羅臼町(らうすちょう)は、北海道根室振興局にある町。町名の由来はアイヌ語の「ラウシ」(獣の骨のある所の意))が転化したもの。この地一帯はアイヌの狩猟地であった。知床半島を斜里町と二分しており、根室海峡を挟んで北方領土の国後島と対峙している。海岸線から標高差が大きいため平地が少なく、川沿いに広がる平地と、海岸沿いの平地に集落を形成している。羅臼の海岸線は何箇所かの難所があるものの徒歩により知床岬へ到達することが可能となっている。知床半島の気候は稜線(尾根)を境として斜里側と羅臼側で大きく異なっており、斜里側は夏は暑く冬は寒さが厳しいが羅臼側は夏は涼しく冬の寒さも斜里側ほどではないが、気候が不安定で強風が吹き降水量が多いのが特徴となっている。2015年(平成27年)2月に発達した低気圧が停滞した影響により豪雪に見舞われ、観測史上最多の積雪179cmを記録した。羅臼町では冬期間で町外に唯一接続している国道335号が3日間に渡って不通となり、除雪作業などのため北海道から自衛隊の災害派遣要請など大きな影響が出た。平成の大合併(日本の市町村の廃置分合)により羅臼町も隣接する標津町、中標津町、別海町との合併を模索するも標津町と別海町が離脱し、中標津町との飛び地合併と市制施行を検討した。新市名を募集したところ「知床」や「しれとこ」の名がつく名前が上位を占め、「新知床市」「東知床市」「南知床市」の中から最終的に「東知床市」を選び、新市役所を中標津町役場とすることも合意していた。こうした動きに知床を共有している斜里町は新市名に「知床」を入れることに異議を申し立てて騒動となったが、当時の斜里町長による「自治体名にこだわらず、知床を守ることを全国にアピールすることが大切」という提案により斜里町の臨時議会で「知床を守り育てるまち宣言」を全会一致で可決し、「知床市」問題の決着を図った。結局、中標津町の住民投票により合併に対する反対票が過半数を超えたため両町による協議会は解散することになり、合併は実現しなかった。羅臼町は知床の海を基盤とする漁業の町で、就業人口をみると漁業の割合が突出して高く、就業者の6割以上が水産関連の仕事に就いている。魚種は秋さけ(サケ)、イカ、すけそ(スケトウダラ)、コンブ、ホッケが中心。農業は標津町に近い峯浜地区で酪農業が営まれ、工業は水産加工業が中心となっており、商業は羅臼町市街地を中心に行われている。観光は日帰り通過型の観光形態が多く、宿泊者は例年の観光客総数の1割から2割程度である。羅臼町の海では海洋深層水の湧昇があり、1999年(平成11年)に北海道内初の陸上取水型施設を設置。2007年(平成19年)から羅臼漁港に完成した知床らうす深層水給水施設で本格取水を実施しているほか、北海道内外における研究機関、企業との共同研究によって海洋深層水の可能性を探っている。交通困難地あり。
出典:wikipedia
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