間合い運用(まあいうんよう)とは、主に鉄道などの交通機関における運用法の一種である。本来は特定の路線・便のために用意された車両・機材を、遊休時間に本来の用途ではない他の路線・便へ流用することをいう。また、これによって運用される路線・便そのものを指す場合もある。車両等の待機時間を減少させ、運用を効率化させるために実施される。鉄道においては、本来は用途や使用路線が限定されている車両を異なる種別・路線の列車に充てることをいう。特急形車両や急行形車両を普通列車・快速列車・ホームライナーなどに用いる例が多い。運用効率向上のほか、占有面積の大きい留置列車を減らすことで車両基地のスペースを節約できるという副次的効果もある。また、車両基地と始発・終着駅との間で列車を回送する代わりに営業運転することも間合い運用と呼ばれることがある。回送列車をその区間の需要に応じた旅客輸送に利用することにより、経済的な効率を向上させている。ただし、この場合は主に送り込み列車と呼ばれる。複数の事業者で相互乗り入れを実施している場合、乗り入れ先での運行距離の調整により車輌使用料の相殺を図る場合がある。そのため他社線内のみの折り返し運用として充当されることもあり、アルバイト運用とも称される。この例は直通運転の記事に詳しい。なお特急形車両を用いた普通列車など、本来は特別料金を必要とする設備を有する車両を普通乗車券のみで利用可能とした列車を特に乗り得列車と呼ぶ場合がある。特別急行にちなみ特別鈍行なる俗語がある。航空においては国際線用の旅客機を国際空港発着の国内線に充当することをいう。国際線と国内線では旅客機の仕様が異なるが、機材を有効活用するため実施されることがある。代表的な例として、全日本空輸 (ANA) の成田 - 大阪(伊丹)線や日本航空 (JAL) の成田 - 福岡線が知られている。なお、国際線機材で国内線を運航する場合は、外貨機から内貨機への機種変更を行うための作業が必要になる(逆の場合も同じ)。逆に国内線用の旅客機を国際線に使用するケースでは、JAL・ANAが大阪 - グアム線に国内線仕様のボーイング747を使用していた(ただし洋上飛行となるため、ライフラフトを装備した機体による限定運用)。なおJALは伊丹時代 (747SR)、ANAは関空開港後 (747-400D) の運航である。21時前後に出発して翌朝大阪に戻り、国内線運用のない深夜帯に機材を有効活用していた。このほかにも、羽田~ソウル線にはボーイング747-400、大阪 - ソウル線にはDC10、福岡 - 釜山線にはボーイング767の国内線仕様機を投入するなど、近距離国際線に充当するケースも多く、飛行時間やギャレーなど機内装備の事情で、機内食やアルコール類提供のサービス、機内販売が行われない場合もある。国内線同士の例としては、JALの子会社である日本トランスオーシャン航空の機材(ボーイング737-400)が沖縄発着便の機材を羽田 - 岡山や羽田 - 関空間の路線にJAL名義の便で充当している。関西汽船では、朝に大阪到着後夜まで使用しない船舶を間合い運用し、繁忙期に小豆島航路が運航されていた(ジャンボフェリーの寄港開始の影響で中止)。また定期航路ではないが、太平洋フェリーでは朝入港して夕方まで使用しない船を利用して昼間に名古屋港内や仙台湾のクルーズを実施する場合がある。これも一種の間合い運用といえる。
出典:wikipedia
LINEスタンプ制作に興味がある場合は、
下記よりスタンプファクトリーのホームページをご覧ください。