『電撃戦隊チェンジマン』(でんげきせんたいチェンジマン)は、1985年(昭和60年)2月2日から1986年(昭和61年)2月22日までテレビ朝日系列で毎週土曜18:00 - 18:25(JST)に全55話が放送された、東映制作の特撮テレビドラマ、および作中で主人公たちが変身するヒーローの名称。スーパー戦隊シリーズは「一種のファンタジー」として企画されている都合上、それまで現実の軍隊や警察機構といった存在の描写は極力抑え目であったが、本作品では宇宙的なSF色の濃かった前作『超電子バイオマン』や、従来のシリーズのヒーローとの差別化を図りシリーズそのもののマンネリを防ぐため、自衛隊をベースとした「ミリタリー性」や「ヒーローの若さ」などといった要素を前面に押し出す形で企画されている。また脚本の曽田博久によると高年齢を狙った前作『超電子バイオマン』が低年齢に不評だったために、本作品では低年齢向けの作劇が目指された。『バイオマン』では従来のパターンを脱し、新たな試みが取り入れられたのとは対照的に、本作品では毎回の主役5人の名乗り、怪人の巨大化などといった従来のパターンへの回帰が見られている。一方で前作も含めた従来の路線との差別化も同時に試みられており、その最たるものが一枚岩の組織ではない「大星団ゴズマ」の存在である。『バイオマン』の敵組織が主にメカニカルなロボットによって構成されていたことから、本作品ではゴズマという組織を「止むに止まれぬ事情で侵略に加担せざるを得ない立場のエイリアン集団」として設定、同時にデザイン面でも全体を生物的なイメージで統一することで、単純な悪の組織とは一線を画した路線が打ち出された。また一部の敵幹部や一話のみ登場のゲスト怪人を単なる悪役に設定せず、前述の設定をクローズアップする形で敵側の苦悩を描くことにより物語の幅を広げ、高い年齢層へ向けてのドラマ強化も行われた。またこれ以外にも、変身後の名前に色ではなくモチーフとなっている伝説獣の名前を取り入れていたり、敵怪人の巨大化に初めてそれ専用のキャラクターを登場させるなどといった試みがなされている。全55話という放送回数は『ゴレンジャー』に次ぐ記録である。当初は前年までと同様に1月一杯、51話(1986年1月25日)完結を予定していたが、次作『超新星フラッシュマン』の撮影遅延等に起因して1か月(4話)延長された。玩具の売上は、商業的にスーパー戦隊シリーズ「過去最高」の売上を達成した前作を上回る売上を達成、また1984年のテレビキャラクターでキャラクター使用料のトップである『キン肉マン』が玩具市場において失墜したため、本作品は1985年のテレビキャラクターとしてはトップのキャラクター使用料を誇る。当時はファミコンブームの影響で男児キャラクター玩具市場は低迷していた。こうした環境の中で、前年の男児キャラクター「三本柱」である『スーパー戦隊シリーズ』、『メタルヒーローシリーズ』、『キン肉マン』の内、同年も「期待通り」の売上だったのは本作品のみであり、玩具市場におけるスーパー戦隊シリーズの安定感を印象づけた。玩具展開以外では、本作品から新たに雪印食品がスポンサーとして加わり、同社からソーセージ・ウインナーのキャラクター食品が発売された。以後、同社は『百獣戦隊ガオレンジャー』までスーパー戦隊シリーズのスポンサーとして名を連ねた。地球防衛を任務とする地球守備隊の日本支部では、各部隊から集められた精鋭たちに対して、鬼軍曹と呼ばれる教官・伊吹の激しい訓練が繰り広げられていた。しかし、あまりに過酷な訓練に隊員は次々と脱落していってしまう。そうした時、星王バズーが率いる数々の異星人が集まった宇宙帝国「大星団ゴズマ」の地球侵略が始まった。ゴズマの戦闘員であるヒドラー兵から逃げ惑う隊員達は絶体絶命のピンチに陥る。その時、地球から光が放たれ、剣飛竜をはじめとした5人の隊員はその光を浴びて、強化服をまとった戦士に変身してしまう。自分達の身に起きたことに驚く5人だが、目の前の危機を脱すべく、襲い掛かるヒドラー兵やゴズマの怪人「宇宙獣士」と戦って撃退する。自分たちのパワーに驚く彼らに向けて伊吹は言った。自分がしてきた非常識ともいえるこの訓練は、地球守備隊内に設置されている特殊部隊「電撃戦隊」のメンバー選抜のためだったことと、電撃戦隊の長官は伊吹自身であること、そして彼ら5人は地球に危機が迫ったときに、その危機を脱するために発する「アースフォース」に選ばれ、その力によって強化服をまとうことができるようになった、と。こうして5人は、これまで伊吹が選抜してきた電撃戦隊の新しい一員「チェンジマン」としてゴズマの地球侵略に立ち向かうことになった。アースフォースに選ばれた5人の戦士による、地球守備隊内の特殊部隊である。5人はそれぞれ地球に宿る5体の聖獣(ドラゴン、グリフォン、ペガサス、マーメイド、フェニックス)の力を宿しており、それぞれ赤・黒・青・白・桃のスーツを纏う。星王バズーを頂点とし、全宇宙の支配を目論む強大な宇宙帝国。全宇宙で侵略を進めており、地球も侵略対象の1つでしかない。宇宙の星々を次々と滅ぼし、その生き残りを自軍の戦力として取り込み戦力を増大させており、全宇宙最大級の脅威となっている。組織の規模は強大で、全宇宙の大部分を既に支配しており、地球にやって来たギルークたちの部隊でさえ一方面軍に過ぎず、歴代のスーパー戦隊の敵組織でも群を抜く規模を持つ。メンバーの中にはかつてはギルークやアハメスのようにゴズマの侵略に立ち向かった者もいるが、圧倒的な力の前に屈し、母星の再興を条件に忠誠を誓っている。地球遠征軍は戦艦ゴズマードを拠点とし、ゴズマ戦闘機や宇宙各地から呼び寄せた宇宙獣士を地球に送り込む。チェンジドラゴン / 剣飛竜役の選考は難航し、適任者が見つからなかった場合は過去に2度ブラックを演じた春田純一を起用する案もあった。これはヒーローが軍隊に所属していることから、変身前でも激しいアクションが要求されることに因るものである。シーマ役の藤枝かなは本職がモデルで役者経験はなかったため、キャラクター性を確立させるために男性の声が当てられた。女王アハメス役の黒田福美は特撮にまったく縁がなかったが、時代劇の若娘のような役ばかりで不遇をかこっていたこともあり、鈴木武幸からの出演オファーを快諾。彼女の登場を印象づけるために長崎オランダ村でのロケが組まれた。岡元次郎と清家利一は本作品でスーツアクターデビューした。メインライターは前年までに引き続き曽田博久。脇を固めるサブライターも藤井邦夫、鷺山京子が健筆を振るっている。曽田はインタビューにおいて自分がメインで関わった中では『チェンジマン』が一番のお気に入りであると述べている。監督陣は前作から引き続き堀長文、山田稔が続投。堀は演出本数は少ないが劇場版2本を成功に導き、山田は1年間フルにローテーションを守り続け、1年間で31作品の演出を手掛けた。その布陣に加え、第9話より長石多可男が新たに参加。長石は途中で4か月ローテーションを離れているが、この間はTBS『赤い秘密』でメイン監督を担当している。上記作品は東映まんがまつりの一編として上映された。1作品につき、劇場版オリジナル作品が複数公開されたのはこれが初めてである。
出典:wikipedia
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