TOPPERSプロジェクトは、ITRON仕様の技術開発成果を出発点として、組込みシステム構築の基盤となる各種のソフトウェアを開発し、良質なオープンソースソフトウェアとして公開することで、組込みシステム技術と産業の振興を図ることを目的とした特定非営利活動法人である。また、教育コースや教材の開発と、それを用いた教育の場を提供するなどの活動を通じて、組込みシステム技術者の育成に貢献することも目的としている。TOPPERSは、Toyohashi Open Platform for Embedded Real-Time Systemsの略であり、トッパーズと読む。TOPPERSプロジェクトから公開されている組込みシステム向けリアルタイムカーネル(リアルタイムOS)およびソフトウェア部品群を、TOPPERS、TOPPERSカーネル(TOPPERS OS)、TOPPERSソフトウェア等と呼ぶことがある。高田広章教授(名古屋大学)が豊橋技術科学大学在職中に研究室の学生とともに開発した、μITRONカーネルのソースコードの公開がTOPPERSプロジェクトの発端である。その後、多くの教育機関、公的機関、企業、および個人の協力を得て成長を続け、2003年には特定非営利活動法人として再編成した。μITRON仕様による成果物が出発点であったことから、TRON陣営と見なされることがある。しかし、TOPPERSプロジェクトの成果にはμITRON仕様とは違う,ISOによる国際規格となったOSEK/VDX仕様に準拠したカーネル(TOPPERS/ATK1)も公開している。なおOSEKの一番小さい仕様(使用)とTOPPERS最小セットカーネルはタスクの待ちがないという点で類似性がある。TRON系という括りはインタフェースの関連性という視点以外には技術的な意味がない。日本OSS推進フォーラム(代表幹事 栗島 聡)は、2012年、優れたオープンソースソフトウェア(OSS)の開発及び普及に貢献した個人等を表彰する第8回 日本OSS奨励賞の受賞者としてOSC事務局とともに特定非営利法人TOPPERSプロジェクトを選定。日本OSS奨励賞は、過去1年間にOSSの開発や普及に顕著な活躍をした個人ないしグループを表彰。2009年度に新設し第4回目。第12回(平成26年度)産学官連携功労者表彰において、TOPPERSプロジェクト会長である名古屋大学教授高田広章とTOPPERSプロジェクトが、科学技術政策担当大臣賞を受賞した。2007年頃までのTOPPERSプロジェクトは既存の標準仕様に対するオープンソース実装を公開するという方針で活動してきた。2007年以降はμITRON4.0仕様の経験を踏まえて新しいシステムに対応するカーネルを仕様から作成し公開するという方針へ転換した。この新しい方針に基づくカーネル仕様および実装は、TOPPERS新世代カーネル(若しくは単に新世代カーネル)と呼んでいる。正確には第二世代と呼んだ方がよかったかもしれない。次の世代を作る時には,第三世代と命名するだろう。μITRONの仕様を基に新しいカーネル仕様を策定するという方針はT-Kernelも同じである。TOPPERS新世代カーネルとT-Kernelの互換性があるかどうかは,どちらの団体も明らかにしていない。それぞれカーネルの設計思想がどのように違うかの対比があると分かりやすい。TOPPERSプロジェクトによる直接的・間接的な成果物には以下のものがある。2007年頃の組込み業界では、主な配布物がJSPカーネルであったため、TOPPERS/JSPカーネルを単に「TOPPERS」と呼ぶことがあった。現在では、いろいろな配布物があり、ダウンロード件数が多いものは、新世代カーネル(ASPカーネルなど)に移行しつつある。TOPPERS of the YEARは、その年の一年間でTOPPERSプロジェクトに貢献した活動、成果物に与えられる賞であり、プロジェクト正会員の投票により決定し、毎年開催されるTOPPERSカンファレンスの懇親会において表彰される。過去に受賞した活動、成果物は以下の通り。受賞者/受賞プロジェクトには、受賞内容が刻印されたトロフィーが授与される。()書きは過去の特別会員
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