ストームトルーパー(Stormtrooper)は、アメリカのSF映画『スター・ウォーズ』シリーズに登場する銀河帝国軍の機動歩兵。同タイプの装甲や武装を装備した帝国軍の歩兵全体を指して「ストームトルーパー」と呼称することが多いが、厳密には各戦局に応じた様々なタイプのトルーパーがおり名称も異なる。ウィキペディアでは長らく「ストーム・トルーパー(Storm Trooper)」と誤記されてきたが本来は「ストームトルーパー(Stormtrooper)」が正しく、中黒は不要である。元は『スター・ウォーズ エピソード2/クローンの攻撃』で登場する“銀河一の賞金稼ぎ”と言われた「ジャンゴ・フェット」の遺伝子を元に、生産性向上のために成長を倍加させ、反乱を起こさぬよう独立心や自我を削ぐ遺伝子調整を施し造られた簡易クローンである「クローン・トルーパー」が前身であることが明らかにされている。『スター・ウォーズ エピソード4/新たなる希望』にて、宇宙要塞デス・スターにてC-3POとR2-D2が待機した管制室に、ストームトルーパーが押し入ってくる際、入り口のドアに頭をぶつけるトルーパーがいるが、このシーンに後年公開された『スター・ウォーズ エピソード2/クローンの攻撃』にて裏設定が付け足され、クローン元のジャンゴ・フェットもオビ=ワン・ケノービとの戦闘後に、自身の宇宙船に乗り込む際に頭をぶつけるシーンがあり、それが遺伝子情報としてストームトルーパーにも反映されたと『エピソード2』の映像ソフトのオーディオ・コメンタリーで語られている。だが、クローン兵は倍の速度で成長するため兵として退役が早いことと、クローン兵を製造していた惑星カミーノの人々は、自身らがシスの暗黒卿及び帝国に加担していたと知らずに、クローン兵を製造しており、『スター・ウォーズ エピソード3/シスの復讐』後にその事実を知り、帝国に対し反旗を翻したこともあり、帝国独自に他の惑星でもクローン兵の製造施設を建設するも、銀河全域を支配下に置くにはクローン兵だけではトルーパーの人員が賄えなくなり、士官学校(アカデミー)から普通の人間もトルーパーに徴兵するようになった。そのアカデミーの様子はスピンオフ作品『スター・ウォーズ 反乱者たち』などで描かれている。以上によりクローン兵と普通の人間が混在する部隊「ストームトルーパー」になった。使用する諸装備もクローン・トルーパーと酷似したものが多い。設定では帝国時代の最盛期には20億人のストームトルーパーが存在していたとされる。普通の人間の兵の数が増えたこと、戦時下でなくすでに帝国の圧政下の時代であったこともあり、ジャンゴ・フェットのクローン兵だけで構成されたクローン・トルーパーに比べると、兵士としての練度は低い。「正史」のスピンオフ作品『反乱者たち』によると、少なくとも『スター・ウォーズ エピソード4/新たなる希望』の5年前には、皇帝の命令によりクローン大戦当時のクローン・トルーパーは解散・退役している。「エピソード4・5・6」中ではあくまで帝国の先兵として描かれるのみで、詳細についてはほとんど明らかにされていない。各兵士たちが中の素顔を見せるシーンもなく、人間らしさを唯一感じさせるシーンは『スター・ウォーズ エピソード4/新たなる希望』にて、オビ=ワン・ケノービがデス・スターのトラクター・ビームを遮断する隠密活動を行った際、2人のトルーパーが「新型のVT-16見たか?」「他の奴に聞いたが出来が良いらしい」という会話をするシーンのみである。この会話へのオマージュとして『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』でも、ファースト・オーダー所属のストームトルーパーが似た内容の会話をしている。他に「エピソード4・5・6」作中でストームトルーパーに関する会話は、ルーク・スカイウォーカーがトルーパーに変装してレイア・オーガナを救出に行った際に、レイアが「ストームトルーパーにしては小柄ね」と評するシーンがある。「エピソード1・2・3」の公開でトルーパーに関する設定が正式に決定する以前の、「エピソード4・5・6」公開当時のストームトルーパーの中の姿に関する資料としては、1990年代前半に日本で開催された「ジョージ・ルーカス展」で販売されたパンフレット『THE GEORGE LUCAS EXHIBITION』内で、「スカウト・トルーパー」の初期デザイン段階のラフスケッチ(P.107)として、髭面の男性が描かれていた。これは、同書における賞金稼ぎ「ボバ・フェット」の初期デザイン設定に描かれた「アーマーの下の素顔」として描かれた男性のラフスケッチ(同P.68)と似た人物として描かれていた。「レジェンズ」に属するスピンオフ(外伝)小説「スローン3部作」では、「スローン大提督がパルパティーン皇帝の遺産として、秘匿されていたクローン・シリンダーを発見した」という記述が見られる。基本的には、同シリーズの銀河共和国軍のクローン・トルーパーと同様の存在で、黒い温度調整ボディ・グローブの上に打撃や銃弾、爆発による破片・ガスなどから身を守る簡易宇宙服をかねた18ピースの装甲服を着用し、ブラスター・ライフルで武装している。この白い装甲服は軽量な樹脂(設定ではプラスチール製)でできており、理論上はブラスターによる攻撃を防げる、とされているが実際にはそうはいかないことは作中で多々証明されている。ただし、これはあくまでも良質のディバナ・ガスを装填している最新のブラスターに対してであって、経年劣化したディバナ・ガスを使っていたり、時代遅れのブラスターに対しては十分な防御力を見せる。ヘルメットには簡単な環境維持装置や通信装置、更には視覚補正装置や目標捕捉システムも搭載されている。腰のユーティリティー・ベルトには、ブラスターの予備用パワーパックや、鉤爪付きフックとケーブル、濃縮食糧、緊急用バッテリー、小型サーマル・デトネーター、予備用コムリンク等の使い勝手の良い道具が装備されている。特徴的なヘルメットは、銀河帝国の市民を威圧する目的もあってのことだが、この装甲服は汎用のもののほかに以下のようなバリエーションが映画中に登場している。他にもスピンオフ(外伝)作品では、スカウト・トルーパーに類似したヘルメットを身につけている水中戦に特化したシー・トルーパー、ゲリラ戦法に特化した黒い装甲服姿のストーム・コマンドー、黒い装甲服に身を固めた情報収集に特化したブラックホール・ストームトルーパー、主に帝国軍が鎮圧のために故意に放射能で汚染した地域に展開する高い放射能に晒された環境下での戦闘に特化したラドトルーパー、敵宇宙船に切り込んで船内を制圧する戦闘に特化した重装備のスペーストルーパー、ストームトルーパーのエリート部隊から選別されコルサントをはじめとした銀河中央部の各主要都市において警察権を行使する打撃に強い赤い装甲服を着込んだコルサント・ガードが存在し、更に強化装甲を施されたドロイドによるダーク・トルーパーも存在し、反乱同盟軍の基地を壊滅させる(後に反乱同盟軍の破壊工作によって唯一の工場だった宇宙戦艦が破壊され、ダーク・トルーパーに関する情報は失われる)(PCゲーム「DarkForce」)。『エピソード4』でのオビ=ワン・ケノービの発言では、平均的な射撃技術は高いとされる。作中では基本的に左手でブラスターによる射撃を行う。しかし、『ジェダイの帰還』においてスカウト・トルーパーがバイクに乗りながら右手で正確に射撃しており、通常のトルーパーも右手で射撃した際にレイア・オーガナやR2-D2に命中させている。なお、ジャンゴ・フェットは二丁拳銃が基本であり、左手で射撃を行っている理由は作中描写がなく、設定資料にも記述がない。彼らは帝国の広範囲にわたる惑星を迅速かつ正確に攻撃し、暴動を鎮圧し、秩序を維持する。ストームトルーパーは決して買収されず、誘惑も、恐喝も効果がない。これはクローン・トルーパーと同様に、育成段階でプログラミング的に入力される「オーダー」と呼ばれる規範教育によるものとされている。帝国においてもクローンであるトルーパー達の生命は極めて軽い物とされ、下手をすれば高価で機能的なドロイドよりも低く扱われている様子すら見られ、帝国の主要な労働力ともなっている。ストームトルーパーの訓練は、新秩序の主義における完全な教化を強調されて行われ、各員は疑いを抱かず、他者の権利や自らの安全をも考えずに上官の命令に従うようになっている。彼らはその忠誠心と引き換えに個性と自らの意思を持たない兵士達である(もっとも中には自分の行いを恥じて反乱同盟軍に寝返った者もいる)。トルーパーの装備は量産が可能なように標準化され、トルーパー自身も厳密な製造計画に拠って規格化されている。ただし、勝ち目のない戦いに挑んで「無駄死に」するという考えは無いようで、『エピソード6』ではエンドアの森林でハン・ソロの罠にかかって反乱同盟軍の兵士達に銃口を向けられたスカウト・トルーパーが抵抗することなく降伏している。もっともこの時点では皇帝の策略によって後方に味方の大軍が既に待機しており、スカウト・トルーパー自身が特別抵抗する必要もなかった。このように不遇なトルーパーではあるが、彼等無くしては帝国の日常業務は成り立たない。なお、そのトルーパーを指揮する士官等はかつてのハン・ソロがそうであったように、帝国領内各地の惑星から士官学校に志願・受験し、合格して配属された人間である。この点は、部隊長クラスを含めた全ての兵士、指揮系統もクローンでまかなっていたクローン・トルーパーとは異なる。一般隊員は従来通りのクローンも居るが、地上軍や宇宙軍で特に優秀な兵士が上官の推薦を受けて訓練を受け、ストームトルーパーになることもある。また、ダーラ提督の軍事改革後の帝国やスローン大提督が創設したハンド帝国では女性やエイリアンにもストームトルーパー部隊への門戸が開かれた。『エピソード6』の約30年後を舞台とする『フォースの覚醒』では、銀河帝国軍の残党「ファースト・オーダー」配下の新たなストームトルーパーが登場する。黒いボディスーツの上に白い装甲服を身に着けている点は「エピソード4・5・6」のストームトルーパーと同じではあるが、ヘルメットや装甲服の形状が若干変化している。作中のカイロ・レンとハックスの発言から、この時代にもクローン技術は存在しているが、基本的には子供を誘拐して訓練をしているようである。「エピソード4・5・6」ではストームトルーパーが素顔を見せる場面は無かったが、『フォースの覚醒』では、ストームトルーパーの一人で識別番号「FN-2187」が装甲服を脱ぎ捨て、新たな名前として「フィン」を名乗り、物語の主要人物の一人となっている。フィンはクローン兵ではなく、幼い頃にファースト・オーダーに誘拐され兵士として強制的に教育と訓練を受けた人間である。これは、ファースト・オーダーが銀河帝国軍と異なり正規軍ではなく、帝国軍残党のカルト集団的軍隊であるため、それゆえ士官学校などもなく、誘拐など銀河帝国以上に強引な手段で兵士を増やす必要があった。
出典:wikipedia
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