自然対数(しぜんたいすう、natural logarithm)は、ネイピア数を底とする対数 (logarithm) である。歴史的には、オランダのニコラス・メルカトルによって、1668年に、 の積分として見出された。自然対数を定める関数 は、指数関数 の逆関数である。他の自然科学や工学などの分野によっては、底を省いた表記「」は常用対数や二進対数などと紛らわしい場合があるため、自然対数のラテン語名「」の頭文字を取って、特に と表記することがある。 でない複素数 を極座標表示してと書けたとする。対数関数は指数関数の逆関数なのでということになる( と書くことはあまりない)が、この の選び方は一通りではなく 、 の整数倍だけ異なる値を選ぶことができる。したがって、複素数の対数関数は多価正則関数である。定義域を制限することによって、その定義域の上では正則な一価関数となるように の選び方を定めることができる。定義域は 0 を含まない単連結領域ならどれでもよいが、よく使われるのは複素平面から 0 と負の実数を除いた領域であり、変数の偏角を の範囲にとる。このとき、 によって正則な一価関数が得られる。この関数を対数関数の主値と呼び、と書く( と書くことはあまりない)。複素対数関数は、実数での対数関数が満たす恒等式を満たすとは限らないので注意が必要である。例えば、 や は一般には成り立たない。指数関数#指数法則等の不成立も参照。 を満たす に対して、テイラー展開が可能である。この級数展開も、1668年にメルカトルによって見出されたものである。すべての固有値の絶対値が 1 より小さい正方行列 が与えられたとき、このテイラー展開の変数に を代入することにより、行列 の対数 が定義される。ここで、 は と同じサイズの単位行列である。これをさらに一般化して、和や積の構造と両立するノルムを持った完備な空間であるバナッハ環において、ノルムが 1 より小さい元 に対し、上の式によって の対数が定義できる。このとき、指数関数による の像は可逆元 になっている。指数関数 を で微分した導関数が となることから、この指数関数の における微分係数を2通りに算出(第1辺:導関数に を代入、第2辺:接線の傾きを幾何学的に計算)することにより、次のような自然対数の表示が得られる:
出典:wikipedia
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