五観の偈(ごかんのげ)は、主に禅宗において食事の前に唱えられる偈文。唐代の南山律宗の僧、道宣が著した『四分律行事鈔』中の観文を宋代に黄庭堅が僧俗のため約したもの。道元の著作『赴粥飯法』における引用によって日本で広く知られるようになった。僧侶の食事作法のひとつだが、道徳的普遍性の高い文章であるため禅に限らず多くの分野で引用されている。五観文、食事五観文、食事訓とも。宗派によって偈文の読み下しに若干の異同があり、臨済宗、黄檗宗では三句目を「三つには心を防ぎ過貪等を離るるを宗とす」と唱える。「貪等」とは三種の煩悩である「貪・瞋・癡」のいわゆる「三毒」を指す。これらはそれぞれ「貪欲」「怒りや憎しみ」「無知や愚かさ」を意味し、食においてはいたずらに美食や暴食する貪欲、食に嫌悪や不満を発する狭量、食の意義や作法を弁えない愚昧を戒める。数多くの解釈があるが、曹洞宗の公式な資料としては曹洞宗宗務庁教化部刊行『曹洞宗青年聖典』 の解説、また成立の経緯や、偈文の意図を平易に説明した江戸中期の面山瑞方著『受食五観訓蒙』等がある。なお、道元の師匠筋にあたる栄西の著した『出家大綱』正治2年(西暦1200年)には別バージョンの五観の偈の記載がある。
出典:wikipedia
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