ザスパクサツ群馬(ザスパクサツぐんま、)は、日本の吾妻郡草津町、前橋市を中心とする群馬県全県をホームタウンとする、日本プロサッカーリーグ(Jリーグ)に加盟するプロサッカークラブ。1995年に創設された「東日本サッカーアカデミー」に所属する選手を中心に編成されたリエゾン草津が前身であり、2002年に「ザスパ草津」へ名称を変更。2005年よりJリーグへ加盟、2012年に「ザスパクサツ群馬」へ名称を変更した。ホームスタジアムは正田醤油スタジアム群馬、練習場はサンデンフットボールパークである(詳細は#スタジアム・練習場を参照)。また、運営会社は株式会社草津温泉フットボールクラブ(2003年2月設立)である。クラブ名は、英語で温泉を意味する「スパ(spa)」とチーム誕生の地である草津温泉に由来する。クラブマスコットは、2002年に誕生した湯友(ゆうと)である。エンブレムは草津町の「前口諏訪神社」にて行なわれる伝統行事「前口の獅子舞」をモチーフにしている。1995年に専修学校の東日本サッカーアカデミーに所属する選手を中心として編成された「リエゾン草津」が前身となる。選手の育成や将来のJリーグ加盟を目的としながら群馬県社会人サッカーリーグに所属していた。1999年に同アカデミーが閉鎖され、選手が4名へ減少したが、地元サッカークラブの協力を得てチームは存続。また、選手が草津温泉の宿泊施設などでアルバイトの斡旋提供を受けて働きながら練習を続けた。2002年、「ザスパ草津」へ名称を変更。2003年2月、運営法人となる株式会社草津温泉フットボールクラブを設立 し、指導者として元モンテディオ山形監督の植木繁晴を招き、元日本代表のGK小島伸幸、元鹿島アントラーズのDF奥野僚右ら、元Jリーグ選手を獲得。選手が働いて得た収入をクラブ運営費に充てて、この年の群馬県リーグで優勝し、関東サッカーリーグ2部へ昇格した。2003年、関東リーグ2部で優勝。また、「Jリーグ加盟を標榜するクラブに対する優遇措置(飛び級)」の適用を受けて出場した第27回全国地域サッカーリーグ決勝大会も優勝 した。また、天皇杯に初出場したが、1回戦で市立船橋高校に敗れた。2004年より日本フットボールリーグ(JFL)に入会。8月にJ2参戦を念頭において、同9月までにJリーグ加盟申請を行うことを表明。JFLは3位で終了し、成績上のJ2昇格ラインである2位以内は確保できなかったが、12月6日のJリーグ臨時理事会で2位Honda FCと勝ち点・得失点差が同じであったことが考慮され、Jリーグ加盟が認可され、2005年からのJ2参加が決まった。なお、JFL後期第10節(2004年10月23日、大塚製薬サッカー部戦、群馬陸)で当時の最多観客数となる13,743人を記録(現時点のJFL最多観客数は2008年後期第17節の栃木SC×FC刈谷で13,821人)。また、ホームゲーム年間観客数も74,131人(ホームゲーム15試合)を記録し、当時の動員記録(1999年、横浜FC:53,045人(12試合)を上回った(現時点のJFL年間最多観客数は2011年の松本山雅FCで128,900人)。第84回天皇杯は、セレッソ大阪、同年のJリーグ年間王者である横浜FMに勝利して、ベスト8へ進出した。2005年より手塚聡が監督に就任した。J2初勝利は同年4月2日、同じく昇格組の徳島ヴォルティス戦だった。3月5日の開幕後、草津は初勝利まで約1カ月、5戦を要した。昇格初年度は最下位、植木が監督に再任した2006年、2007年も下位に低迷し、2005年後半には経営問題が浮上した(詳細は#2005年の経営問題を参照)。この間、リエゾン草津時代から在籍していた堺陽二が2006年にクラブを離れ、肺がんを患っていた社長兼GMの大西忠生が同年6月に死去した。2008年まで植木が監督を務め、2009年は佐野達、2010年からの3年間は副島博志が指揮を執った。2008年は一時期昇格争いに絡む時期もあったが、高田保則が離脱した終盤に失速した。この間の最高成績は2008年、2011年の9位で、最多勝ち点は2011年の57。前述の高田のほか、中盤では熊林親吾や松下裕樹、FWでは都倉賢らが活躍した。都倉は2009年シーズンにリーグ2位となる23得点を挙げた。2012年4月3日にマスコミを通じて2013年2月1日から「ザスパクサツ群馬」にチーム名を変更すると発表された。クラブを運営する株式会社草津温泉フットボールクラブ(草津温泉FC)によれば、従来のチーム名だと、チーム発祥の草津町のチームというニュアンスが未だに強く、広く群馬県に愛されるチームを明確にしたいとした。また「ザスパ草津・群馬」にしてしまうと、略称が「ザスパ群馬」と略される可能性があるため、カタカナの「ザスパクサツ」とした。当初ホームタウンは草津町のみであったが、同町にJ2を開催できる規格のスタジアムがないため、2005年のJリーグ加盟時から「草津町、前橋市を中心とする群馬県全県」へ変更・広域化し、前橋市の群馬県立敷島公園県営陸上競技場(正田醤油スタジアム群馬)をホームスタジアムとしている。なお、2005年前半は改修により使用できなかったためホームゲームを隣接する群馬県立敷島公園サッカー・ラグビー場および足利市総合運動公園陸上競技場(栃木県足利市)で開催した。2006年-2008年、2011年-2012年、2014年には熊谷スポーツ文化公園陸上競技場(埼玉県熊谷市)、2006年、2007年、2009年には長野県松本平広域公園総合球技場(長野県松本市)でもホームゲームを開催している。正田醤油スタジアム群馬については2013年に施設改修を行い、J1ライセンスの基準を満たしている。なお、草津町でのホームゲームは2004年10月23日(JFL後期第10節、佐川印刷SC戦)に草津町本白根第3グランドで開催されたのが最後である。当日は1,000人収容の常設スタンドに仮設席を加えて4,000人収容で対応した(観客数は2,174名)。練習場は「サンデンフットボールパーク」であり、2008年3月にスポンサーの1社でもあるサンデン(伊勢崎市)のサンデングローバルセンター(旧本社工場)内に開設されている。なお、2015年にJリーグクラブライセンス制度の基準が改定となり、J1ライセンスの取得に当たっては新たに「トレーニング施設に天然芝のピッチを1面以上」「条件を満たしたクラブハウスの保持」などの項目が追加されているため、2016年シーズンのライセンス取得に向けては、トレーニング施設等について「群馬県立敷島公園の諸施設を借用する」として申請を行ったが、行政財産の専用もしくは優先的使用の可否を勘案した結果、クラブハウスの要件をクリアできないとしてJ1ライセンスを取得できなかった。なお、Jリーグ加盟以前は草津町の本白根第3グランド、東吾妻町のコニファーいわびつ、粕川村(現:前橋市)の西部グラウンド等を使用。2005年度から佐田建設(前橋市)のグラウンドを改修して「ザスパ前橋グランド」を練習会場に使用することになった。前述の草津町周辺のグラウンドは特に冬季は積雪などの影響から練習に使用することができないため、前橋市内の公営のグラウンドを借りていたが、「練習場を毎日転々としていると調整がおぼつかなくなる」という理由で、佐田建設に年間数十万円程度の使用料で賃借契約を結び使用を開始し、トップチームの主な練習拠点はこの前橋グランド、チャレンジャーズチームの主な練習拠点は草津町の小雨グランドとなっていた。※特記無しの試合の会場は全て群馬県立敷島公園県営陸上競技場(正田醤油スタジアム群馬)。※会場は全て群馬県立敷島公園県営陸上競技場(正田醤油スタジアム群馬)前橋市が、2017年度の完成を目指して、同市内下増田町にある公共用地とそれに隣接する軟式野球などに利用されている下増田運動場 を整備・再開発して、関東最大級の球技施設を建設する計画を発表した。この施設は日本サッカー協会公認の「県フットボールセンター」に指定される予定であり、2019年ラグビーワールドカップや、2020年の東京オリンピック・パラリンピック開催を念頭に置いたベースキャンプ地としての活用も想定している。計画では、天然芝4面、主に少年サッカーなどへの用途を予定している人工芝2面のサッカーグラウンドを整備するとしている。現在の運動場には球技場(サッカー・ラグビー用)が1面と、軟式野球・ソフトボール場が3面あるが、野球・ソフトボール場を1面に縮小し、その分、サッカー用グラウンドを2面建設する。またこれとは別にやはり軟式野球・ソフトボールを中心に使っている公共用地にも天然芝・人工芝各2面ずつのサッカー用グラウンドを建設するとしている。併せてザスパクサツのクラブハウスの建設も予定しており、ザスパクサツの新たな練習場としての使用も予定されている。総工費は7億円。このうち2億円程度はスポーツ振興くじの収益金を基とした助成を受けるとしている。本施設が2017年1月末完成予定であることを踏まえ、本施設をチームの練習拠点として使用できるよう前橋市と協議を行い、2017シーズンに向けたクラブライセンス申請に向けては本施設をトレーニング施設として申請したいとしている。クラブ運営会社の株式会社草津温泉フットボールクラブ(以下草津温泉FC)は、2003年2月5日に設立された。本社所在地は設立当時の拠点である草津町だが、現在のフロント業務は前橋市に置かれた事務所で行われている。現在の代表取締役社長は4代目の都丸晃で、2014年2月24日より現職。都丸の社長就任と同時に、図南サッカークラブ代表の菅原宏が取締役(クラブライセンス対策本部長)に新任している。草津温泉FCの経営状況は後述の経営問題を発端として恒常的に不安定な状態にあり、2013年までに3期連続の赤字を計上。債務超過額は8700万円(-79.1%の自己資本比率)に上り、2013年のクラブライセンス審査に於いて、クラブライセンス交付第一審機関(FIB)から是正通達を出され、債務超過の解消に向け、(1)今期損益見通し詳細を報告し、Jリーグの指導を受けること(2)2014年度予算編成に際し、Jリーグの事前指導を受けることの2点が言い渡された。2005年6月の経理担当社員による内部告発を発端に、上記の不正が次々と明るみになった。不正は賢持宏昭社長(当時)の指示の下で行われたものとされ、大西忠生GMの要請によって賢持は7月26日に代表取締役を辞任。同年11月20日の臨時株主総会で取締役を解任され、代行の大西が後任社長に就任した。賢持は不正の指示に加え、2004年7月頃から出張費の仮払いおよび商標登録に関する費用として約400万円を着服していた。クラブは賢持の告訴も検討したが、着服金の全額が返還されたことを理由として刑事告訴を見送った。同年10月18日、Jリーグは草津に公式試合安定開催基金の適用第1号として5,000万円を低利融資することを決定。同時に熊地洋二常務理事と財務の専門職員が派遣され、経営再建が図られた。なお、草津温泉FCは「スポーツ振興投票対象試合安定開催特別会計」からの追加融資を加えた総額1億6,000万円を、2008年1月までに完済。また、草津町からの補助金500万円、および群馬県への使用料等未納金1,730万円余についても、2005年12月までに返還・納付した。育成組織(アカデミー)として、U-18、U-15、U-15吾妻、U-12およびU-15レディースを有しており、U-18は2006年4月に発足した。また、小学生を対象としたサッカースクールを3ヶ所(前橋、伊勢崎および吾妻・草津)設置している。なお、2012年3月までは草津温泉FCがアカデミーを運営していたが、2012年4月より特定非営利活動法人ザスパスポーツクラブ(2012年2月設立)に業務移管し、同法人が上述のアカデミーを運営している。またザスパスポーツクラブでは年代別に運営カテゴリーを分けており、U-18を「強化部」、U-15(吾妻チームを含む)、U-12とレディースは「育成部」、サッカースクールは「普及部」が運営に当たっている。このように、育成組織を親会社から分離して運営する方式は湘南ベルマーレなど数例あるが、ほとんどはユースについてはトップチームと同じ親会社が運営し、別法人(NPOや社団法人など)が営むのはジュニアユース以下のカテゴリーが主であるのに対し、ユースも含めた育成組織全体を別法人が運営するのはセレッソ大阪、松本山雅FC、ツエーゲン金沢を含め4つ目の例である。サポーターは応援に湯揉みを採用している。湯揉みをする女性はゴール裏に伝統的な湯揉みのかすりの着物と姉さんかぶりをまとって登場する。又、Jリーグクラブはリーグ優勝など祝事があった際には水掛け(ウォーターファイト)を行う事が多いが、ザスパでは湯掛けが行われる。Jリーグ昇格決定時には、この湯掛けが選手・スタッフ・サポーター一体となって草津温泉の湯畑で行われた。
出典:wikipedia
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