『ゴジラ2000 ミレニアム』(ゴジラ2000 ミレニアム)は、1999年(平成11年)12月11日に公開された日本映画で、ゴジラシリーズの第23作。第3期ゴジラシリーズの第1作。シリーズ全体を通せば、『ゴジラvsデストロイア』以来、約4年振りの公開となる。背びれが大きく鋭く強調され斬新なデザインに一新されたゴジラが登場、さらに宇宙人ミレニアンとそれが怪獣化したオルガが登場する。主要襲撃地点は根室、茨城、東京。地震や台風のような自然災害的存在であるゴジラに対して人類がいかに対抗するかを描くことに重点が置かれた。内閣官房副長官が率いる危機管理情報局 (CCI) に加え、ゴジラ予知ネットワーク(GPN)という民間団体が登場する。迫力のある映像構図へのこだわりが見られ、ヘリコプターでの空撮にゴジラを合成するなどCGも効果的に使われた。その一方で、根室上陸シーンでは実物大造形物で破壊描写を表現したり、砂浜のゴジラの足跡はパワーショベルで実物大のものを再現するなど、実写にこだわったシーンもある。VSシリーズではビスタサイズだった画面が、本作からはスーパー35をフルフレーム使用したシネマスコープサイズとなっている。『平成VSシリーズ』終了後の1998年に公開されたハリウッド版『GODZILLA』は、興行的には成功を収めたものの、従来のゴジラのイメージとは大幅に異なるものであった(GODZILLA#評価参照)。ハリウッド版に対する日本のファンの反応を察知した東宝プロデューサーの富山省吾は、同作の公開直後に日本版ゴジラの再開を企画し本作の製作に至った。これまでのシリーズとは全く異なる世界観を構築するためには多角的な視点が必要であるとして2人の脚本家が登用されている。製作にあたっては「初代ゴジラの再生」と初期の東宝特撮映画に見られた「謎と脅威」を基本理念としている一方で、新解釈によるゴジラのデザインや海外SF作品のモンスターを彷彿とさせるオルガのデザインなど新な要素も取り入れられている。シリーズ最終作と銘打たれた前作からわずか4年での復活となったが、興行収入16億5,000万円。観客動員数は200万人と及第点の成績となった。アメリカでは『ゴジラ』(1984年)以来15年ぶりに劇場一般公開されたゴジラシリーズ作品となった。北米2,111館で上映され、全米のマスコミからは「これぞ、エンターテイメント。ビッグな奴が帰ってきた!」などと評されたが、興行的には振るわず、最終的な興行収入は約1,000万ドルとなった。また、劇中のBGMが多数変更されている上、セリフもスラングを多用したり改変が行なわれた結果、ゴジラが人類の救世主のごとき扱いをされているという指摘がある。米国公開版は後に日本でもデーブ・スペクター総監修による日本語字幕スーパー版としてお台場シネマメディアージュで2000年11月11日から17日まで1週間のみの特別興行が行われた。漁船・第三北海丸を破壊したゴジラが北海道根室市に出現した。ゴジラ予知ネットワーク(GPN)を主宰する篠田雄二は、娘のイオ、雑誌『オーパーツ』の記者である一ノ瀬由紀らと共にゴジラと間近で遭遇し、発電所を破壊するゴジラの姿に「ゴジラは人間の作り出すエネルギーを憎んでいるのではないか」と感じる。時を前後して、鹿島灘沖の日本海溝で強い磁力を帯びた岩塊が発見された。新しいエネルギー資源の可能性を見いだした危機管理情報局(CCI)の宮坂四郎は、局長の片桐光男に引き上げを進言する。しかし岩塊は、引き上げ作業中に自力で浮上してしまう。最深部で6千万から7千万年前のものと推定される岩塊の内部には地球外生命体が存在するものと推測される。ゴジラは海中を南下し、茨城県東海村の原子力発電所を狙う危険性が高まる。片桐は久慈川河口に自衛隊の部隊を展開させ、新兵器フルメタルミサイルでのゴジラ打倒を図る。上陸したゴジラと自衛隊との戦闘のさなか、岩塊が飛翔し、ゴジラに攻撃を始める。ゴジラも熱線でこれに応戦、相撃ちとなってゴジラは海へ去り、岩塊は金属質の本体の一部を露出させた状態で北浦に墜落し、その動きを止める。東海村でゴジラの表皮を採取した篠田はゴジラの細胞が持つ治癒能力に着目し、宮坂を通してCCIの設備を使用して解析を進めようとするが、片桐は条件として篠田が持つゴジラの情報の開示を要求する。細胞を精査した篠田は、そこから細胞の復元と修復を行う形成体を発見し、オルガナイザーG1と名付ける。翌朝、北浦の岩塊は日の出とともに動き始める。外側に張り付いていた岩を振動で完全に払い落とすと、飛行体は新宿に飛来し、『オーパーツ』編集部が入ったシティタワー屋上に着底する。夜になると飛行物体は肉眼では見えない触手を伸ばし、周辺地域のコンピュータに対してクラッキングを仕掛けてゴジラに関する情報を集めると同時に、大気組成を変え始める。片桐はこの巨大UFOを危険と見なし、ブラスト・ボムでの破壊を決断した。爆破直前のタワーにとどまってエイリアンの狙いを探っていた由紀に代わって、篠田はデータの入ったモバイルパソコンを持って脱出を試みる。制止する宮坂の声を無視して、片桐は爆破を強行する。かろうじて崩壊するタワーからの脱出に成功した篠田は、エイリアンの目的が「自分たちに適した環境に作り替えること」と、「ゴジラが持つオルガナイザーG1から、長い時間で失った肉体を取り戻すこと」であると片桐たちに語る。そんな折、東京湾にゴジラが出現し、UFOがいる新宿を目指す。宇宙人ミレニアンが、ゴジラの細胞の自己再生能力を司る「オルガナイザーG1」を吸収したが、制御できずに怪獣化してしまった姿。形状は左右非対称、いびつな姿をしている。鈍重な外見に反して、空中高くジャンプが可能な程の身軽な体と跳躍力を有する。搭乗してきたUFOと同じく、左肩に発射口があり、UFO同様の光線を放つことができる。周囲の物体を宙に浮遊させる超念動や、UFOの遠隔操作も可能。非常に再生能力が高く、左肩部を丸々吹き飛ばされるほどの重傷を負っても瞬く間に再生してしまう。熱線の直撃を浴びてもすぐに再生していくさまにはゴジラもうろたえている。ゴジラと肉弾戦を繰り広げるが、その最中、噛みつくことでゴジラのエネルギーを吸収し、うろこのようなものも生え始める。その意図はゴジラと同等の生命体になることである。最終的には、大きく裂けた口を開けてゴジラの上半身を飲み込み、ゴジラとの同化を図り背びれまで獲得するが、ゴジラの体内放射により上半身を失い死亡(厳密に言えばゴジラは「確実に倒すためにわざと飲み込まれた」)。胴体も後に倒れ込んだ後、黒い粉に変化して崩れ去り、体を取り戻すことになったゴジラに命を絶たれる皮肉な結果になる。UFOに乗っていた巨大宇宙人。長い宇宙航行の間に肉体を変化させ、量子流体化している。海底にUFOと共に沈んでいたが、探査船の照明により復活。地球征服を企み、地球の大気を自身の適したものに変えようとした。UFOがゴジラからオルガナイザーG1を吸収することで肉体を取り戻したが、ゴジラ以外の生物ではオルガナイザーG1を制御できず、怪獣オルガに変化する。オルガに変化する直前には、タコのような風貌で半透明な体色をした姿を見せる。※映画クレジット順いずれも東宝ビデオより発売。脚本を担当した柏原・三村の両名によりノベライズされている。映画の登場人物を深く掘り下げた内容となっており、またミレニアンが如何にして地球にたどり着いたかが詳しく説明されている。反面、東海村での戦いまでに多くの紙幅が割かれており、それ以降の展開はほとんど描写されない。
出典:wikipedia
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