江ノ島線(えのしません)は、神奈川県相模原市南区の相模大野駅から神奈川県藤沢市の片瀬江ノ島駅を結ぶ小田急電鉄の鉄道路線である。駅ナンバリングで使われる路線記号はOE。線形の関係上、藤沢駅でスイッチバックを行う。また、本来は小田原線からは相武台前駅で分岐する予定だったが、当時相武台前駅付近には農業地が多かったため、当時山林が主だった相模大野駅からの分岐となった。なお、実際の分岐は相模大野駅から0.2km小田原寄りの相模大野分岐点である。相模野台地を南北に貫き、直線が多く、曲線は少なめだが細かいアップダウンはそれなりにある。東側は少し離れたところを境川の中流から下流が、西側は大和市から南を引地川が並行しているが、ともに渡らない。藤沢の先は方向転換して平地を進み、海に面した境川の河口に行き着いて、終点の片瀬江ノ島となる。優等種別は小田原線新宿駅・町田駅方面と直通する列車、各駅停車は町田駅発着と線内折り返し列車が多い。各駅停車はすべて6両編成、平日朝方の下り急行と土曜・休日の一部の急行も6両編成で運転される。これは藤沢駅・本鵠沼駅・片瀬江ノ島駅をはじめとしてホームの延長が困難な駅が多いほか、小田原線町田駅の引上線が6両までしか対応していないためである。すべての快速急行(新宿駅 - 藤沢駅間)と新宿直通の急行は10両編成で運転される。通過線を含む2面6線の相模大野駅を発車するとすぐに小田原線から分岐し右手に大野総合車両所を見て南東を向き、間もなく東林間駅へ。さらに林間都市として開発された住宅街を直線で抜け、大和市に入り右へカーブし南を向くと東急田園都市線と接続する2面2線の中央林間駅に到着する。中央林間駅を発車すると住宅街を走りながら再び南東を向き、2面2線の南林間駅へ。さらに間もなく鶴間駅に到着。鶴間駅を発車すると住宅街を直線で抜け、国道246号(大和厚木バイパス)を跨ぎさらに東名高速道路をくぐると大和市の中心街へ入る。高架を上ると地下を走る相鉄本線と交差し2面4線の大和駅に到着する。大和駅を発車するとしばらく市街地を高架で走り右へカーブし南を向く。この先は国道467号と平行し桜ヶ丘駅へ。この先も国道467号と平行し、東海道新幹線と交差すると高座渋谷駅に到着。発車するとしばらくして藤沢市に入る。2面4線の長後駅は藤沢市北部だけでなく綾瀬市南東部の住民の足も担っている。長後駅を発車するとしばらくして南東を向く。昭和40年代から宅地開発の進んだ湘南台地区に入ると間もなく相鉄いずみ野線・横浜市営地下鉄ブルーラインと接続する2面2線の湘南台駅に到着する。湘南台駅を発車するとしばらく住宅街を走り、六会日大前駅へ。発車して右手に日本大学湘南キャンパス・日本大学藤沢高等学校が見えるが、この先は住宅と畑の混在する区間を走り、急勾配を駆け下りる。さらに勾配を上ると善行駅に到着する。その直後に江ノ島線唯一のトンネルを抜け、しばらくして左へカーブし国道1号をくぐると藤沢本町駅へ。ここから先は藤沢市の市街地を走る。日本精工の工場が右手に見え、左へ急カーブし東を向くと東海道本線をオーバークロスし、坂を下ると右手から片瀬江ノ島方面からの線路が合流、東海道本線・江ノ島電鉄線と接続する2面3線の藤沢駅に到着する。この区間も相模大野 - 藤沢間と同じく住宅地が広がっている。藤沢駅と片瀬江ノ島駅をのぞく途中2駅は相模大野 - 藤沢間の急行通過駅と同じくホーム有効長が最大6両分しかなく一部の10両編成の急行は停車できない。スイッチバックし藤沢駅を発車すると相模大野方面の線路を右上に見ながら左にカーブして南西を向く。この先の地域は鵠沼と呼ばれ、江戸時代は天領(幕府直轄領)、明治以降は別荘地であったが、関東大震災以降政治家や実業家、上級軍人が転居してくるようになり首都圏有数の高級住宅街へと成長した。住宅街を直線で抜けると本鵠沼駅に到着。発車するとこの先で左へ大きくカーブし南東を向く。鵠沼海岸駅を発車すると車内からは見えないが完全に相模湾・国道134号と並走する。片瀬地区に入り、正面に竜宮城を模した建物(片瀬江ノ島駅舎)が見えると2面3線の片瀬江ノ島駅に到着する。駅舎を出ると境川、境川にかかる弁天橋を渡り右へ曲がると関東随一の景勝地・江の島である。藤沢 - 江ノ島間については、免許を申請した段階で、既に江ノ島電気鉄道(現・江ノ島電鉄)の藤沢 - 江ノ島 - 小町(鎌倉)間の路線(現・江ノ島電鉄線)や大船 - 江ノ島 - 茅ヶ崎間の建設予定線があった。特に後者とは片瀬江ノ島駅付近で交差するため、当初は江ノ島電気鉄道の予定線が開業した場合には撤去するという条件の仮設線として建設された。当時としては巨額の18,000円を投じて建設された片瀬江ノ島駅の竜宮城を模した駅舎も、この計画の関係上、名目上は本設ではなく仮設駅舎として建設された。しかし、着工した段階で後者の免許の期限(1930年1月)が迫っており、また江ノ島電気鉄道には着工に入るだけの資金もなくその失効が確実視されていたため、実際には小田急電鉄は本設物として同区間を建設し、予定通り免許が失効して本設物扱いに変更され、同時に片瀬江ノ島駅の仮設駅舎は本設駅舎に変更された。また、大野方面から藤沢市街地へは用地買収の手間が掛からない西側から入ることにしたが、ここからまっすぐ江ノ島へ進むと江ノ電と完全に並行することになり、そうしないように鉄道省から指導されていたため、藤沢駅でスイッチバックを行って西側を進むルートをとった。1984年、桜ヶ丘駅 - 高座渋谷駅間において、江ノ島線で初めてロングレールが敷設されたのを皮切りに、1997年までに江ノ島線全線でロングレール化が終了した。江ノ島線では特急(ロマンスカー)、快速急行、急行(朝夕のみの運転)、各駅停車の4つの種別の列車が運行されている。日中の1時間毎の運行本数をまとめると、以下の通りになる(2016年3月26日改正時点)。小田原線新宿駅 - 藤沢駅・片瀬江ノ島駅間に朝方から日中の上下と夕方の上りに「えのしま」が運転されている。2004年12月11日の快速急行新設に伴うダイヤ改正以降、平日日中はほとんど運転がなく、土曜・休日はおおむね2時間に1本程度の運転である。夕方の下りに「ホームウェイ」が運転されている。なお、2016年3月26日のダイヤ改正より、江ノ島線内での50000形「VSE」の定期運用が始まり、ロマンスカー全形式が江ノ島線に乗り入れることとなった。東日本旅客鉄道(JR東日本)の湘南新宿ラインに対抗するため、2004年12月11日に登場した種別である。小田原線内・江ノ島線内ともに急行より停車駅を減らし、速達化を図っている。日中は1時間に3本の運転で10両編成で運転されている。過去に運行されていた湘南急行と停車駅が同一となっている。新宿駅 - 藤沢駅間で最も所要時間が短い列車は56分である。江ノ島線の快速急行の大半は新宿駅 - 藤沢駅間の運転となるが、片瀬江ノ島発着の列車が平日に下り2本・上り1本、土曜・休日に上下1本ずつ運転されている。さらに藤沢発着の快速急行は一部をのぞき、藤沢で片瀬江ノ島発着の各駅停車と接続する。1959年4月に登場した種別である。朝夕に新宿駅・町田駅・相模大野駅 - 藤沢駅(一部片瀬江ノ島駅)間に10両編成(一部は6両編成)で運転されている。1往復のみ大和駅発着の列車もある(新宿発大和行きは深夜、大和発新宿行きは早朝に運転)。また平日朝のみ、成城学園前発藤沢行きの列車もある。土曜・休日夜間の上り急行の一部は、大和駅で特急に追い越される。片瀬江ノ島駅発着の急行のうち、10両編成の列車は、ホーム有効長の関係で本鵠沼駅と鵠沼海岸駅は通過する。終日運転されていたが、2016年3月26日のダイヤ改正で、日中の快速急行が1時間あたり20分間隔3本の運転となるのに伴い、日中は新宿直通・線内運転ともに廃止となった。大半が町田駅・相模大野駅 - 藤沢駅・片瀬江ノ島駅間の折り返し運転だが、平日朝夕に一部新宿駅発着列車があるほか、早朝に成城学園前発列車が1本ある。2008年3月15日のダイヤ改正より、大和駅発着の列車が新設された(下りは終電、上りは初電)。大和駅・長後駅・藤沢駅では特急ロマンスカー・快速急行・急行などの待ち合わせや通過待ちを行う列車があり、昼間は2本に1本が大和で快速急行との待ち合わせ、藤沢駅では藤沢駅発着の快速急行や急行との接続を行う列車が交互に運転される。以前は相模大野駅で種別を変更し、小田原線内は急行となる列車もあったが、2008年3月15日のダイヤ改正で全廃された。急行停車駅以外の駅のホーム有効長が6両分のため、すべての列車が6両編成である(2008年3月のダイヤ改正で4両編成の運転はなくなった)。2016年3月26日ダイヤ改正で、平日朝下り2本を除き、小田原線の玉川学園前以東を発着とする各駅停車は廃止となった。また、平日日中は全列車江ノ島線内運転、土休日はおよそ20分おきに町田駅発着(時間帯により相模大野発着)も運転される。め組エクスプレス江ノ島・鎌倉エクスプレス湘南マリンエクスプレス湘南国際マラソン号湘南マリン号メトロニューイヤー号秋のレジャートレイン 江の島号江の島マリン号箱根・湘南あじさい号・湘南・鎌倉あじさい号箱根駅伝応援号女性専用車が、平日朝7:30 - 9:30に新宿駅に到着する上り快速急行・急行の進行方向最後尾車両に設定されている(実施区間は藤沢 - 新宿間)。なお、同時間帯に運行される片瀬江ノ島始発の急行新宿行き(1本)は、片瀬江ノ島駅 - 藤沢間では設定されず、藤沢駅から設定される。東海地震の警戒宣言が発令された場合、江ノ島線は藤沢駅以西で運転を見合わせることになっている。
出典:wikipedia
LINEスタンプ制作に興味がある場合は、
下記よりスタンプファクトリーのホームページをご覧ください。