『タンタンの冒険』(タンタンのぼうけん、)は、ベルギーの漫画家・エルジェによって描かれた漫画(バンド・デシネ)。主人公の少年記者タンタンと相棒の白い犬スノーウィが世界中を旅行し、事件に巻き込まれる。かつては『タンタンの冒険旅行』(タンタンのぼうけんりょこう)などの日本語訳による題名でも知られていた(後述)。この漫画は1929年1月10日、『20世紀新聞』() の子供向け付録『20世紀子ども新聞』() に初掲載されて以来、以下の新聞、雑誌にて連載されたのちアルバム化(単行本)された。当初はモノクロで執筆されていたが、1942年の『ふしぎな流れ星』よりカラー化され。それに伴い以前の作品も加筆、修正してカラー化された(『タンタン、ソビエトへ』を除く)。原作はフランス語だが、80か国語以上に翻訳され、世界中で親しまれている。シリーズの全世界での発行部数は3億5,000万部以上になる。日本語版は1968年に主婦の友社から『ぼうけんタンタン』(さかたひろお訳)の邦題で3冊が出版された。このシリーズは、保護者が子供たちに買い与えるものと位置付けられており、当時流行していた漫画に対抗する意味合いで企画されたがほとんど注目されなかった。1983年以後は福音館書店から『タンタンの冒険旅行』シリーズ(川口恵子訳)として全24冊が日本語に訳された。福音館書店は、2011年4月のシリーズリニューアルにともない、邦題を『タンタンの冒険』に改めた。日本の福音館書店版は2011年12月時点でハードカバー版が約107万部、ペーパーバック版が約26万部を発行している。日本語版タイトルは福音館書店版に拠る。また刊行順序が大きく異なるため、オリジナル版の順番の横に日本語版刊行順序を示す。※特に断りの無い限り、各キャラクターの担当声優は90年代に制作されたテレビアニメ版の日本語吹き替え版でのキャスト。ヒロインは登場せず、女性のキャラクターが少ない(「月世界探検」など最初から最後まで女性が全く登場しない話もある)。これはエルジェによると「女性を笑いものにしたくないから」との事である。2話以上に登場する人物ストーリー内にたびたび登場する地名・組織・架空の国を紹介する。公式なものではないものの、タンタンをモチーフにしたり、あるいはグッズや絵本、メニューなどに出てくるカフェ、ダイニング、バーなどが世界各地にある。2009年現在、タンタン最初の映像化作品として確認されているのは1946年から1947年にかけてベルギーのマペット作家であるクロード・ミソンヌ (Claude Misonne) による人形劇映画が最古とされている。3本製作された人形劇のうちの1編の「金のはさみのカニ」(") は、2005年にブリュッセルで開催されたタンタン・フェスティバルで記念上映された。ブリュッセルのアニメーションスタジオであるベルヴィジョン・スタジオは、1955年頃にモノクロ版で『かけた耳』と『オトカル王の杖』の2本のアニメーション・フィルムを製作しているが、現時点で現存しているかどうかは不明。その後1958年から1963年に掛けて、ベルヴィジョンはフランスのTele-Hachetteと組み、人気の高い原作を元にした5分間のカラーのテレビアニメ「」(") を製作している。原作となったエピソードは以下の通り。なお1964年には、TVシリーズの『ビーカー教授事件』を約1時間に編集したアニメも制作されたという。同じく1964年には日本のフジテレビで「チンチンの冒険 (帯アニメ)」として放映された。しかしこれはレイ・グーセンス監督によるTVシリーズなのか、それ以前の50年代半ばに作られたミニ・シリーズの編集版なのかは現在のところ不明とされている。1969年にはタンタンの長編アニメーション映画『Tintin et le temple du Soleil(カートゥーンネットワーク放映タイトル:ななつの水晶球と太陽の神殿)』と1972年に『Tintin et le lac auxrequins』("、カートゥーンネットワーク放映タイトル:呪われた湖の謎)) の劇場版アニメが制作された。19年後の1991年から1992年にかけて、カナダのアニメーション製作会社のネルバナとフランスのEllipseによりカナダ・フランス合作のテレビアニメ「Les Aventures de Tintin」(", 邦題:『タンタンの冒険』)が制作された。「ソビエト」「コンゴ」「アルファアート」以外のエピソードがアニメ化されている。1998年にはNHK衛星第2テレビにて水曜18:00から放送された。カートゥーン ネットワークでは2010年から、4:3映像 (SD) であるオリジナル映像に対して上下カット処理をして16:9サイズ化し、更に画素変換(約34万画素→約210万画素)アップコンバートを施す事でHD映像化されたHDリマスター版が放送されている。2007年5月14日、スティーヴン・スピルバーグ監督率いるドリームワークスが『タンタンの冒険』をモーションキャプチャを用いたフルデジタル3Dアニメーションで映画化することを発表した。これは企画段階でアニメを実写化することには限界があると監督自身が考えた上でCGで描く事となった。スピルバーグは第1作「なぞのユニコーン号」を2011年に公開することを目標に、タンタンの3部作をピーター・ジャクソンと共同で2009年1月から撮影を開始した。ジェイミー・ベルがタンタンを、アンディ・サーキスがハドック船長を、ダニエル・クレイグが敵役である海賊レッド・ラッカム役の声で出演する。音楽はジョン・ウィリアムズに決定した。1960年と1964年にはオリジナル・ストーリーの実写版映画も2本製作されている。この2作ではジャン・ピエール・タルボがタンタンを演じている。日本ではベルヴィジョン版のアニメシリーズが最初に放送されており、1964年から1965年に白黒で『チンチンの冒険』の題でフジテレビ系にて放映された。詳細については当該項目を参照。また、ネルバナ版のアニメシリーズも、ソフト化やNHK衛星第2テレビジョンでの放送(初放送は1997年)がなされており、現在日本国内で一般的に知られているタンタンのアニメ作品となっている。2001年に「タンタンチベットをゆく」の中国語版が「タンタン中国のチベットをゆく」と題名を著作権者に無断で変えられたため、出版が一時停止された。
出典:wikipedia
LINEスタンプ制作に興味がある場合は、
下記よりスタンプファクトリーのホームページをご覧ください。