九州産交バス株式会社(きゅうしゅうさんこうバス、英称:Kyushu Sanko Bus Co., Ltd.)とは、熊本県熊本市近郊の路線バスと熊本県内から各都市への高速バス等を中心に運営するバス事業者。2015年10月1日からは貸切バスの運営も行っている。九州産業交通ホールディングス傘下。ここでは、九州産業交通の頃に地域毎にて分社化され、後に合併して設立された「産交バス株式会社」についても記載する。両社とも略称は産交バス(さんこうバス)。本社は熊本県熊本市西区の熊本営業所内に所在。資本金9,000万円。九州産交バスおよび産交バスの乗合バス営業所はバスの行き先案内などで○○産交と呼ばれることがある。たとえば、松橋営業所へ向かうバスは松橋産交行きと案内される。ただし、熊本営業所に向かうバスは西部車庫行き、天草営業所は産交車庫前と案内される。また一般の路線バス車両のリアガラスの左下には、「熊本」「八代」「木山」「松橋」といったステッカーが貼り付けてあり、所属営業所がひと目で分かるようになっている。なお、本社・熊本営業部においては2007年10月1日開設時より熊本営業所とした1つの営業所としてすべての路線を運営していたが、2012年4月1日の組織改正において業務ごとに分割された。また、子会社の産交バスにおいても一部営業所においては地区ごとに営業部を設けている。現在、路線バスの分離子会社は同社のみ。※上記営業所とは別。同社直轄路線および子会社である産交バスの路線を合わせると、ほぼ県下全域にネットワークを持つ。路線バスを運営する分離子会社として、天草産交(天草・牛深)、熊北産交(荒尾・玉名、高森)、熊南産交(八代・水俣・人吉)、産交観光バス(菊池・阿蘇・小国・三角)の4社があったが、2005年4月1日付けで合併し、産交バスとして統合された。路線バスの車両は、熊本都心部などでは大型車がほとんどで、それ以外の地域では中型車が比較的多い。また、乗客の極端に少ない路線や、山間部のローカル線では小型車を使用することがほとんどで、小型車は主にレインボー・リエッセ・ポンチョ・エルガミオの四種類が存在するが、最も保有台数の多いリエッセのBDG-RX6JFBA型を使うことが多い(右上の写真の車両)。最近では自家用マイクロタイプのローザも導入している。また、近年一部地域において新規に開設した路線(これまで路線バス空白地域だった区間など)においては一般乗用車タイプのワンボックスカー(トヨタ・ハイエースコミューター〈12人乗り〉)が使用されている。路線の詳細については各営業所の記事を参照のこと。熊本県内の主要都市間を結ぶ快速バスと、主に他県の主要都市へ向かう特急バスからなる。高速道路を経由する特急バスは、とくに高速特急と呼ばれる。また、本渡線においては2011年3月12日より超快速バスも運行開始した。このほか過去においては急行バス(福岡、杖立、高森、三角、日奈久線等)、準急バス(杖立、高森、山鹿、本渡線等)も存在したが、現在は上記四種だけである。下記の路線のほか、九州国際観光バスから引き継いだ九州横断バスも運行している。高速バスにおいては、熊本交通センターを発着する路線の他、同センターを経由しない八代(新八代駅)発着便と福岡発着便がある。カッコ内は共同運行会社。九州産交バス側の担当ならびに共同運行会社の熊本側運行支援業務は全て本社・熊本営業部高速バス営業所。★は夜行便。運行ならびに八代における共同運行会社への運行支援業務(待機・休憩・折返し整備等)は産交バス八代営業所が担当。いずれも運行は本社・熊本営業部高速バス営業所が担当。車両は、フェニックスにおいては宮崎へなんぷう号として、黒川線においては福岡へひのくに号としてそれぞれ熊本から送り込みをおこなう。かつては子会社である九州産交観光によって運行されていたが、2015年10月1日の会社統合により現在は当社にて貸切バス事業も行っている。なお、イベントなどで多くの乗客が見込まれると主催者が判断した場合、手続きを経て一般路線バスの車両を「貸切」または「臨時バス」として使用されることもある。一部の自治体において下記のコミュニティバスの運行を受託している。この項では、運行撤退・廃止・休止・運行終了した路線について記す。高速・特急・快速・急行・準急バスほか空港線その他特殊路線のみ述べる(一般路線バスについては各営業所記事を参照)。原則、県外路線は特急、県内路線は快速となっていた。おゝあそ号とさつま号が例外。1980年代ころまで運賃とは別に特急または快速料金の設定があった。1970年代の特急快速料金は30円。ひのくに号とありあけ号は座席指定だった。他の路線は、乗車券購入時に番号が書かれた乗車整理券が配られ、その順番で乗車していた。準急バスは区間急行のものも存在した。日本国内の4メーカーの車種は全て導入しているが、いすゞ車と日野車の比率が高い。地域柄、西日本車体工業製の車体架装車も多い。このほか、観光用にヒュンダイ製バスといった輸入車も保有。かつては路線用にネオプラン製バスも保有していたが、2014年3月までに廃車となっている。路線車は1970年代までは地元車体メーカーの松本車体や永田ボデーなどが架装を行なうケースも多く、純正車体も導入していたため、大変バラエティに富んでいた。また、1990年頃までは貸切車からの格下げ車が多く、中扉増設や前面方向幕取付けなどイズミ車体による大規模な転用改造を行なった車両が大変多く見られた。この他、阿蘇山の観光路線用に、マウントカーという特殊な仕様のバスを導入していたり、トヨタ自動車がかつて製造していた大型バスを、同社の撤退まで山形交通と共に多数購入していた事でも知られる。その後、貸切車からの格下げはエンジン出力の差が大きくなってきたことやハイデッカー化の進行から行なわれなくなってきており、現在の路線車は新車または移籍車での導入である。近年はノンステップバスも導入されているが、その中でも特筆すべきものとしては、1998年に導入されたネオプラン・セントロライナーN4011で、日本の路線バス車両としては数少ない輸入車であったが、最後の1台が2014年2月に運用離脱・廃車された。熊本都市圏では系統番号の導入に即し、後面の行先表示も大型化した(熊本市営や熊本電鉄バスも同様)。1999年以降の新車及び、近年の移籍車にはLED方向幕が採用されている。かつては創業以来長きにわたり新車での導入を推進してきた当社であったが、近年においてはコスト削減の面からか、子会社を含む大半の営業所において経年を迎えた車両の置き換えには本州大都市などにおいて使用されていた他事業者からの移籍車による導入となっており、新車はごく稀にしか購入されなくなっている。主な中古車の移籍元車両は基本的に熊本都市圏を運行する路線では一般路線向け大型車(中扉仕様)、道幅が狭い道路等を走行する路線をはじめ熊本都市圏に乗り入れない県内各地のローカル路線においてはいすゞ・ジャーニーKを中心とした中型車や日野・リエッセなどの小型車において幅広く用いられている。2012年5月頃より、路線車の多くはドライブレコーダーを導入しており、走行時には車内外における全ての状況が映像データとして記録されるようになっている。また、2013年4月からは熊本都市圏を運行する九州産交バス所属車(山鹿営業所を除く)においてau Wi-Fi SPOTサービスを開始した(auのIDを持つすべてのスマートフォン・タブレット端末・ノートPC等の接続が可能。au以外のユーザーが利用する場合は事前に契約が必要)。 ここで言う長距離路線車とは、空港リムジンバスを除く、一般道のみで主要都市間を結ぶ路線(あまくさ号など)や九州横断バスで使用される車両のことを指す。長距離路線車において、かつては一般路線車をベースにした大型標準床仕様だが、前乗り前降りのトップドア(1扉)車で側窓も大型の引き違い窓、車内はリクライニング機構で背面には灰皿・小物入れが付いた4列(横2+2列)配置で中央通路側に補助席を設けたハイバックシートを備えるなど、長距離乗車に適した一般観光タイプ仕様であった。このタイプの車両は過去に数多く導入され、その多くは県内完結の快速バスや一部の特急バス(ありあけ号など)に使用されていた。大半は新車での導入であったが、貸切車を塗装変更した上でワンマン機器を取り付けた改造転用車もあった。だが、このタイプの車両は1990年の購入を最後に導入されなくなり、その後は県内完結の快速路線が次々と廃止されたのに伴ってその大半が中扉増設などの改造が施され一般路線車に格下げられた。やがてこれらを含む車両も経年化により2010年頃までには離脱している。現在では、すべて高速用路線車や観光バスなどから転用されたハイデッカー車が使用されている。そのほとんどは当社ならびに系列貸切事業者からの転用または県外他事業者からの移籍車両であるが、この他に新車として韓国からの輸入車であるヒュンダイ・ユニバースも2台導入されている。空港リムジンバスは、窓に「空港線」「空港専用」の表示がされた車両。ベース車は前述の長距離用路線車と同じ観光バスタイプ車で、一般路線シャーシのトップドア車のほか、高速バス・観光バスなどから転用されたハイデッカー車もある。過去においては前から7列目より最後列までコの字型にロングシートが採用されていた(別称:サロンバスとも呼ばれていた)が後に廃止され、現在では当初からの車内左前方に荷物置き場が設置されている以外は一般観光車両と同じ全席リクライニングシートとなっている。また、2008年より空港リムジンバスとしては珍しいノンステップバス(日野PKG-KV234N2、西日本車体工業ボディ、一般路線用のノンステップバスと同じ中乗り前降り)も投入されている。ここで言う高速車とは、サンライズ号やひのくに号など高速道路を経由して県外主要都市間とを結ぶ路線に使用される車両を指す。長距離路線車と同様、ベース車は観光タイプ車であるが、車内にはトイレが設置されている事(一部車両を除く)や、路線によっては3列シート(昼行便は2+1列・夜行便は3列独立)であるのが特徴で、全車ともETC・高性能無線機を搭載している。高速車については基本的に国産4メーカーでの導入とはなっているが、現在は日野車の割合が大半を占め、次いで三菱車となっている。いすゞ車も少数ながら在籍している。さらに2016年には高速車としては初となるヒュンダイユニバースが導入された。過去には日デ(現:UD)車もあったが、現存していない。因みに車体シャーシについては、メーカー純正車体(ジェイバス車体も純正扱いとする)と西工車体のどちらも導入しているが、現在は純正車体がほとんどである。また、かつては夜行高速バスと「フェニックス号」はスーパーハイデッカー車、それ以外の路線は基本的にハイデッカー車での導入であったが、2008年以降の新車は昼行・夜行用ともハイデッカー車で購入されている。また、高速車両としては九州圏内において現行型日野セレガ(ADG-RU1ESAA・2005年式)をいち早く導入した事も有名である。かつて1990年代における高速バス開設ブーム時期においては、全車に車内公衆電話・テレビ(ビデオ映画)・マルチステレオ(音楽サービス)などの設備やおしぼり・飲み物(コーヒー・お茶)・情報誌(Full Fullくまもと)サービスなども備えられていたが、現在はビデオ(DVD映画)サービスが一部の路線で残っている以外はすべて廃止されている。その反面、最近では一部車両において新たに携帯電話・スマートフォン等の携帯端末充電用コンセントを各座席に設置したり、除菌設備やWi-Fi(無線LAN)などを備えるなど、時代のニーズに合わせた設備は今後においても順次導入されつつある。新人教育、または社員教育用車両である。かつては営業車両の貸切及び快速車両の中扉増設車の経年車をワンマン機器の搭載は勿論、教育機材を追加設置した上で教育車両専用への塗装、白ナンバーへ変更となり、営業車両と区別を図っていた。近年では一般低床車両が主で、現在は松橋営業所最終配属の三菱ふそう・エアロスターM(九州産交では一台のみの新規導入車(KC-MP617M)でLED改造取付車)と阪東自動車から教育車として導入した日野・ブルーリボンHU、そして松橋営業所・砥用駐在所に最終配属していた旧空港専用リムジンバス(日野ブルーリボンHU)の中扉増設車の3台が在籍している。また、阪東自動車からの車両は水色と紺色の教習車専用色になったものの、残りの2台については一般路線用カラーのまま、白ナンバーに変更となった位で、方向幕に「教習車」と記載している以外は営業車との区別はあまりない。3台とも熊本営業所(西部車庫)に配置している。2015年10月からは貸切バスも運営するようになった事から、4列シート(横2+2列 全席リクライニングシート)を備えた観光タイプの貸切車も多数保有する事となった。車両は全て九州産交観光からの移管である。基本的に国産4メーカーとも取り揃えるが、割合としてはいすゞ車・UD車がもっとも多く、次いで日野車である。三菱車は小型車に多く、大型車は極めて少ない。2015年4月1日より運用開始。イメージキャラクターにくまモンが採用され、通称・"くまモンのIC CARD"または"くまモンカード"とも呼ばれる。実質的に後述の回数券やTO熊カードの後継的なカードで、2016年3月31日まではTO熊カードと併用という形で両方のカードが使用できた。当カードは、従来TO熊カードを使用していた熊本都市圏を運行する当社グループ及び熊本県内他事業者(熊本電気鉄道・熊本バス・熊本都市バス)運行の一般路線バスをはじめ、熊本空港専用リムジンバスや、天草線「あまくさ号」・高森線「たかもり号」・福岡線「ひのくに号」・延岡線「たかちほ号」といった一部の都市間バスに加え、かつてはTO熊カードが使えなかった産交バス路線(熊本都市圏に乗り入れない地域を運行する路線)や、大分線「やまびこ号(産交便のみ)」・九州横断バスでも使用出来る。また、熊本市電においては諸般の事情により同年8月から使えるようになった。電子マネー機能も有しており、バス運賃のほか加盟店の店舗における支払いなどでも使える。チャージはバス車内の他、窓口や加盟店店舗・チャージ機により1,000円~30,000円までの間であればできるが、車内におけるチャージでは残高が20,000円を超えている場合では不可。2016年3月23日からは熊本市電が導入している「でんでんnimoca」との相互利用が可能となり、さらにはJR九州と連携し同社が導入している「SUGOCA」ならびに「SUGOCA」と相互利用している全国10社交通系ICカード(「Suica」・「PASMO」など)との片利用が可能。各種カードの車内でのチャージも出来る。定期券は、一般の通勤定期券・通学定期券のほか、熊本市内において昼間専用(9:30 - 17:00)のフリー定期券『ゆうing(自分専用)』・『Bフリーパス(無記名式の持参人式定期券)』や、熊本駅・新水前寺駅からの乗継ぎに便利な『駅からパス』も使用できる。また、熊本電鉄バス路線と乗継が可能な『他社間乗継ぎ定期券』も販売されている。これらは、2015年8月31日より前述の熊本地域振興ICカード(くまモンのIC CARD)に搭載されるようになり、『ICカード定期券』として販売されるようになった。このため、従来からの紙式定期券は販売が終了し、全てICカード定期券へと移行している。これ以外にも、都市間バスの中では唯一福岡線に『ひのくに号定期券』がある(産交便・西鉄便共通)。その他、下記の乗車券等が使用できる。一般路線バスにおいては、回数券を古くから導入していた。かつては当社専用とされていたが、1990年頃からは共通回数券とし、熊本県内の他社(熊本市交通局・熊本電気鉄道・熊本バス)と共通使用できるようになった。熊本都市圏を運行する当社ならびに前出3社のバス事業者においては、1997年から1999年にかけて、共通回数券に代わるものとして熊本県内4事業者共通のTO熊カードが導入されて以降(後述)は九州産交バス各営業所での販売を徐々に中止し、完全導入後において廃止された。共通回数券廃止後においては、TO熊カードが使えない地域(熊本都市圏に乗り入れない路線)を運行する産交バス車内ならびに県内各営業所(熊本営業所を除く)において当社専用回数券として販売されていた。券種としては、1000円券(100円×11枚、120円×8枚+40円… 他)・2000円券(200円×11枚)・3000円券(300円×11枚)・10円単位を集めたミックス券、このほか学生を対象とした通学回数券などがあった。だが、これらの回数券は前述の熊本地域振興ICカード(くまモンのIC CARD)の導入ならびに全国交通系ICカードとの片利用開始に伴い、2015年8月31日に販売を終了し、2016年3月31日をもって廃止となった。(ただし、各コミュニティバス専用の回数券は除く)。なお、都市間バスにおいては各路線ごとにスーパー回数券(4枚綴り)として現在も販売されている。前述のとおり、熊本都市圏を運行する路線においては1997年から1999年にかけて上記の共通回数券に代わるものとして、磁気式のバスカード(TO熊カード)が導入され、九州産交バスの全営業所ならびに産交バスの一部営業所のカードリーダーが設置された車両において使用できた。一般路線バス以外にも熊本空港専用リムジンバスや天草線「あまくさ号」・高森線「たかもり号」でも使用できたほか、福岡線「ひのくに号」・延岡線「たかちほ号」といった一部都市間バスでも使用可能だった(いずれも産交便のみ。また、予約制の都市間バスや定期観光バスなどでは使用できなかった)。前述の熊本地域振興ICカード導入により、回数券と同様に、2015年8月31日に販売が終了し、2016年3月31日をもって廃止された。運賃表示器は1989年頃において熊本都市圏を運行する路線車ならびに高速車などはそれまでの幕式からデジタル方式に変更され、1995年までには残る子会社の車両など全車においてデジタル方式に切り替えられた。メーカーは小田原機器製である。なお、デジタル運賃表示器の導入当初は次の運賃区界停留所名(次に運賃が切り替わる停留所名)を表示していたが、1992年からは次停留所名(車内案内と同時に次の停車停留所名に自動で切り替わる)が表示される方式に変更されている。また、2009年以降に導入(移籍車を含む)された高速車や空港リムジンバスなどにおいては液晶2画面式の運賃表示機が導入されている(こちらは指月電機製が使用されている)。運賃箱は、いずれも小田原機器製である。以前は本体1社直営体制であったためロープウェイ事業もおこなっていたが、2006年4月1日の持株会社に移行ならびに分社化により、現在は九州産業交通ホールディングス傘下の「九州産交ツーリズム株式会社」によって阿蘇山上の阿蘇山西駅-火口西駅間で、阿蘇山ロープウェーを運営している。過去には、阿蘇山東駅-火口東駅間の仙酔峡ロープウェイ及び本渡市(現:天草市)において天草海上ロープウェイも運営していた。天草海上ロープウェイは系列の天草海洋レジャーランド(現在は系列を離れ天草アレグリアガーデンズ)内のホテル・水族館側と対岸の展望台・自然動物公園側との間を結ぶ本渡海水浴場上空を跨ぐ形で設置されていた。
出典:wikipedia
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