リヒテンシュタイン公国(リヒテンシュタインこうこく、、アレマン語:Förschtatum Liachtaschta)、通称リヒテンシュタインは、西ヨーロッパの中央部に位置する立憲君主制国家。スイスとオーストリアに囲まれている。首都はファドゥーツ。非武装中立政策をとる。1919年の合意に拠り、スイスがリヒテンシュタインの防衛を担当している。リヒテンシュタインは独自の軍事力を持たず、100名ほどの警察のみを保有している。欧州自由貿易連合(EFTA)加盟国。正式名称は公用語のドイツ語で( フュアシュテントゥーム・リヒテンシュタイン)、略称:と表記する。公式の英語表記はPrincipality of Liechtenstein(プリンシパリティ・オヴ・リクテンスタイン)、略称 Liechtenstein。日本政府による公式の日本語表記はリヒテンシュタイン公国(リヒテンスタイン公国)、略称:リヒテンシュタイン(リヒテンスタイン)。「リヒテンシュタイン侯国」と表記することもある。なお、リヒテンシュタイン公国がある現地のアレマン語(リヒテンシュタイン方言)では、(フェアシュタツーム・リアハタシュタ)と表記される。元首であるリヒテンシュタイン家の当主の称号はドイツ語で(英語の"prince")であり、(公爵。英語の"duke")より一段下の爵位であるため、日本語では「公爵」ではなく「侯爵」と訳される場合もある。一方、リヒテンシュタイン家の当主の親族(男子)は(英語の"prince")である。元首は国家の君主である公(侯)。公はリヒテンシュタイン家の当主による男子世襲制で、欧州他国の君主が象徴・儀礼的存在であるのに対して強大な政治的権限を有している。そのため「ヨーロッパ最後の絶対君主制」と言われる事もあるが、立憲政治、法の支配が確立されており、立憲君主制に分類することもある。またEU諸国と同様、国民の市民的自由は十分に保障されている。議会は一院制で、「Landtag」(国会)と称する。議員定数25、任期4年、解散あり。選挙は、複数投票制と比例代表制を組み合わせた直接選挙で行われる。女性参政権が認められたのは、世界的に見ても遅い1984年である。議院内閣制を採用している。行政府の長である首相は議会の第一党党首が公によって任命される。また、副首相には第二党の党首が任命される。政党は()と()が二大政党である。法律は歴史的経緯から、民法はオーストリアの民法が基本となっており、刑法はスイスの刑法を基本としている。死刑制度は廃止されている。1919年のスイスとの合意に拠り、欧州評議会以外においてはスイスがリヒテンシュタイン利益代表を務める。なお、リヒテンシュタイン公国はチェコ共和国とスロバキア共和国を国家として承認するのを拒否してきた。これは1945年に、当時のチェコスロバキア共和国政府が同国領内のドイツ系およびハンガリー系住民のチェコスロバキア国籍を剥奪のうえ私有財産を没収した(ベネシュ布告)ことに対して、チェコに領地を持っていたリヒテンシュタインはこの措置を違法行為とみなし、同国を国家承認しなかったことによるものであった。その後、2009年にリヒテンシュタインとチェコとの間で外交関係を開設することが発表された。また同年12月9日にはスロバキアとの間でも外交関係が開設されることも発表された。2014年のODA支出額は2500万スイスフラン。全部で11の基礎自治体(Gemeinde、ゲマインデ)に分かれる。これらは旧ファドゥーツ伯爵領のオーバーラント(Oberland、高地)と旧シェレンベルク男爵領のウンターラント(Unterland、低地)に分けることができ、現在でも国政選挙の選挙区としてこの区分が残っている。"詳細はリヒテンシュタインの地理を参照"国境を接する全ての国が内陸国である「二重内陸国」(海に出るために少なくとも2つの国境を越えなければならない)である。面積は南北に25キロメートル、東西に6キロメートルと狭い。日本の小豆島とほぼ同じである。世界で6番目に小さい国。ドイツのシュヴェービッシュ・アルプスの延長線上に連なり、国土は山がち(最高地点2599m)だが南風が卓越し比較的温暖である。西はライン川に沿ってスイス(ザンクト・ガレン州・グラウビュンデン州)、東はオーストリア(フォアアールベルク州)と接している。主要な産業は精密機械、牧畜と医療。ほかに観光、国際金融、切手発行もよく知られている。スイスとの関税同盟があり、郵便や電話の制度はスイスと共通となっている。タックス・ヘイブンとしても知られ、税金免除を目的とした外国企業のペーパーカンパニーも集中(人口より法人企業数が多いと言われる)。これら法人税が税収の40%に及び、この結果、一般の国民には直接税(所得税、相続税、贈与税)がない。近年はEUとの課税に関する条約に調印し、EU市民の預金については利子課税がなされることになった。これらの預金者の情報は、相手国に通知しないで一括して課税分がリヒテンシュタインから支払われることになっており、「銀行守秘義務」は維持されている(同様の銀行守秘義務を維持している国は、欧州ではスイス、モナコ、サンマリノがある)。OECDが指名する「非協力的タックス・ヘイブン・リスト」(租税回避地)に掲載されている7カ国の1つである。この国に拠点を持つ会社としては、薄膜コーティング装置の製造および、コーティングの受託加工で有名なエリコンバルザース社、電動工具・鋲打機・墨出し機などで建設業界において有名なヒルティ社、プロ用オーディオコネクターの社、歯科材料の社などが有名。労働者の約半数はスイス、オーストリアから毎日越境している。住民はドイツ系が大半で、ゲルマン系のドイツ・アレマン人が86%、その他イタリア人、トルコ人などが14%である。公用語は、標準ドイツ語(現地語は上部ドイツ語に属するアレマン語系の一方言で、その他にトリーゼンベルクでヴァリス語を使用される)。宗教はローマ・カトリックが79.9%、プロテスタントが8.5%、その他にイスラムなどが5.4%存在する(2010年時点)。欧州小国競技大会を開催、参加している。
出典:wikipedia
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