大原 大次郎(おおはら だいじろう、1924年?月?日(初期設定。連載長期化により、随時スライド))は、秋本治原作の漫画『こちら葛飾区亀有公園前派出所』に登場する架空の人物。通称は「部長」で、作中で単に「部長」と言えば通常彼のことを指す(本庁の部長ではない。これは警視監)。警察官であり主人公・両津勘吉の上司。アニメでは「大原大二郎」と表記されることがあるがこれは誤りである。なお当記事では大原の家族と、娘の結婚相手である角田家についても解説する。警視庁新葛飾警察署地域課の巡査部長で、亀有公園前派出所の所長(1巻では班長と呼ばれている)。初登場は第1巻4話。1、2話には顔がアドルフ・ヒトラーに似た大原とは別人の「巡査部長」が登場している。普段の一人称は「わし」だが、署長の屯田五目須など上司の前では「私」になる。身長は162cm、体重は65kg。公式血液型はA型(公式こち亀大全集「Kamedas2」などではA型となっているが、両津は典型的なAB型の性格だと言っている他、90-2「警察手帳進化論!の巻」ではO型と表示されている)。また、両津から「大正生まれ石頭」と言われたことから、当初の設定に従えば連載末期には90歳を超えたことになってしまう。1977年に描かれた「怪盗・鶴の007号の巻」(単行本第4巻収録)では「今年で53歳」と語っており、この設定に従うなら大原の生年は1924年で、連載終了時の2016年には92歳という計算になる。誕生日は10月15日、6月19日、4月14日など、話の都合で変化し、作者の秋本も「オープンバースデー制です」と開き直っている(連載初期には欄外に「都合により部長の誕生日が○月○日に変わりました」などと説明されていたが、連載後期には「部長の誕生日は変動制です」や、「作者の都合により変わります」などと書かれている)。185巻「下町タワー開業の巻」では誕生日と連動して結婚記念日も変わってしまった。年齢は、単行本4-1では53歳であったが、19-8では55歳になっており、両津には定年間近と言われるなどリアルタイム加齢期の最終期には50代後半に達していた。しかし、95-4時点では再び53歳という設定になり、連載後期には60歳を過ぎていると言われた(161巻での両津の発言より)。なお、183-2によれば35年後には90代で存命とされている。アニメでは初代声優の菱谷紘二の声が荒っぽかったため、大原の怒り方が激しく、初期では怒るたびに背景にカミナリが映っており、気性が荒かった。後任の佐山陽規は菱谷よりも穏やかな声であるために大原の怒り方も若干穏やかである。自家用車は日野・ルノー(両津に「鉄のカンオケ」と称された)、いすゞ・ベレル(アニメではフォルクスワーゲン・ビートルだが、どちらも板金屋の従業員の手違いでスクラップにされる)やトヨタ・コロナ(両津に「動く化石」と揶揄されていた)、トヨタ・2000GT(パーツの30%が他の車のものを流用した車)と乗り換えており、新車よりはレストア車を含めたクラシック車志向である。現在は中川自動車製の4ドアセダン。大原の趣味にあわせ、現代の自動車をクラシック風に改装した特注車だったが、その後量産され大ヒット車となり、大原は一躍有名人となった。また、通勤時間が2 - 3時間と非常に長く電車とバスで通勤している。家紋は「雪輪に笹竜胆」であり、源氏の系統である。下の名前は初登場以来長らく不明だったが、38-5「わたしが直す!の巻」で初めて明かされた。嫌いな食べ物は山芋とセロリ。連載当初の設定は秋田県出身だったが、現在では東京都大田区蒲田出身となっている。連載第一回目の初登場の際はヒトラーそのものの容姿をしていたが、ここで登場する「巡査部長」は後に別人だと判明。また当初は大正13年生まれの陸軍軍人であり、後に警官に転じたという設定であった(部下に厳しいのはそのため)。しかし連載が長期化する中で明確な生年月日は言及されなくなり、作品中で年齢を伺わせるエピソードが頻繁に変更されるようになった。具体的には作品初期に両津から「『ぜいたくは敵だ!』『欲しがりません勝つまでは』の世代でしょう!」と揶揄されているにもかかわらず、連載末期のエピソードでは戦後生まれであることを示唆している。同様の変更は作品全体で設定変更が行われている。両津が最も恐れる人物である点は変わらないが、初期では両津らに加担して仕事をサボる場面、度を越えるほど露骨に両津を苦しめようとする場面もあった。父親は東京大学の元教授。兄(声の出演:川村哲生)が1人いる。学生時代に知り合った妻・良子との間に娘のひろみがおり、最終回時点で、角田英男と結婚して大介、桜、名前の不明の男児の3人の孫がいる。連載当初は千葉県市川市のごく普通の一軒家に住んでいたが、その後は「千葉県時空ヶ原大字度田舎」(最寄り駅は私鉄さいはて駅・架空の地域)に住んでおり、庭も遥かに広くなっていて池つきの邸宅になっており、鯉を飼っている。通勤はバス(さいはて線・時空が丘バス停)を利用している。この自宅は両津勘吉に何度も破壊されている(時には別の場所(メキシコ・砂漠など)へ運ばれるなどといったケースもある)。そこは周りに人家がなく、旧式のボンネットバスが通っている。ここが本当に東京都の隣の千葉県かと疑われるほど人里離れた場所であり(両津曰く「キングオブ・僻地(へきち)」だったり、鉄道が全く通っていなかったり、かつては恐竜が出没するようなジャングルだったりする)、交通が非常に不便で、通勤には2〜3時間もかかるという。一時期、住所が駅前の一等地になったこともあるが、騒音などの問題で後に現在の場所へ移動した。また、誕生日の祝いに部下の中川圭一からプレゼントされた安土城に住んだこともあったが、大原自身と中川グループの不手際により、城はその日のうちに全焼した(142-6「わしの城!」の巻)。近くにキャンプ場があり、112-8「部長大ブレイク!?の巻」の婦警の話ではマスコミで取り上げられており、ブームスポットへと変貌を遂げている。172巻では大原宅周辺が急に都市化して繁華街になってしまい、大原は自然を求めて福島県に引っ越したが、さらに通勤が大変なため、今度は派出所の裏の亀有公園に引っ越したというエピソードがある。しかしその後は大原が亀有公園に住んでいる場面は1度も描かれず、175巻からは大原宅は再び人里離れた水田地帯の中に建っている。小説版では一時期中野に住んでいたが、両津のせいで千葉県に引っ越したという設定がある。自宅はコミック版では平屋建てで描かれているが、アニメ版では2階建てとなっている。二人の出会いは大原が巡査長であった頃、両津が巡査として公園前派出所に赴任してきた時(31-9)。152巻での新エピソードでは(書類の手違いが原因とはいえ)大原は両津を公園前派出所に配属を要請して迎えた。また、大原が巡査時代の昭和30年代にタイムスリップしてきた両津と山田警察署で出会っている(51-4)。アニメでは、中学生時代の両津たちが起こした「勝鬨橋」の開橋事件で両津に会っており、その時上げられた勝鬨橋から川に落ち両津の被害に遭っており、さらに両津たちは警察から逃げて未解決事件となったため、大原に遺恨を残すことになった(その時本人は知らなかったが両津の思い出話を聞いて分かり、激怒している。それに対し両津は「もう時効ですよ〜!」と叫んでいた。)。大原は頑固かつ非常に真面目であり、職務に対する責任感は人一倍強いゆえ、両津のいい加減な仕事振りと、お金になるなら何でも商売にしてしまう悪い癖が悩みの種であるが、両津を叱り、暴走を抑えることができる者は彼しかおらず、「馬鹿者、両津、お前という奴は」などとことあるごとに厳しく叱り飛ばしている。このため両津との関係は対立が多いようにも思われるが、両津の出張時などで派出所を空けると、落ち着かなくなる一面もある(36-10)。だがそうなるとストレスがたまり、些細なことで中川や麗子を叱るようになる。また、両津を毎日のように叱っているせいか、両津を叱ることが少なくなると、「説教する相手がいなくなる」ということもあった。39巻では銀座署やさいはて署に飛ばされた両津が心配でわざわざ訪ねて様子を見に行っている(ただし刑事課に異動した時は特に心配していないが、南部が殉職しないで、両津が殉職してくれたら良かったとぼやいている)。寝言でも両津を叱り飛ばす。両津に命令して両津が言うことを聞かない場合、脅かすこともある。なお、警官になってから一度も始末書を書かされたことがないと本人は語っているが、アニメ版では両津とのゲーム対決に夢中になって女子更衣室を覗き、始末書を書かされたことがある。実力行使に出ることも多く、勤務中でも両津を殴る場面は頻繁に描かれる。両津が反撃することもあり、初期では両津とかなりの死闘を演じたこともある(今でもたまにある)。両津に振り回されることが多い一方で、彼と意気投合し飲みに連れて行ったり、休憩時間(勤務時間中でも)に一緒に将棋を指したり、お金を貸したりと仲は悪くはない。両津に助けを求めたり、機械やプラモや模型制作や修理、衛星放送の取付設置を頼んだり、妻と一緒に旅行に行けなくなった時は両津を誘って2人で旅行に行ったり、またある時は両津の将来を心配して貯金を勧めたり、一緒に会社やホテルを経営したり、見合いの世話をするなど親身になって面倒を見ていることもあり、かなり関係は良好である。実際、大原以外に両津を押さえられ、かつ大原以上に両津を信用している人間はいないという。一方の両津も「部長さーん、カワイイ部下が上司を慕ってきました」と言って大原宅に御馳走に来たり、飲みに誘われると真っ先に手を挙げたり、娘・ひろみの新居へ2人で遊びに行き「ああ今日は実に楽しかった」と感想を述べるなど、大原を慕っている。大原が若者に馬鹿にされた時も、両津は真っ先にその若者の胸倉を掴み、ビビらせたことがある(29-4)。一見頑固者で亭主関白のイメージが強いが、実際はややかかあ天下である。妻に「山形へ出張に行く」と言って京都に行き、祇園祭で妻と出会ってしまった時には問い詰められたが、両津が大原と一緒に行きたいと言って助けてもらったこともある。両津と大原宅で喧嘩した際には2人とも追い出されて、両津の部屋に泊まる結果になっている。いざという時には両津を庇うことも多く、両津が警察官として適格であるかどうかを試す目的で行われたマネートラップ(道路に置いてある10万円の札束を両津が横領した場合には不適格と見なされる)では、10万円に手を付けそうに見えた両津を麻酔銃で撃とうとしたスナイパーの前に立ちふさがり、「撃つな」と叫ぶシーンもあった。実際に、両津は10万円に手を付けるよりもトラックに轢かれそうになった子犬を助け、警察官として適格であると認定されることになった。しかし、実はその子犬は迷子で15万円の懸賞金が出されていたことが後に発覚し、両津は懸賞金目当てで子犬を助けたに過ぎないことが判明している。アニメ版では銀座の交番に両津が勤めた際、不運な事故から彼に責任が問われることとなってしまう。その交番の部長はそれ以上に自分の顔に泥を塗ったことを両津に怒り、さらには大原に対してまで教育が悪いと嫌味を言われたが、大原はそれを受け入れた上で両津の人間性にもいいところがあると語り(言葉の通じない異国の少年と心を通い合わせた)、真っ向から跳ね返して銀座の部長を黙らせた(ただしコミックスでは、両方の部長とも事故から逃げ出し結果的に両津に責任を押し付ける形となった)。二人の争いは羊羹の多い少ないや意地の張り合いなど、いい年をして子供っぽいものが大半で、その結果周囲に多大な損害を与えてしまうことも数多い。中には両津に地獄を占領された閻魔大王や惑星を占領された宇宙人までもが大原に助けを求めるほどである。そのため、大原の出世は両津のせいで妨げられていると言われている。その傍証として、中川のテレビゲーム会社が作成した人生シミュレーションゲームによると、もし大原が両津と出会っていなければかなりの高確率で署長(警視正)にまで昇りつめていたことが分かっている(92-4)。しかし、別の派出所に一か月だけ班長代行として赴任した際に大原は「本来の手腕が認められ出世できるかもしれない」と考えていたが、両津より若い部下のマイペースぶりに苦戦したため、予定通り公園前派出所に戻り特に変化はなかった(49-9)。この時大原はその派出所の部下を「常識があるどころか常識知らずの若者ばかりだ」や「口の利き方も知らない連中だ」と嘆いていた。だが、その若者警官の憧れであった葛飾署ナンバー・ワンの問題児・両津を大原が一喝した時、それを見ていた若者警官が大原に感服してしまったこともある。両津は大原を「几帳面でチェックが完璧」と一応尊敬はしている。大原の完璧主義の御蔭で安心してサボれるとも言っている。前述の通り、大原は「両津が最も畏怖する存在であり、両津の破天荒な悪事に歯止めを掛けることが出来る唯一の人物」でもあり、屯田や閻魔大王や神ですら両津に頭が上がらないので、屯田は「両津を調教(指導)出来る唯一の人物」と大原を評している。ニコニコ寮の改修工事中、両津を自宅に引き取り、約1か月間一緒に暮らしていた折、妻・良子は両津に、「うちは一人娘だから両津さんが息子みたいに思えて、本当は内心喜んでいたのよ」と語っている(40-2)。基本的に両津に対する二人称は「お前」だが、両津が大原を怒らせたりした時に「貴様」を使うことがよくある。また、同じく怒らせたときには嫌味っぽく「両津君」と呼ぶこともある。その時の、二人称は「君」である。両津が無礼な態度を見せた時には「この方をどなたと心得る!」というセリフを使うこともある。一方、両津が警察官としての活躍で手柄を立てた際は180度性格が変わり、両津をやたらと褒めちぎり、自らが上司であることをひけらかす場合が多い。また、両津を罵倒した発言を結果で見返されると「ほんの軽い冗談じゃないか」と遠まわしに謝るなど、お調子者の所がある。また、アニメ版では両津の自作自演で、彼が本庁に栄転するニュースを聞き「あいつは手のかかる子供のような存在だと思っていたが、それが急に大人になってしまったような気がしてな」とも語り、両津の送別会でも感極まっていた。両津に強制的に貯金をさせたときは、両津がネットで儲けた金(この金は合法)を管理している。しかし、その金のうち250万円を横領して自分の趣味に使った(本人は「子供のお年玉を父親が借りるのと同じだ」と思っていたらしい)。横領は両津の人脈のお陰ですぐにバレたが横領罪として告発されず、両津の金で買ったものを全て没収されることで許されている(159-5)。両津に指摘された通り、話を聞かずに一方的に話を進めてしまったので、盛岡からのタクシー代18万円を支払う羽目になった(200-19)アニメでは出世して本庁へ栄転することが決まったこともある。両津が大原へのプレゼントの刀を誤って壊してしまい、代わりの日本刀を造り上げた。その日本刀で大原が皆の前で素振りを実演したが、非常に鋭利な刀が故に素振りした時の真空波で新葛飾署を真っ二つにしてしまったので無効となってしまった。さらに、護送していたビル荒らしを取り逃がしたことで両津とともに警察官をクビにされたこともあったが(実際には自宅謹慎であった)、この時は以前逃がしたビル荒らしを捕まえたことによって屯田から職場復帰を認められた。また、大原自身も両津や派出所メンバーと共にさいはて署に左遷されたこともあり、小町と奈緒子から金をせびる両津をガソリン給油所に投げ飛ばしてガソリン大放出させ、葛飾署爆破の原因を作ったことがある。「たとえどんな理由があろうと、警察官が暴力を振るってはいけない」をモットーとして暴力沙汰を起こしてしまった両津を怒鳴り散らし、反省文を書かせるために彼の言葉が身に染みてわかるまでに謹慎処分を下したこともあったが、その言葉は彼が巡査時代に指名手配犯を逮捕して殴ろうとした時に、未来から来た両津に教えられたものである。自分が悪い立場になると、両津に当たろうとすることも結構多い。2000年代後半以降、出番が少なくなりつつあり、始めやオチなどで1コマや2コマだけの登場で、セリフも1つや2つだけの登場が多くなっている。アニメ180話「恥を忍んでアルバイト」では、両津の不祥事で両津と共に警察官をクビにされ、就職先を探すために飲食店やコンビニの店員・工事現場の作業員・ビラ張り・パチンコ店や遊園地の宣伝・新聞配達・引越し屋の従業員・清掃員などのアルバイトをした時、若者の暴言に対してキレたことがある。非常に真面目なところはいいものの、頑固なところが足を引っ張っている。ただし、原作においてコンピニ派出所でコンビニに派遣された時はコンビニ勤務に順応しており、未成年者の深夜入店を規制し、いわゆる「エロ本」を撤去させた上にアルバイト店員に接客態度や商品の入れ方をレクチャーしたり、買い物客であるガングロギャルを叱り飛ばす、覇気のない人間に活を入れるなど、「説教も売るコンビニ」ということで順調であった。なお、「コンビニ王」の両津もコンビニで説教を取り入れたが、大原と異なり説教の中身がなく、暴力行為などにより店は閉店となった。また、両津のことを人一倍に心配する、「喧嘩するほど仲がいい」を体現したような関係である。趣味は、盆栽・囲碁・将棋・ボウリング・錦鯉や熱帯魚の飼育・時代小説や時代劇の鑑賞など多数で、漢字や日本史の知識を豊富に持っており、基本的に日本文化を好む傾向にあるが、漫画・アニメ・ゲームなどのサブカルチャー全般に対しては強い否定の姿勢を示している。カラオケの十八番は大川栄策の「さざんかの宿」で、「武田節」も歌う。その他、軍歌も得意な模様。学生時代はオートバイを乗り回し、青春を謳歌していた。大原には4つの関連オチが存在する。問題児・両津勘吉が起こした事件や騒動に対し、大原が様々なおしおきを両津にするのが、『こち亀』の定番オチとなっている(中には謝罪しているにもかかわらず、おしおきをする話もある)。主に両津の働いた悪事に因んだものが多く、主に強制労働・体罰・左遷がある。大原は厳しい罰を与えることによって両津の反省を期待しているのだが、両津の態度が改まる様子は一向にない。たまに両津以外の人物におしおきをすることもある。大抵の場合、次の話で両津は何事もなかったかのように登場していることが多い。1980年代前半までは他のギャグ漫画でも目にするパターンだったが、1980年代後半以降になると本当なら生死に関わるような危険なおしおきも出てきており、残酷すぎる展開で手段は選ばないようである。もちろんこれは、両津がどんな危害を加えられても死なない(たとえ死んでも生き返る)超人的な生命力の持ち主であるという前提条件があって初めて成立可能なおしおきである。大原本人も最早おしおきを前提にしておらず、懲戒免職はもとより逮捕も覚悟の上で実行しているようである。おしおきには(両津にとって)ツラさ・はずかしさ・痛さ・怖さの4要素を基にさまざまなバリエーションに富んでいる。2000年代後半以降は、両津に直接体罰を加えるおしおきの登場数は少なくなり、単行本172巻の「ばらしちゃいやよの巻」を最後に描かれなくなった。その後は両津に精神的な苦痛を与える間接的なおしおきがわずかに描かれる程度になった一方、大原が武装して派出所に殴り込んでくる武装おしおきの場面は最終巻までコンスタントに登場していた。また、例外で山寺の和尚、閻魔大王、警察、中川と麗子、神もお仕置きを執行したケースもある。花山理香も両津に天罰という名のお仕置きを下すが、ここではオチのみ触れる。1980年代から、話の最後のコマで両津をおしおきするために重武装してパトカーやタクシー、戦車、馬などで派出所に乗り込むシーンがある。殴り込み系のパターンはさまざまで、以下のパターンが挙げられる。大原が『両津のバカはどこだ!?(場合によっては『両津の大バカ野郎はどこだ!?』『両津の大バカ者はどこだ!?』『両津はどこだ!!』など)』と言いながら殴り込んだ際に、中川や寺井が両津の逃げた先(基本的に「○○に行きました!」と言っている)を答えて締めくくられる。しかし、一部の回では中川が居場所を答えたにもかかわらず、両津が逃げ切れなかったために自分の机の下に隠れていたり、中川が答えた両津の居場所に大原が直接殴り込みに行ったこともあった。また両津が派出所から逃亡を図ろうとした瞬間に大原が到着したこともあった。追跡系のパターンは殴り込み系と同様だが、追跡系の場合は以下のパターンとなる。アニメでは武装おしおきをオチとする話は第68話「留守録シンドローム」のみで、第281話のおまけで描かれた「FAXします私のすべて」は原作での武装おしおきは描かれなかった。最初の頃は、大原が死装束姿や勤務服姿で銃や刃物等を持って「両津はいるか!ちょっと話したいことがある」や「わしと一緒に花と散ろう」などと言って両津を殺そうとしたり、両津を道連れにお仕置きを仕掛けることがあったが、次第に単身での殴り込みが主流になってきた。また両津同様、激怒すると拳銃を発砲することから、逃走を図る両津を背後から銃を乱射したことも多かった。衣装は当初、死装束だったが、回を重ねる毎に凝った物になり、八つ墓村スタイル、軍服(旧日本陸軍大将軍服姿の時もある)・武士甲冑姿・僧兵(武蔵坊弁慶)姿・騎士鎧姿・カウボーイ姿・PMC兵姿・パンクファッションとだんだんにエスカレートしていき、ついには武装ヘリや戦車、馬に乗って派出所に殴り込んできた(また、戦車や馬も回を重ねるごとに変化している)。また、大原の乗る戦車等には「部長専用」や「BUCHO」などと書かれているのを見かける(102-2「ゴーゴーツイスター!!の巻」など)。また、同じ目に遭いながらおしおきを遂行しに行けなかったケースもある。108-8「超豪快!!鍋大会の巻」では大原が育てていたサボテンを鍋の具として食べてしまった両津を激しく叱ったため、仕返し(サボテンを育てる奴が悪いと決められて)として家ごとアメリカ合衆国西部やメキシコのような丸々サボテンだらけの地へ永久追放されてしまうという理不尽な仕打ちを受ける。また、55-9「両さん保険にいらっしゃいの巻」と83-7「この人は誰でしょう!の巻」では大原が両津に恥をかかせてしまったため、仕返しを恐れて大原は「しばらくの間休みを取る」と中川たちに伝えて、派出所から出た後、行方不明となってしまった(前者は両津が詐欺で儲けた保険金で買った壷を壊してしまったり、後者は両津の恋人が大人気の女優だったと報道されるがそれはテレビ局の誤報によるものであった、などである)。なお、30周年記念のときのストーリー(155-1「復活を希望するキャラクター大大発表会!!の巻」)で両津に武装おしおきのことを突っ込まれた際に、「あれはあれで大変なんだ…」と言っている。武装おしおきのために大原が高価な衣装や兵器をどこから取り寄せているのか、またそのために必要な資金をどこから調達しているのかは一切明かされていない。また、大原以外の人物では水元公園前派出所の班長や麗子も重武装して両津にお仕置きを仕掛けたことがあった。武装おしおき以外の大原関連のオチがある。両津が問題を起こした後、出勤してきた麗子(あるいは寺井、中川)が両津のことを聞く、もしくは中川や麗子が両津のことが載る新聞を読んでいると、大原が窓の方を向いて、お茶を飲みながら、遠い異国に左遷されたなど両津の末路を語る姿である(この時、隣の机に花かぬいぐるみが置かれていることもある)。この結末から両津が生還する過程を描いたエピソードは長年、描かれなかったが、2007年にコーヒー農園に送られた両津が現地でコーヒー流通の仕組みを学習、コーヒーメーカーの社長となり復活するというエピソードが描かれた。 また、月刊少年ジャンプに掲載された番外編では地味などの指摘から銃を撃つ・叫ぶなどの激しいバージョンが掲載されたが、本編で使われたことはない。初期では、煙草を吸っていたり、お茶を飲んでいないパターンもあった。130-3「ギャグで世の中を明るくの巻」では、大原が懲戒処分を受けた際に両津がこのオチを行っている。アニメでは、165話「米とおむすびの旅立ち」と200話「天才画家あらわる」の2回だけこのオチが行われている。秋本治による作品ではないが、満点ゲットシリーズでは大原版と両津版の両方のオチが使われた。「両さんの昆虫大達人」では、少年時代に両津が惹かれていた病弱な少女・ちあき(オリジナルキャラクター)が、実は男性ですっかり健康な大柄の姿に成長していたという事実を知って両津が寝込んでしまったことを受けて、大原が「このままセミのように眠っていればいい」と締め、「両さんの地図大達人」ではゲーム会場で両津を追っていた大原が、両津の企みにより会場内で迷った上、同じように迷うことになった客たちからは警備員と勘違いされ、彼らを振り回してしまい、会場は混乱。後日、大原は謹慎となって、両津が「ラッキーだな。今のうちにうんと羽を伸ばそう」と発言して締めた。前述したが、両津が警察官としての活躍で手柄を立てた時は、両津をやたらと褒めちぎり、自らが上司であることをひけらかすことが多い。また両津を罵倒した発言を、両津が結果で見返すと「ほんの軽い冗談じゃないか」と遠まわしに謝ることもある。それでも根に持った両津が逆に仕返しに出ることが多いため、両津の仕返しを喰らった際に大原自身が上記の重武装によるおしおきで、両津に返り討ちすることができずに窮地に陥ってしまうことも少なくない。『バンビーノ レースンカーチェイス』のCM:富田耕生1985年のアニメ版:北村弘一テレビアニメ版:菱谷紘二(1 - 15話)→佐山陽規(16話 - 373話)舞台版:柴田秀勝(1999年)→原金太郎(2001年)→佐山陽規(2003年、2006年)→俵木藤汰(2016年)映画・ドラマ版: 伊武雅刀
出典:wikipedia
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