドロ定数の測定の仕方としては初期のものとして、ヨハン・ロシュミット () による気体の分子数の測定(最初の測定、1865年)や、ブラウン運動から求められているが、現在では以下の方法が用いられている。以上のうち、最後の方法が他のものより若干精度的に優れている。問題は現実の結晶には不純物や欠陥があることで、これが格子定数の精度を落としている。いかに完全結晶に近い結晶を作成し、観測するかが求めるアボガドロ定数の精度の鍵となっている。現在、もっとも不純物が少なく、且つ欠陥も少ない結晶は単結晶シリコンである。Si製単結晶の格子定数 をで計測し、 この単結晶から作った真球の体積と質量から密度 を計測すると、Siのモル質量 およびシリコン単位格子中の原子数 を用いて、アボガドロ定数 を 10 の相対不確かさで決定できる。この方法により測定された値 が2011年1月に発表された。アボガドロ定数は質量の単位にとってかわる可能性がある。従来は質量原器(国際キログラム原器)が質量の単位キログラムの基準とされてきたが、アボガドロ定数の精度を向上させることで、質量原器にかわって新たなキログラムの基準として用いることも可能となるので、その研究が進められている。現状ではフランスの国際度量衡局に保管されている白金・イリジウム合金製の質量原器が 1 kg と定義されている。だが、埃の堆積や風化、災害による破損などによる質量変化の懸念がある。普遍定数を基準とすることができれば、そのような心配は払拭される。この候補に挙がっているのがアボガドロ定数とプランク定数である。現在提案されている新しい SI の定義では、アボガドロ定数およびプランク定数の値は定義値とされる。質量単位の定義にはプランク定数が用いられ、物質量単位の定義にはアボガドロ定数が用いられるようになった。また、現行の物質量単位の定義は質量単位の定義に依存していたが、新しい定義では両者は独立に定義されることとなる。
出典:wikipedia
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