『ゲゾラ・ガニメ・カメーバ 決戦! 南海の大怪獣』(ゲゾラ ガニメ カメーバ けっせん! なんかいのだいかいじゅう)は、1970年8月1日に夏休み東宝チャンピオンまつりの1本として公開された東宝製作の特撮映画作品。カラー、シネマスコープ。上映時間は84分。特技監督の円谷英二が死去してから公開された初めての東宝の特撮作品で、特撮パートは円谷の愛弟子だった有川貞昌がメガホンを取った。検討用台本の作成時点で病気療養中であった円谷は参加意欲を見せていたため、台本には特技監修の肩書きで記載されており、ポスターなどもこれに準じたものが作られている。クランクイン直後の1970年1月25日には円谷が死去し、告別式には撮影を中断して参加したスタッフが、おやじ(円谷英二)への恩返しと円谷特撮技術の総決算を誓った。すべて新怪獣3頭という東宝怪獣映画史上唯一の趣向(それ以前には『ゴジラの息子』がゴジラ+新怪獣3頭)で挑んだ意欲作であり、脚本もこの路線初参入の小川英が迎えられた。原案は1966年にアメリカとの合作用に書かれた検討用脚本の1つ『怪獣大襲撃』であり、1969年に発表された製作ラインナップにもこのタイトルで記載されている。当初、ヒロイン役には高橋紀子が予定されていたが、結婚して出演できなくなったため、高橋厚子に交代した。高橋厚子は、本作への出演直後にTBSのテレビドラマ『アテンションプリーズ』のレギュラーに抜擢されるが、教官役の佐原健二とは先に本作で共演していたことになる。「ゲゾラ」、「ガニメ」、「カメーバ」のネーミングは、助監督の谷精次によるもの。劇中では、セルジオ島の島民が付けた名前という設定になっている。DVDは2005年6月24日に発売され、オーディオコメンタリーは製作の田中文雄が務めた。無人ロケット・ヘリオス7号を襲った宇宙生物は、それに取り付いて南洋の孤島セルジオ島に飛来し、地球の生物に寄生して怪獣化させる。そこに訪れた日本のカメラマン、生物学者たちは島民たちと共にそれらの怪獣たちと戦うことになる。無人宇宙船ヘリオス7号に付着して地球に飛来した液状生命体。高度な進化の末に肉体を失った種族とされ、宇宙アメーバとも呼ばれる。他の生物に取りついて巨大怪獣化させる能力を持つほか、高い知性を有しており、人間に取りつくことでその肉体を支配し、それを介して会話することも可能である。長い放浪の末に地球にたどり着き、その侵略を企むようになった。コウモリやイルカが発する超音波が弱点であり、これを受けると精神が破壊されて混乱を来してしまう(ガニメとカメーバはこれで同士討ちに陥る)。そのため、取り付いた小畑を使って島中のコウモリを焼き殺そうとするが、小畑の抵抗に遭って失敗する。最後は取り付いていたガニメとカメーバが交戦の果てに島の火山へ落下し、小畑に取り付いていた個体も彼が火口へ投身したことによって全滅する。輸出時にはこの生物が憑依した三大怪獣を総称する、ヨグという名称がつけられた。不定形のアメーバ形態のため、アニメーション作画合成で表現された。宇宙生物がカミナリイカ(モンゴウイカ)に憑依して誕生した怪獣。名前だけはセルジオ島民に海の怪物の伝承として伝わっており、それが名前の由来となっている。0度の体温で触れた物を凍らせるが、超音波だけでなく熱にも極端に弱い。太郎たちが島に乗り込んでから幾度も人間に襲いかかるが、島民たちの村を襲撃した際に松明を嫌ったことから熱に弱いことが発覚する。最後は進路上に撒かれたガソリンによる火柱で致命傷を負い、海に逃げ込んだところで死亡する。スチル写真やオープニング画面などではガニメやカメーバと戦っているが、劇中ではこの2匹と交戦していない。造形は利光貞三、八木康栄による。スーツアクターは中島春雄。甲の部分と脚の部分が分割できるようになっており、脚だけ写るシーンは上部分を被らずに演じている。実物大の触手も制作され、ピアノ線による操演で効果的に使われた。「ゲゾラ」のネーミングは、谷精次によると「ゲソ」から。ファミリーコンピュータ用ゲーム『ゴジラ』ではX星人の操る怪獣軍団の1匹という設定で登場し、1面から最終面にかけてボスキャラクターとして出現する。ゴジラ以上の巨体を持つうえ、常に触手で飛び跳ねながら行動する。攻撃手段は触腕による打撃のみ。時折、プレイヤーが操る怪獣を画面端に追い詰めて封殺してくるが、ダメージは無い。『ゴジラ FINAL WARS』(2004年)ではライブフィルムで登場する。ゲゾラから分離した宇宙生物がカルイシガニに憑依して誕生した怪獣。ゲゾラと違って全身を固い甲殻で覆われており、銃火器類の攻撃が一切通用しない。工藤とアヤ子を執拗に追撃した末に誤って崖から転落して動けなくなり、最後は太郎の機転で近くにあった弾薬庫の爆破に巻き込まれて倒される。しかし、宇宙生物が別のカルイシガニに取りついた2体目が登場したうえ、小畑に取り付いた群体の指示で太郎らを襲おうと再度上陸したところを小畑が開放したコウモリの超音波を浴びて凶暴化し、仲間であるはずのカメーバと戦う。特技監督の有川貞昌は、このガニメの口の部分の気持ち悪さや泡のギミックに特にこだわったとコメントしている。「ガニメ」のネーミングは、谷精次によると「ガニ(食用にならないカニ)」+「ニャロメ」から。造形は安丸信行、八木康栄による。スーツアクターはゲゾラ同様、中島春雄。口から泡を吹く仕掛けが組み込まれ、左右の顎、眼球がリモコンで動く。全身の毛は麻を使用した。実物大のハサミも制作され、効果的に使われた。ゲーム『ゴジラトレーディングバトル』ではゴジラと共演し、本作の怪獣で唯一オープニングにも出演している。※映画クレジット順※映画クレジット順※以下クレジット表記無し
出典:wikipedia
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