広島県立世羅高等学校(ひろしまけんりつ せらこうとうがっこう)は、広島県世羅郡世羅町にある県立の高等学校。1999年(平成11年)2月28日、君が代斉唱や日章旗掲揚に反対する日本教職員組合傘下の広島県高等学校教職員組合(広島高教組)の組合員教職員や部落解放同盟広島県連合会との連日の交渉に追われ、一方でそれを義務付ける通達を出した文部科学省との間で板挟みとなった当時の校長が卒業式前日に「何が正しいのか分からない。自分の選ぶ道がどこにもない」とする遺書を残し自宅で自殺する事件が起こり、同年8月に『国旗及び国歌に関する法律』(国旗国歌法)が成立するきっかけとなった。地方公務員災害補償基金広島県支部は、校長の自殺を教職員の執拗な抵抗に追い込められたことが要因であるとし、2006年に公務災害に認定した。1999年(平成11年)3月5日、韓国日報が「“キミガヨ”で悩みの校長の教え子たち」「5年前からタップコル公園で“謝罪の参拝”」という見出しをうち、世羅高校の生徒達が「(韓国・ソウルにある)タップコル公園の3.1 (独立) 運動記念塔前でひざを折り、頭を垂れている」という写真を添えて、「日帝侵略と植民地蛮行を謝罪する文章を朗読した」と1998年10月16日の様子を社会面トップで報じた。記事の中では、事実とは異なる内容であるが、世羅高校の国旗問題も取り上げており「これまで五年間、“謝罪修学旅行”を許可してきた校長先生が、日帝軍国主義の象徴である日章旗掲揚や君が代斉唱に反対する教師たちと教育委員会の間で悩んだ末に自殺を選んだのだろう」という世羅高校の「謝罪旅行」を案内してきたという韓国人の声も報じた(しかし、自殺した校長の就任は報じられた韓国旅行の1年前である)。この韓国日報の内容を翌3月6日、産経新聞が報じ、「一方的に謝罪する行為は、かえって信頼や友好を妨げる。本当の友好とは、言うべきことを言い合って築かれるものだ。日本の一部の教師が持つ思い込みや非常識さが、この修学旅行のような広島県の異常な教育の背景にある」と高橋史朗明星大教授の批判の声を載せた。後日、産経新聞による教師への取材によると「韓国でどう報道されているかは分からないが、宣言文を読み上げる前に生徒たちが座った形で集会を開催。座ったままで黙とうした。眠たさの為、頭を下げていた生徒もいたと思う」と話していたという。また、読み上げた宣言文の内容については、生徒たちが考えたものだという。同日の読売新聞の取材に答えた教諭の話によれば「平和学習の一環であり、謝罪旅行ではない。三・一独立運動記念碑前では、座っただけで、ひざまずいてはいない。韓国の新聞で謝罪文としているのは宣言文で、生徒が考えた。垂れ幕には『平和をつくろう、私たちの手で』と書いてあり、謝罪の言葉はない」と主張している。鎌田慧は、著書「家族が自殺に追い込まれるとき」において産経新聞の記事と、同様の内容を掲載した週刊文春3月18日号を、「死者に鞭うつ記事」であると主張したが、「謝罪旅行」として報道のもととなった韓国日報への言及はなかった。
出典:wikipedia
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