『CLANNAD』(クラナド)は、Keyが制作した3作目の恋愛アドベンチャーゲーム。このページではこのゲームを原作として、メディアミックス的展開がなされたアニメやコミックなどの作品群についても解説する。Keyの前2作である『Kanon』、『AIR』が18禁のPCゲームとして発売されたのに対し、本作は全年齢対象のPCゲームとして2004年4月28日に発売された。人と人との「絆」をテーマに描かれた本作は『Kanon』・『AIR』に続き三たび大ヒット作となった。2008年2月29日に発売された『CLANNAD FULL VOICE』では、後述の移植版とアニメに準拠したキャラクターボイスの実装に加え、ゲーム画面解像度の向上とイベントCGの追加がなされた。さらに、2010年5月28日には、『CLANNAD メモリアルエディション』 (全年齢対象/windows7対応)が発売された。またスピンオフ作品に、本作ヒロインの1人である坂上智代との後日談を描いた18禁作品『智代アフター 〜It's a Wonderful Life〜』がある。PlayStation 2版(CEROレーティング15才以上対象)は、キャラクターボイスを実装しインターチャネル(現ガンホー・ワークス)より2006年2月23日に発売された。なお『CLANNAD』の出演声優はPS2版以降で、端役と(PS2版で音声のない)主役を除けば、テレビ・劇場版アニメを含め変更はない。他にプロトタイプよりPSP版が2008年5月29日に、Xbox 360版が2008年8月28日に発売された。Xbox 360版では『CLANNAD FULL VOICE』よりも高解像度となり、BGMと一部音声が5.1ch化された。携帯電話向けには、ソフトバンクモバイルのSoftBank 3G端末とNTTドコモのFOMA向けアプリが2007年1月16日に公開された。PlayStation 3版の発売日は2011年4月21日である。2012年にAndroid版が発売された。初期費用は100円だが、シナリオを進めていくごとに課金する必要がある。携帯電話向けと違い、主人公以外フルボイスである。漫画版としては、2005年から月刊コミックラッシュにみさき樹里作画の『CLANNAD オフィシャルコミック』が連載されている他、2007年からは「電撃G's magazineまた、2005年12月には「電撃G's magazine」に掲載されていたショートストーリーに書き下ろしを追加したオフィシャルサイドエピソード集『光見守る坂道で』が発売され、2007年にはこれのドラマCDがプロトタイプよりリリースされた。アニメ版としては『AIR』と同じく東映アニメーション制作による劇場版アニメが2007年9月15日に公開され、東京単館(ミニシアター)公開作品の週末観客動員数ランキング(ぴあ調べ)で初登場第1位を記録した。さらに、『AIR』・『Kanon』(第2作)と同じく京都アニメーション制作によるテレビアニメが2007年10月4日から第1期全23回、2008年10月2日第2期全24回で放送された。「CLANNAD」発売10周年を記念して、Key公式でCLANNAD 10th Anniversaryサイトが2013年に設置されている。「CLANNAD 10th Anniversary アート展」が2013年10月3 - 15日に中野ブロードウェイで開催され、2013年4月26日 - 5月27日23:59(JST時刻、応募期間)でpixivの場でイラストコンテストも開催された。「光の軌跡 〜CLANNAD 10th Anniversary Art Book〜」を2013年12月26日に発売されている。ある町を舞台にして起こる、主人公と、主人公が通う学園で出逢うヒロイン達との交流と成長の物語。学園について、ゲーム本編においては高等学校の課程にあることを特定できる描写はあるが、校名の描写はない。アニメ(劇場版・テレビアニメ)、『CLANNAD オフィシャルコミック』(みさき樹里作画)およびネットラジオでは、「私立光坂(ひかりざか)高等学校」という校名の描写がある。以下、原作のストーリーについて説明する。2004年発売のPC版、携帯アプリ版は声が収録されていないため、声優はPlayStation 2版・ドラマCD・映像化作品およびPCフルボイス版等のキャスティングを記載している。ライターの佐藤心は、本作には個々のシナリオで失敗しているとみられる箇所はみられるとしながらも、一ノ瀬ことみのシナリオを除けば全体的にトラウマの描写が禁欲的であることがそれ以前のkey作品からの変容であり、その意識は評価できると述べている。評論家の更科修一郎は、本作のシナリオライターである麻枝准の傾向として「テーマに対して真正面から向き合うがゆえに、物語上の落とし穴に落ちると、そのミスを引きずって歪んだまま物語が終わってしまう」「ただ、いままではその歪みがカルトな魅力になっていた」ということを指摘しつつ、その傾向が薄くなった本作はそれによって評価がわかれるのだと説明している。批評家の東浩紀によると、本作と前作の『AIR』はともに「家族の再生」をテーマとしているがその描き方は正反対であるという。『AIR』の場合、主人公が(あるいはプレイヤーが)ヒロインの悲劇を傍観するほかないという構造を持っており、それがプレイヤーであるオタク層に対して「父にはなれない」というラディカルなメッセージとして機能したのに対し(「父になる」とは異性からの承認を受けて社会化するということの比喩)、本作では主人公の岡崎朋也がヒロインの古河渚と結婚するなど「父になれる」という正反対の保守的なメッセージを帯びている。そのため、『AIR』がオタクの解離的な態度に対する批判的な側面を持っていたにもかかわらずヒットしたのに比べると、オタクの欲望を再強化する形のメッセージを帯びた本作がヒットするのはごく自然なことだという。2007年9月15日に東映アニメーションによる劇場版アニメが公開された。2006年4月にKeyの公式サイトで製作の決定が発表された。しかし、東映が積極的なPR・宣伝活動を開始したのはその約1年後からである。監督は劇場版『AIR』の監督でもある出崎統が務めている。前作『AIR』への意見を踏まえてか、本作ではさらに原作に近い構成を意識したつくりとなっている。劇場パンフレット等の解説で、その意向が垣間見える。一方で前作と同じく「もう一つのCLANNAD」というコンセプトは変わらず引き継がれ、独自解釈に基づく世界観や設定の大幅な再構成も行われた。その後、監修であるKeyに確認をとったうえで完成した。上述の通り発表は一年前に行われていたが、製作時間には余裕がなかったという。上映時間の制約やストーリー進行上、原作の登場キャラクターの多くが削られている。このことはAIRリバイバル上映の際に配られたチラシで、だんご大兄弟のブログ作成者が触れている。ただしことみは台詞なしでゲスト出演しており、風子はデザイン画のみ存在する。東京単館(ミニシアター)公開作品の週末観客動員数ランキング(ぴあ調べ)で初登場第1位を記録。その後もロングランや公開拡大等が行われた。2008年3月7日に当作品のDVD版が3種類(通常版、コレクターズエディション、スペシャルエディション)発売された。後者2つは付属特典が異なる。エンディングは、「小さなてのひら」→「マルメロ」→「だんご だんご だんご」の順で曲がメドレーしていく、なお、前売り券やサウンドトラックに収録されているメグメルのアレンジバージョンである「メグメル 〜frequency⇒e Ver.〜」、そしてイメージソングの「約束」は、本編未使用。劇中において「だんご だんご だんご」は渚が歌っているが、そのバージョンはコレクターズBOXに収録された。本文中の放送期間はTBSを基準とする。TBSおよび系列3局の計4局で2007年10月から2008年3月まで本編22回と番外編1回の全23回が放送された。『AIR』・『Kanon』(第2作)と同じく京都アニメーションがアニメーション制作を担当した。当初は"BS-iでのみ放送"と発表されていたが、「TBSアニメフェスタ2007」において急遽TBSで先行し、遅れネットにより毎日放送・中部日本放送の各局でも放送されることが発表され、全国放送であるBS-iでの放送が最も遅れる形となった(アニメ公式サイトもBS-iからTBSへ移動した経緯がある)。地上波では地デジも含め、画面端をカットした上で違和感が発生しにくいように編集された4:3映像(レンタルDVDはこの形式)で放送された。一方、BS-iでは16:9サイズで放送されるが、共にSD画質にダウンコンバートされたものとなっている。第1期は原作の「学園編」をベースとして制作された。渚ルートを主軸に、本来はパラレルワールド扱いで時系列が連続しないヒロイン5人の個別ルートを統合し、終盤にクライマックスを置くため、原作を踏襲しつつもストーリー展開に大胆なアレンジがなされた。一方で渚ルートを主軸にした関係上、統合困難な杏ルートと智代ルートのストーリーが簡略化された。この補完として本編と時系列が異なる『もうひとつの世界 智代編』が制作された。これは智代ルートを完結まで描いたものでテレビ放送はされなかったが、2008年5月31日に上映会が開催され、DVD第8巻に収録された。また、杏ルートは後に制作される(詳細は後述)。前作を放送した4局と第2期から新たにネット局に加わったRKB毎日放送の計5局で2008年10月から2009年3月まで(TBSの場合)本編22回、番外編1回、総集編1回の全24回が放送された。なおスタッフに一部変更あるがキャストに変更は無い。『電撃G's magazine』2008年5月号および第1期番外編(テレビ放送上の最終回)終了直後に制作発表、「TBSアニメフェスタ2008」にて放送開始の発表があった。放送形態は前作とほぼ同じである。序盤は原作の「学園編」のうち第1期で触れられなかった物語(サブキャラクターのルートやおまけシナリオ、渚ルートの終盤など)を、中盤以降は原作の『AFTER STORY』を、番外編は『Official Another Story CLANNAD 〜光見守る坂道で〜』の渚編を基として制作された。また、杏ルートを完結まで描いた『もうひとつの世界 杏編』が制作された。智代編と同様にテレビ放送はされていないが、2009年5月24日に上映会が開催され、DVD第8巻に収録された。フロンティアワークス製作のもの(ドラマCD CLANNAD -クラナド-)とプロトタイプ制作のもの(CLANNAD 光見守る坂道で)と2種類存在する。このドラマCD独自のオリジナル要素が盛り込まれており、本編ゲームの展開と異なる部分もある。2007年に全5巻で発売。2005年に発売されたオフィシャル外伝エピソード集『Official Another Story CLANNAD 〜光見守る坂道で〜』を本編ゲームと同じ声優陣によりドラマCD化したもの。2007年に全4巻で発売。第1巻は7月25日、第2巻は8月22日、第3巻は9月19日、第4巻は10月24日に発売(販売はアニメイト店頭および通販、アニメイトTV通販、Amazon.co.jpなど少数)。同作品はPlayStation Portableで前後編に分けてゲーム化された。前編は2010年6月3日、後編は7月15日発売。また、Androidでも分けてゲーム化された。現在上巻が発売中。内容は「電撃G's magazine」で書かれた全16話のスピンオフストーリーをビジュアル化したもの。前編は1話から8話まで、後編は9話から16話までが収録されている。イラストはごとPが担当。声優キャスト・音楽は本編と同じ。渚と早苗のおまえにレインボー - 2007年10月5日から2008年10月3日まで音泉で配信されていた。パーソナリティは古河渚役の中原麻衣と古河早苗役の井上喜久子。渚と早苗と秋生のおまえにハイパーレインボー - 上記番組終了後番組をリニューアル、パーソナリティに古河秋生役の置鮎龍太郎を加えて翌週の2008年10月10日から2009年4月10日まで配信された。CLANNAD Official English Releaseにより公式でKickstarterを介して2014年11月11日から開始された企画であり、11月11日の出資開始から数時間足らずで目標金額である140,000ドルに達し、13日の時点で2000万円以上が集まった。ビジュアルアーツ社長の馬場隆博は、本人のTwitter上で感謝を述べている。11月27日にはチャレンジ目標の追加が発表され、PayPal対応ページが加わり、更に出資額に基づく特典が加わった。12月19日には30万ドルを達成し、12月22日に32万ドル達成しPC初移植となる『光見守る坂道で』を特典として企画が決まった。2015年1月1日には38万ドルを達成してオリジナルのアンソロコミックが確定し、1月2日には40万ドルを達成している。そして、出資期限は1月10日の午前3時48分(This project will be funded on Sat, Jan 10 2015 3:48 AM +09:00.)にて終了した。投資結果(『CLANNAD』のクラウドファンディング)は、支援総額kickstarter $541,161(5819名)、PayPal $10,820(180名)、合計$551,981(5999名) となった。2014年の英語版によるKickstarterのファンディングは本作のほか、『グリザイア三部作とスピンオフ作品(果実・迷宮・楽園・アイドル魔法少女 ちるちる☆みちる)』がある。2015年11月24日にSteamをプラットホームにリリース開始。インターフェースと字幕は英語にて、音声は日本語によるフルボイスとなっている。
出典:wikipedia
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