スノーボード (snowboard) とは、サーフィンやスケートボードのように横向きになって板に乗り、バインディング(ビンディング)と呼ばれる留め具で足を固定し、雪の斜面を滑る遊び、スポーツ。スノーボードをする人をスノーボーダーと言う。サーフィンやスケートボード同様に、横乗り(サイド・ウェイ・スタンス)スポーツである。左足が前になるレギュラースタンス、右足が前になるグーフィースタンスがある。利き足の呼称なので、レギュラースタンスの人は右足を前にして滑ってもグーフィー・スタンスとは呼ばれずに、スイッチ・スタンスと呼ばれる。右利き手が多いように、グーフィーよりレギュラーの割合が多い。「スノーボード」という名称は、アメリカとカナダを中心とした北米スノーボード協会が発足した時、新しいスポーツのジャンルとしてスノーボードという名称に統一したことに始まる。1970年代まで、同じく「スノーボード」という名称の雪上を滑るボブスレーのような競技が存在していたが、一般には普及しなかった。英語で"snowboard"は「スノーボードする」という動詞であるため、名詞として使う場合は"snowboarding"と言うことが多い。また、1980年代の一時期、アメリカの玩具会社が"Snowboard"の商標登録を持っていたため、"snoboard"という表記も当時よく見られた。もともとはサーフィンやスケートボードを雪山でも、といった楽しみ方をされていたが、既にスキー場という娯楽施設が整備されていたため、その環境にも適応すべくスキー製造技術を取り入れていった。圧雪された斜面での滑走性能が上がり、現在では整備されたゲレンデで滑るのが一般的となったが、ゲレンデ外(オフピステ)の雪山を滑るバックカントリースノーボードも人気である。人工的に管理された範囲外での滑走となるため、より高度な滑走技術だけでなく、雪崩のリスクマネジメント、応急手当など、安全に関わる知識を学ぶことや、ビーコンなどの専用の装備が必要である。バックカントリースノーボードはビッグマウンテン、狭義にはエクストリームなどとも呼ばれる。また国内においては、オフでも気軽にジャンプを練習できる施設が多く、そこでは雪の代わりにブラシを使用し一年中スノーボードができる環境を提供している。人口雪によるインドア施設も多い日本では、外国よりもよりスノーボードが年間で楽しめる環境が整っている。雪山を1枚の板で滑ることは1800年代にはすでに行われていたとも言われているが、アメリカ合衆国で1963年にトム・シムスがスケートボードを加工して作った「スキーボード」や、1965年にシャーマン・ポッペン (Sherman Poppen) が作った「(スナーファー:snow とsurfer の合成語)」と呼ばれる雪上サーフィンの玩具などが、現在につながるスノーボードの起原とされている。これは、非常に小さな合板の板に紐を取り付け、バランスを取りながら真っ直ぐに斜面を滑り降りるだけの乗り物であった。その後派生した初期のスノーボードは、板の面積が大きく、降雪後に山に登り新雪をサーフィン感覚で滑り降りるもので、「スノーサーフィン」と呼ばれた。滑走面から飛び出したフィンが付いており、圧雪されたゲレンデでは上手く滑ることができなかった。1970年代初め、ユタ州ソルトレイクでディミトリー・ミロビッチによって設立されたウインタースティック社のカタログには「30cm以上の深雪が必要」と記されている。スノーサーフィンは、その後派生する多くのスノーボードメーカーにも大きな影響を与える。1971年 田沼進三によって設立されたパイオニア・モス社が、サーフボードのウレタンフォームとグラスファイバーを使用したプロトタイプを作成。フィンとエッジがあり、バインディングはないものであった。1972年 ボブ・ウェバーが「スキーボード」デザインの特許を取得。これは1990年8月17日、ジェイク・バートン・カーペンターに売却される。1975年 ディミトリー・ミロビッチがウィンタースティック社の工場を設立。初期のボードからメタルエッジを取り除き、ダブルエッジを開発し、特許を取得。1976年 トム・シムスがシムス・スポーツ社を設立。1977年 ジェイク・バートン・カーペンターが、バートン・スノーボード社を設立し、1980年代中頃ゲレンデを滑る事が出来る道具を開発すると同時に、大量生産の体制を築く。日本ではGreenTの前身スポットビルトアジアが輸入を開始、ムラサキスポーツ、マリンプラスチック等が販売を始めた。1979年 日本では1970年代後半からいくつかの小規模なメーカーが興されたが、パイオニア・モス社がスキーの解放型プレートを改良した固定式ハードバインディングを持つ「MOSS snowstick」の販売を開始。これはスキーブーツの使用を前提とし、世界で初めて固定式バインディングを採用したものであり、「MOSS SNOWBOARD」は現存する世界的古参メーカーとして知られている。1981年 シムスがメタルエッジつきボードを開発。コロラド州で初めての大会が開催されたと言われている。1983年 世界初の国協会として日本スノーボード協会が発足。「第一回全日本スノーサーフィンチャンピオンシップ」開催。1985年 ヨーロッパと北アメリカでもスノーボード協会が発足。トム・シムスが、ロジャー・ムーアの代わりにスノーボードのスタントを務めた映画、ジェームズ・ボンドの「007 美しき獲物たち」が公開される。1986年 スイスのスノーボードクラブが「インターナショナル・スイス・チャンピオンシップ」をサンモリッツで開催。1987年 アメリカ・ブレッケンリッジとイタリア・モリッツで世界初の国際級大会「International World Championship」開催。競技種目はスラロームとハーフパイプであった。翌シーズン、ヨーロッパとアメリカでワールドカップシリーズ5戦開催。この頃から国協会も増えていく。1989年 初めての国際協会として「国際スノーボード協会」が発足。ただし、ヨーロッパ内での活動。1990年 初めてのプロ協会がスイスで発足。アジア、ヨーロッパ、北アメリカで、ワールドカップ大会16戦が再開される。1990年代に入り、当時若者に人気があったスケートボードのイメージと重なり、爆発的ブームとなって産業として育ってゆく。1991年 国際スノーボード連盟が発足。ワールドカップ大会3戦開催。1998年 長野冬季オリンピックより、アルペンスタイルのパラレル大回転、フリースタイルのハーフパイプが正式種目となる。2002年 国際スノーボード連盟が解散、世界スノーボード連盟が発足。2006年 トリノ冬季オリンピックより、スノーボードクロスが正式種目となる。2014年 ソチ冬季オリンピックより、アルペンスタイルのパラレル回転、フリースタイルのスロープスタイルが正式種目となる。2018年 平昌冬季オリンピックより、ビッグエアが正式種目にとなる予定。表面と滑走面が一体となった一枚の板に、バインディングが直接取り付けられるようになっていて、進行方向に対してバインディングを、斜めまたは横向きに取り付けたもの。大きく分けてフリースタイル(ソフト)とアルパイン(JSBAではアルパイン、SAJではアルペンと日本語表記する、ハード)の2種類がある。この場合のソフト、ハードとは、それぞれの用途で使われるブーツがソフトブーツ、ハードブーツに分かれることからボードおよび滑走スタイルにまでその呼び方を拡張したものであり、日本では先のフリースタイル、アルパインの呼び分けが一般的である。93〜94年のフリースタイル:アルパインのバインディング販売比率統計では、ヨーロッパ 63%:37%、日本 85%:15%、アメリカ 93%:7%というデータがあり、現在はよりフリースタイルの比率が大きくなっている。1980年代後半、スキー製造技術を取り入れてから技術的に急成長した。1990年代、逆にスキーはスノーボードに見られた特徴を取り入れ、従来のスキーにスノーボード並みのサイドカーブを持たせたカービングスキーや、前後ともに反り返った後ろ向きでも滑りやすいスキーが登場するなど、相互に発展を遂げている。世界的にスキー・スノーボード製造工場が数社に集約されており、多くのブランドがそれらの工場に生産を委託し、大量生産されている。各工場が独自の技術でしのぎをけずっているが、それはスキーにおける各工場とメーカーの技術提携に見られるものと同じである。一般に流通するスノーボードにはほとんど性能の差はなく、乗り心地の好みによるところが大きい。一方、昔ながらの職人的技術で個性的な上級者向けスノーボードの少量生産を続けているメーカーも存在する。独自の製造技術を持っている場合もあるが、多くは職人の手工業的スキー製造技術で生産している。大量生産製品と違い、細かな改良が出来るといった小回りが得意なため、大手メーカーにはない独自な形状や性能を持ったスノーボードが生産され、マニアを中心に比較的高価な価格で流通している。日本ではヨネックスが独自の炭素繊維加工技術をもち、またオガサカスキーでは多くの日本産ブランドにおけるモデルを生産している。しかし、国外メーカーが技術的優位に立ち、量的にも日本国内に流通するスノーボードのうち日本製は20%前後と言われる。シムスやバートンのほか、1990年代からはロシニョール、サロモンなどのスキーメーカーも多くスノーボード業界に参入している。スノーボードの表面をデッキやトップ、裏側の滑走面をベースやソール、外周の金属部分をエッジ、進行方向先端をノーズやフロント、反対側をテールやバックなどと呼ぶ。一般的には、何層かのファイバーグラスで覆われた木のコア(心材)、ポリエチレンプラスチックのベース、その両サイドに金属エッジという、スキーと同じ構造が主流になっている。コア材には、ブナやポプラをはじめ、竹や樺などの木材が使われる。アルミニウム、アクリル、複合材ハニカム、フォーム、レジンなども木材と組み合わせて、あるいは単独で使われることがある。固さとねじれ剛性を出すため、コアは通常2層以上のファイバーグラスでラミネートされる。さらにアルミニウム、炭素繊維、アラミド(トワロンやケブラー)のストリンガーで弾力性と剛性を増してあるものもある。変わったところでは圧電衝撃吸収剤といった素材も使われている。ベースは、大きく分けてエクストリュード(押し出し成形製法)とシンタード(焼結成形製法)がある。エクストリュードは、顆粒状のポリエチレンを溶かしてそのままシート状に押し出し成型する製法で、製造やリペアが比較的容易。製造コストを抑えることができ、手入れをしなくても滑走性能に影響が少ないため、初級者やレンタル用に多く使われる。シンタードは、顆粒状のポリエチレンを加熱し、さらに圧力を加えてかたまりになったものをシート状に切り出す製法。ワックスの吸収性が良く、汚れがつきにくいが、的確な手入れをしないと性能を発揮しないため、中上級向けと言える。ポリエチレンにカーボングラファイトを添加してあるグラファイトベースやエレクトラベース、金属分子のガリウムメタルを添加してあるガリウムベースなどがある。エッジは固い雪面をターンするため、またコアの保護のためにも重要。ソールに対しての角度とエッジ自体の角度で乗り味などが変わる。デッキにはバインディングを取り付けるためのインサートホールが設けられている。4×4という規格のパターンが大半だが、バートンは独自の3Dパターンを使用している。フリースタイルボードは、アルパインタイプに比べると、幅広で長さも短めのものが多い。どちらを前にしても滑りやすいよう、前後とも半円形状で反りがついている。形状、フレックス、インサートホールが前後対称のツインチップ、前後非対称のディレクショナル、前後対称形状でセットバックされていたり、フレックスがテール寄りだったりと、中間的な存在のディレクショナルツイン、セミディレクショナルなどに分類される。アルパインボードは、フリースタイルに比べてスリムな形状で、トップは半円形状、テールは板に対して垂直にカットされている、外見ですぐに前後が認識できる完全なディレクショナルである。元々は旗門競技用に開発されたため、滑走安定性が高く、高速なターンを得意としている。非対称ボードと言われる、左右のエッジがずれて取り付けられているボードがある。これは、切り替えし時のロスが少ないように開発されたもので、一時はフリースタイルボードにも見られたが、特性的にアルパインボードに多い。アルパインスタイルでは足の向きを進行方向に対し斜めにセットするため、踵よりも爪先の方が前方に位置する。これに合わせて爪先側のエッジ(レギュラースタンスでは進行方向右側)を前にずらしてある。全盛期には各社から発売されていたが、レギュラーとグーフィーと違うスタンス向けに生産しなければならず、生産量の調整も難しいことや、スノーボード自体の性能も良くなり、そこまで必要性が無くなったという背景もあり、現在はほとんど生産されていない。バインディングはボードとブーツを固定する器具で、ボードに直接取り付ける。バインディングはビンディングとも日本語表記される。日本では日本スノーボード協会が表記を英語発音に近い「バインディング」に統一、以来スノーボードだけを販売するメーカーは、たいていバインディングの表記を用いる。一方、スキーではドイツ語発音に近い「ビンディング」の表記を使用していたため、スキーも製造するメーカーや、全日本スキー連盟の登録選手しか出場できない冬季オリンピックでは、スキーと同じビンディングの名称が用いられる。二つの呼称に意味の差はないが、ビンディングの方が比較的古くから使われている。フリースタイルバインディングは、板の進行方向に対し、より横向きにセットされる。前足が15~21度前後、後ろ足が0~10度前後が一般的だが、後ろ足をマイナス角に取り付けるダックスタンスや、両足とも0度にセットするフラットなどもある。もっとも一般的で操作性が高いストラップインタイプ、踏み込むだけのステップインタイプ、その両者の利点を併せ持つリアエントリータイプがある。ベース、ブーツを固定するストラップ、ふくらはぎをサポートするハイバックで構成される。アングル角度調節がより細かく容易にできるようにベースを押さえるディスクが別にあったり、踵部分がヒールカップとして別になっていたり、ベースに衝撃吸収用パッドがついているものもある。ステップインタイプは登場当時は話題を集め、各社開発が盛んだった時期もあるが、ストラップインタイプよりレスポンスが悪い、雪が詰まりやすいなどの問題点が未だ完全に解決されているとは言えず、最近ではほとんど販売されていない。リアエントリータイプは、ハイバックが後方に倒れる構造を持ち、足を入れてからハイバックを起こして固定する仕組みになっている。以前はブーツ底とデッキが密着するベースプレート(ディスク)レスバインディング、ブーツ上方に3本目のストラップをつけてレスポンスを良くした三点タイプ、足の可動範囲がより広くなるようハイバックを非常に低くしたローバック、フリースタイル用のカントなどもあった。アルパインバインディングは、板の進行方向に対し、より前向きにセットされる。45〜60度弱が一般的だが、70度前後という場合もある。従来の手で締めるクリップタイプと、踏み込むだけのステップインタイプがある。リフトやカントを入れて角度をつけるのが一般的。フリースタイルバインディングにはソフトブーツを使用する。素材は、昔は革を使用したものが多かったが、最近では剛性や耐久性の点から、化学繊維が多く用いられるようになった。一般的なアウターとインナーに分かれたタイプと、インナーレスタイプがある。紐で編み上げるタイプのほか、ダイヤルを回して金属ワイヤーで締め上げるタイプなどもある。アルパインバインディングにはスキーブーツと同様の樹脂で成型されたハードブーツを使用する。スキーブーツと比較して前後方向に柔らかめに作られていたり、板を倒しこんだときに雪面と接触し難いよう、つま先と踵部分が斜めに削られているなどの違いがある。インナーには、アウターと同様に編み上げタイプや一体成形タイプ、サーモタイプなどがある。サーモインナーは一度オーブンなどで熱を加え、足を入れて冷却し、自分の足にフィットするように成形したインナーとすることが出来る。デッキの中ほど(前後バインディングの間)にはデッキパッドと言う滑り止めをつけることがある。平坦な場所やリフト乗降時、後ろ足を外して蹴って進む場合に、後ろ足を乗せても滑らないようにするためである。スノーボードにはスキーのビンディングような開放機能はなく、滑走中に外れることは少ない。しかし、脱着時などに板を単独で流してしまうことがあるので、ボードと足をつなぐリーシュコードという流れ止めの使用を推奨、または義務とする施設がある。ウェアの下には、プロテクターを着用することが多い。ヒップパッドの付いたインナーパンツや、バックプロテクターなどが付いたベストやジャケットタイプ、膝・肘用のプロテクターもある。技の練習時にアイテムや雪面での衝撃や、他人との衝突時における怪我を防止するためにするものである。プロテクター着用により、怪我の防止と転倒時の痛みの軽減が期待されるため、着用する者が増えている。また最近ではヘルメットをするスノーボーダーも増えた。まだ日本では普及が弱いが、欧米のスキー場ではヘルメットをかぶるスノーボーダーの方がヘルメットをしないスノーボーダーよりも多い。大きく、アルパイン、フリースタイル、スノーボードクロス(ボーダークロス)に分けることができる。旗門で規制されたコースを滑走してタイムや着順を競う種目。旗門競技。用具は主にアルパインスタイルを使用する。空気抵抗の少ない服や、特にスラロームでは旗門接触時の衝撃を和らげるために足にプロテクターを着用することが多い。スーパーG以上の高速種目はスノーボードの特性と合わないこともあり、ほとんど開催されていない。日本国外ではフリーカーブ、ユーロカーブとも呼ばれる。構造物を使用しないグラウンドトリックの競技会などもあるが、キッカーやハーフパイプ、クォーターパイプ、ジブアイテムなどを利用することがほとんど。用具は主にフリースタイルを使用する。スノーボードクロスは、セクションやオブスタクルと呼ばれるキッカーやウェーブ、バンクなど複数の構造物のある、旗門で規制されたコースを滑走し、タイムを競ったり、同時にスタートする複数名による着順を競う種目。用具はアルパインスタイル、フリースタイルどちらでもかまわない。競技者同士の接触や転倒がよくあるため、通常、ヘルメットなどのプロテクター着用が規定されている。滑りの完成度や美しさなどを競う、テクニカル、基礎系、技術系、フリーライド(FR)などと呼ばれる競技がある。用具はアルパインスタイル、フリースタイルどちらでもかまわないが、採点基準が異なるため、カテゴリー分けされていることが多い。過去の国際大会や全日本スノーボード選手権において、モーグル(MO)が開催されたことがある。1980年代初頭から、スキー場は相継いでスノーボードを滑走禁止にしてしまう。全面で滑走を認めていたスキー場もあるが、上級者コースを滑走禁止にし、一部開放というスキー場も多くなった。ターン孤の大きさや性質が違うスノーボードとスキーでの接触事故が多くみられたという理由や、初級者が多く、装着場所などのルールやマナーが整理されていなかったスノーボードが、スキーヤーにとっては危険で邪魔であったからという理由が大きい。スノーボード禁止としたスキー場でも、登録や受講、スキー場が実施するテストを受検してライセンスを取得するなどの条件を満たせば滑走できるようにする所も増えていった。その後、スノーボーダーの技術向上などによりライセンス制の廃止が相継ぎ、現在では見られなくなった。バブル期から1990年代半ばにかけてのスキーブームの時期においては、日本国内の人気のウィンタースポーツのメインストリームはスキーであり、週末になると1台のリフトを数時間待つということもあったが、時代は移り変わり、21世紀以降になると国内のスキー人口が年々減り続ける中で、年々増加するスノーボード比率も受け入れなくてはならないという、スキー場の経営的側面も影響している。長野県の老舗スキー場などでは、事故が多いスノーボード解禁には消極的だったが、現在はスノーボードを全面滑走禁止にしているゲレンデはほとんどない。近年では、キッカーやレール、ハーフパイプといった施設を揃えたスノーボードパークを設置するリゾートも増え、多くのスノーボーダーの人気を集めている。また、季節や降雪に関係なく楽しめる屋内施設もある。スノーヴァが有名。かつては、ららぽーとスキードームSSAWSという大型屋内施設があった。北米、欧州と比較して用具の普及率が突出して高く、自前の用具を用意する人とレンタルを利用する比率は8:2と言われている。これは北米、欧州の全く逆。このため、レンタルスノーボードにおいては後進国といわれている。統括団体が、国際的にはWSF(世界スノーボード連盟)とFIS(国際スキー連盟)、日本ではJSBA(日本スノーボード協会)とSAJ(全日本スキー連盟)に分かれており、長年にわたって対立している。対立の根源はスノーボードそのものの位置づけで、WSF/JSBAが「スキーとは違う単一スポーツ」としているのに対し、FIS/SAJは「スキーの一種目」としていることにある。冬季オリンピックにおいてスノーボードを採用する際、正式種目としての開催を急ぐIOC(国際オリンピック委員会)は、すでに正式種目となっていたスキーの一部として開催するためにFISを統括団体と決定し、日本では下部団体となっているSAJに登録しなければオリンピックに出場できなくなった。日本では主にJSBA、SAJ、SIAの3団体が各種資格を発行している。技術認定系、教師系の資格は3団体とも、SIA以外では競技役員資格や、JSBAではパトロール資格もある。
出典:wikipedia
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