ピンボール (Pinball) は、金属の球を用いて点数を競う遊戯機械。基本的には、傾斜した盤面とそこを転がる球、それを打ち返すフリッパー(原義は鰭)で構成される。現代のピンボールは、このフリッパーを備えたフリッパーピンボール (Flipper Pinball) であり、装置全体を単にフリッパーということもある。盤面には得点となる様々なターゲットがあり、プレイヤーはフリッパーで球を落球させないよう打ち返しながらターゲットに当てて得点を重ねる。盤面はスポーツや映画などを題材にさまざまな工夫が凝らされている。古典的なアーケードゲームの代表的なものである。プレイ料金は日本では1ゲーム100円、3ゲーム200円が主流である。また、早くからピンボールのビデオゲーム化もなされており、コンピュータゲームやコンシューマゲームにおいても様々な形で作られており、中には実在のピンボール機をシミュレートしたものもある。ピンボールの目的は得点を得ることであり、得点はターゲットに当てたり、ある場所を通過させたりすることによって得られる。得点を得られるものには以下のようなものが挙げられる。近代ピンボールでは、これらの組み合わせによりフィーチャー(役)を完成させることができる。また、多くの場合フィーチャーはいくつかのグループに分けられており、そのグループ全てを完成させることにより大きな得点を得ることができる。さらにこれを複数回行ったり、特定の順番で行ったり、複数のグループでのフィーチャーを達成したりといった一定の条件をクリアすることでマルチボールやジャックポットの権利を得られるようになっている。単にターゲットに当てる点数に比べ、フィーチャーの完成を達成したときの得点は飛躍的に高くなる。さらにマルチボールではボールが増えることから得点する可能性そのものが上がるだけではなく、得点が倍増する要素が加えられることが多い。もちろん、ジャックポットを獲得すれば、単に的を当てるのとは比べものにならない高得点を稼ぐことができる。ゲームモードは、ピンボールマシンがソリッドステートで制御されるようになった近代ピンボールで追加されたフィーチャー。ピンボールでの基本テクニックは、ボールを落とさず、正確に狙った場所にボールを送り込むことである。このためにフリッパーを操作するタイミングやテクニックが重要となる。フリッパーには、ディフェンスとオフェンスの2つの要素がある。フリッパー・テクニックによってボールが落ちるのを防ぎ、狙ったターゲットやレーンにボールを通す。ディフェンス・テクニックの基本は、ボールの軌道を見極め、左右の適切なフリッパーを振ることによってボールの落下を防ぐことである。これができずにバタバタとフリッパーを動かし、結果として自らボールをはたき込んでしまうことをパニックフリップと言う。また、ほとんどの場合、両側のフリッパーを同時に上げる(これをダブル・フリップという)ことは、軌道や角度の点で、ボールが落ちやすい状況になってしまうので、これもするべきではない。基本テクニックに、フリッパーでのボールのホールドがある。これはフリッパーの根本でボールを保持することである。ホールドすることにより、ボールを好きなタイミングで好きな方向に打ち返すことができる。フリッパーをおろすと、ボールが再び転がり出すので、好きなところでまたフリッパーを上げればよい。マルチボールの際には一方のフリッパーで1つもしくは複数のボールをホールドし、残りのボールでスコアを稼ぐといったテクニックも可能である。また、片側に複数のボールをホールドした状態から、フリッパーさばきによってボール1つだけを弾くといったこともできる。フリッパー・テクニックは文章で説明するのが困難なものが多く、数多くのプレーの経験と上級者のプレーを観察することなどで体得する他ない。基本的なフリッパー・テクニックには、次のようなものがある。熟練したプレイヤーはピンボールマシンを揺らすことでボールの動きに変化をつけることができる。「ティルト」はこの操作に対抗するために付け加えられた要素である。機構としては、円錐型のおもりの周りに金属製の環が位置する機構になっており、両者がふれると電気が流れるようになっている。もしピンボールマシンが大きく強く動かされると、おもりが動いて環に触れることになる。これで感知された状態がティルトであり、反則判定を受けて(スコアボードに「TILT」のランプが点灯する)その場でゲームは終了し、操作不能になる。古いマシンの場合で、特に1人用専用の場合は、完全にゲーム終了となったが、近代ピンボールの場合は、そのときのボールだけが終了となる。近代ピンボールの場合、旧来マシンのものに変わり「スラムティルト」というものがあり、マシンを蹴ったりコイン投入部分に細工をしようとしたりすると、その時点で他のプレイヤーを含む全てのゲームおよびクレジットが無効となるようになっている。また、マシンを持ち上げるとその角度によりセンサー内の玉が奥に動き、最奥のスイッチに接触すると作動する装置もまた「スラムティルト」である。この揺れに対する許容量は台の設定によって異なるので、ある程度はティルトを覚悟して揺らす必要がある。そして、その許容の範囲内において揺らしを行うのがプレイヤーの力量である。揺らしには縦方向と横方向、そしてその複合技などがある。やり方によってはアウトレーンから球を救い出すことも可能であり、このテクニックはバン・バックやデスセーヴと呼ばれる。ただし、マシンの中には、アウトレーンを通過すると同時にフリッパーが動作停止するものもあり、このような場合は救い出してもゲームを続けられない。基本的に、縦(前後)方向への揺らしは許容されやすく、左右方向への揺らしはティルトを取られやすい。揺れに対する許容量は店舗の意図によって決められるため、許容量を大きく設定している店舗でも過度な揺らし操作は控えるべきである(結果として台を破損させ、運営者にピンボールの撤去を促すことに繋がる)。近代ピンボールでは、一定回数まではティルトが作動しても警告だけで済ませる(一般的には日本向けの場合で2回許容、3回目の作動でティルト発動)ように設定されている反面、許容量自体は小さくされている。しかし、初心者はアウトレーン付近にあるボールに対して必要以上に揺らしすぎてしまい、かえって落ちやすくしてしまう傾向もあるので、経験と判断力が必要なテクニックでもある。ティルトは初期のアーケードビデオゲームにも組み込まれ(例えば1982〜1988年ごろのタイトーのビデオゲーム筐体にはティルトスイッチが組み込まれていた。このティルトスイッチの動作はスラムティルトである)、タイトーが広報誌や直営店で使っているブランド名「TILT」もここから来ている。なお、ピンボール台は天地方向への揺らし(持ち上げて落とすなど)に耐えられるようには設計されていない。修理不可能なレベルの破損に直結するため、天地方向への揺らしはどんな理由があっても行ってはならない。実際にこれを試行した場合、一定角度以上持ち上げる事で即座にスラムティルトを取られることになる。揺らしのテクニックには、次のようなものがある。以下は台に高負荷を与えるので、熟練者でも行うべきではない。ピンボールはソリッドステート化が進んだとはいえ、可動部分が多いゲームなので、定期的なメンテナンスが欠かせない。フリッパーの動きについては特に気をつかわなくてはならず、ゴムの定期的な移動、バネの調子はランプレーンが多用されている台においては不可欠な要素である。しかし、細かいメンテナンスができる要員が少ないため最適な状態に保たれていない台が少なくない。メンテナンスが不完全な状態の為にプレイにストレスを感じることで、客離れを招き衰退していったという側面もあり、ゲームセンター運営者によっては、ランプレーンの設置のない平面的なフィールド構成のマシンを好むことも多かった。また、現在ではメーカーの撤退や倒産により、純正のメンテナンス部品が供給されない状態であるため、メンテナンスしたくてもできないマシンも多い。ピンボールのシステム自体は多々メンテナンスが不備であっても極力ゲームを続行しようとする様になっている。たとえば、打ち出した玉がいかなるターゲットにも当たらずにアウトホールに落ちた場合は玉が再セットされるようになっている。これは、セットした玉が逆流してアウトホールに入った場合のことを考慮してのことであるが、近代ピンボールやデジタルピンボールでも、このシステムは救済措置として踏襲されている(上述の「フリーズ」を参照)。また、近代ピンボールでは、ボールがフィールド上に引っかかった場合などは、一定時間フリッパーを操作しないで放置させることで、マシンがバンパーなどの可動パーツを動作させて、引っかかったボールを動かそうとする。さらにそれを何度か行ってもボールが戻らなかった場合は、そのボールが紛失したものとみなして代わりのボールがリリースされてゲームが続行される(コンピュータ制御でドットマトリクスディスプレイがあるような近年の台では、全機能が固定された状態になり、店員の呼出しを促すメッセージを表示するようなものもある)。ただしこの場合は、ボール紛失時用の特別ルールが適用されるため、本来のゲーム内容でプレイができなくなる。例えば代わりのボールが引っかかったボールにぶつかることで、ボールが引っかかりから外れて2ボール・マルチボール状態になるため、本来のマルチボールのスタートが制限される他、片方のボールをボールデッドにした地点でフリッパーが動かなくなり、残りのボールも回収させられる。その他に、メンテナンスが行き届いておらず、台の中にある筈のボールの総数が欠けている場合は、アトラクト(デモ)中やゲームスタート時に使用するボールの数が不足している旨のメッセージが表示されて、この場合もボール不足時用の特別ルールが適用される。上記年表が複雑化したので、単独で栄枯盛衰をたどった会社の歴史を、以下にまとめた。前述の「ポン」がピンボールの一種であると考えられたこともあり、ピンボールをコンピュータ上で実現しようとする試みは、コンピュータゲームの歴史の重要な一面を形成している。1983年には早くも自分で任意のピンポール台をデザインできる『』がApple IIでリリースされた。コンピュータ上でしか表現できないギミックや、アクションゲームの要素を取り入れたものもあるが、90年代半ばからはコンピュータ性能の向上に伴い、実機の感触に近づいたようなピンボールゲームが増えており、アメリカでは実機のシミュレーターも多数リリースされている。しかし、プレイした人が一番多いコンピュータピンボールはMicrosoft Windowsに付属していた『Space Cadet』と言われている。ピンボールゲームを作っている日本のソフトウェアメーカーでは、主に米国PCゲーム界で評判の高かったリトルウイングや、セガサターンのデジタルピンボール・シリーズでブレイクしたKAZeなどがある。2007年には、ピンボール筐体をそのまま使用して盤面をフルスケールのLCDモニタにした『』がリリースされた。
出典:wikipedia
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