意味論(いみろん、英語:semantics)とは、言語学では統語論に対置される分野、数学(とくに数理論理学)では証明論に対置される分野で、それらが中身(意味)に関与せず記号の操作によって対象を扱うのに対し、その意味について扱う分野である。なお、一般意味論というものもあるが、言語の使用に関する倫理を扱うものであり、ありていに言って無関係である。言語学において意味論は、語・句・文・テクストといった記号列(文字列)の構成について論じる統語論と2大分野として対をなす、その記号列が表す意味について論じる分野である。また、実際の発話や文脈に依存した記号の使用に関わる語用論とも対置される。統語論と意味論の切り分けについてよく示す具体的な文例がある。という文は、「非文」ではない文、すなわち名詞や動詞がおかしな所にあったりはしない、統語論的には問題ない文であり(詳細は対象の記事を参照のこと)、実際にたとえば "Big furious bears ran quickly." という文は普通に意味をとれるだろう。それに対し問題の文は「色の無い緑」「緑のアイディア」「アイディアが眠る」「猛り眠る」など、どれもまともに意味のあるように意味をとるのは難しいわけだが、この違いがどこにあるのか、といったようなことを議論するのは(統語論ではなく)意味論の側ということになる。意味は、大きく次の二種類に分類されることが多い。第一に、記号が対象や状況に対して持つ関係。 第二に、記号がほかの記号(特に概念と言われる心的記号)に対して持つ関係。前者は指示的意味(reference)、後者は内包的意味(sense)などと言う。これら二種類の意味に加え、意味論は伝統的に、真理条件、項構造、主題役割、談話分析などを研究してきた。これら全てと統語論を結ぶことも意味論の課題である。言語学における統語論は、数理論理学では証明論に対応する。同様にして言語学における意味論に対応するのが数理論理学における意味論である。証明論では対象を単なる記号として扱い、その記号の操作のみによるものとして証明をおこなう。たとえば「点A」というものがあっても、それが図形的な点である必然性などといったことは扱わず、与えられる公理に現れる単なる記号として扱われる。それに対し、もっぱらモデル理論と呼ばれる分野であるが、たとえば幾何学にあっては実際の図形といったような具体を扱うのが意味論である。コンピュータ科学で「意味論」の語がある分野としては以下がある。やはりこれも言語学における意味論と同様のものだが、その対象がコンピュータプログラミング言語で、また数理論理学と関連が深い特に形式的なものを指すことも多い。なお、この分野では統語論を指して「構文論」という語を使うことが多いが、特に区別は無い(自然言語の言語学の場合にも「構文論」と言うこともある)。
出典:wikipedia
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