株式会社パルコ () はファッションビル「"PARCO" (パルコ)」 を展開する日本の企業。PARCO以外の商業施設も展開している。Jフロントリテイリングの連結子会社である。登記上の本店は東京都豊島区南池袋に、本社事務所は渋谷区神泉町に所在する。国内外でファッションビル「PARCO」を19店舗展開している。他に、PARCO劇場、CLUB QUATTRO、TOKYO FM渋谷スペイン坂スタジオ、radio drive plusなどの劇場やライブハウス、ラジオ番組など、文化・ソフト事業も幅広く手がけている。かつて堤清二が率いた西武百貨店を中核としたセゾングループの一角を成したが、パルコについては直接関与せず、全面的に増田通二に託し自由を与えた経緯から、独特の個性が出来上がった。セゾン系本流とは別にパルコ独自の劇場や出版社を持ち、広告手法も異なった。パルコは若年層、西武百貨店は中高年層を主な顧客ターゲットにして棲み分けがなされているが、西武百貨店がない地域にある一部のパルコでは、ターゲット層をやや上の年齢層まで広げている。近年はパルコとは別業態の「ZERO GATE」(ゼロゲート)という中低層商業ビルの出店を進めている。社名のPARCOは、イタリア語で公園を意味する"Parco"から由来している。パルコ発祥の店、旧国鉄・池袋駅の駅ビル開発を目的に設立された「池袋ステーションビル」が前身。当初はホテルを核テナントとする予定だったが、途中で方針を転換。京都の百貨店丸物(後の近鉄百貨店)から出資を受け入れ、1957年(昭和32年)「東京丸物」の店名でオープンした。1969年(昭和44年)、業績低迷を理由に丸物が撤退し、小佐野賢治の仲介で西武百貨店の資本参加を仰ぐことになった。同年、池袋の東京丸物の跡地にファッションビルパルコ1号店が開店した。なお、丸物傘下から西武百貨店の傘下になった百貨店として豊橋丸物(西武百貨店の傘下に入ったのち豊橋西武。豊橋市にあった。)があり、2003年(平成15年)まで営業していた。現在は建て替えられココラフロントとなっている。セゾングループの解体後は森トラストグループが筆頭株主となり、旧セゾングループではクレディセゾンが主要株主となった。また同社は子会社で、洋楽に強く文化人らに定評があったCDショップ運営会社のWAVEをタワーレコードに売却、さらに洋書や思想書に定評があり、文化戦略の一翼を担った個性派書店チェーンのLIBROを日本出版販売株式会社に売却するなど、各事業から撤退している。森トラスト資本参加後はリニューアルを強化、売り場のテーマ性を明確にし、収益性は高まりつつある。2005年より「中期経営5カ年計画」を推進し、主に政令指定都市への連続出店を展開した。その第1弾として、2007年(平成19年)3月15日に新規出店としては10年ぶりとなる「静岡パルコ」を静岡市の西武百貨店静岡店跡に開店した。同年10月10日にはさいたま市に「浦和パルコ」、2008年(平成20年)8月23日には東北地方の拠点都市である仙台市に「仙台パルコ」を開店した。2010年(平成22年)3月19日には、九州地方の拠点都市である福岡市天神の岩田屋旧本館跡にも「福岡パルコ」をオープンさせた。2010年からの中期経営計画では京浜、京阪神の未出店エリアへの出店、地域特性に応じた既存店舗の業態特化、アジアを中心とした海外進出などが挙げられている。当時の大株主だった森トラストではパルコへの出資比率を50%弱まで引き上げたい考えがあり、2010年1月にはパルコに対し第三者割当増資による出資比率引き上げを打診したものの、パルコ経営陣はこれを拒否。それどころか、2010年8月には日本政策投資銀行との資本提携を発表し、転換社債の発行により同社がパルコの事実上の第2位株主になった(潜在株式の18.71%を所有)。このため森トラストはこの提携に反対の意向を示した。2011年2月にはイオンが、パルコの発行済株式の12.31%を取得したことを発表した。イオンではパルコとの協力により都市型ショッピングセンターや海外展開の強化を進めたいとの意向を示し、森トラストも「イオンが現在表明している内容に特に異論はない」として、イオンとの提携に前向きな姿勢を示したことから、その後協議を進め3月17日には経営陣の刷新やフォーラス・ビブレといったイオン側の既存施設のパルコへの移管等を含む具体的な提携案を提出したものの、パルコ側はこれを拒否した。しかし経営陣の刷新について森トラストがイオン案に同意することを表明するなど、両社合計で約45%の株式を保有するイオン・森トラスト側の提案が成立する可能性が高まったため、同年4月20日に森トラスト・イオンとパルコとの間で社長の更迭を含む合意書が締結され、イオンとの業務提携に向けた検討を行うこととなった。ただその後具体的な提携交渉は進まず、状況は膠着状態となった。2012年2月24日、森トラストが保有するパルコ株全てをJ.フロント リテイリングが取得する方針が発表され、3月23日に取得し、筆頭株主となった。さらに7月5日にJ.フロント リテイリングによる株式公開買い付け(TOB)と資本業務提携を発表、8月21日にはTOBが成立しJ.フロントが株式の65%を保有する親会社となった。なお既存の大株主については、日本政策投資銀行がTOBに応じ株式の大半を売却したのに対し、イオンはTOBに応じず今後も株式を保有する。J.フロント傘下の大丸・松坂屋等の百貨店とパルコの協業も話が進んでおり、まずは2013年夏より、名古屋パルコと、隣接している松坂屋名古屋店でクリアランスセールのコラボレーションやホームページの相互リンクを行っており、また2017年秋オープンを予定している松坂屋上野店の新南館にパルコがキーテナントとして入居するなど、既に計画が具体化しているものも出てきている。パルコが頭角を現すのは渋谷進出からだといわれる。1960年代以降、セゾン系は拠点を渋谷に求めた。だが、当時の繁華街といえば新宿・銀座であり、異質な文化を求める若者は六本木に集まった。渋谷は坂に囲まれた複雑な地形にあり、当時としては商業集積地に適さないと予想され、渋谷進出を危惧する声は根強かった。そうした予測に反し、パルコは若者カルチャーやアートとクロスオーバーさせた斬新な展開で挑み、それは大きな反響を呼ぶことになる。またセゾングループ時代の斬新なテレビ広告はしばしば話題になった。その一つにニューヨークのハドソン川を内田裕也がスーツで泳ぐCMがあった。尾崎豊、竹内まりや、中島みゆき、B'z、山下達郎ら、数多くのミュージシャンの歌詞にも使われている「渋谷公園通り」は、パルコの店舗に面しており、その名称はパルコがイタリア語で「公園」を意味していることや、代々木公園に通じていることに由来する。東京・渋谷にある坂の愛称。パルコなど、かつてのセゾングループの極めて計画的なイメージ戦略の下、1975年(昭和50年)に命名された。ダイハツ工業と提携し、1988年(昭和63年)にミラの特別仕様車が発売され、その後、1995年(平成7年)にはオプティ、2001年(平成13年)にはムーヴ、YRVにパルコ仕様グレードが設定された。また、過去にはパルコ全店舗でダイハツ車の展示会を行っていた。しかし、2002年(平成14年)にはセゾングループの経営再建とムーヴのフルモデルチェンジに伴い提携解消。PARCOオルガン坂大賞(パルコオルガンざかたいしょう)とは、1980年代に行われた公募音楽コンテストである。のちにプロとして活躍する幾組かのミュージシャンを輩出した。「オルガン坂」とはパルコの東京都・渋谷の店舗、パルコPart1・Part3の並ぶ渋谷区の坂の通称で、近隣の井ノ頭通り・東急ハンズ渋谷店前の交差点から坂を上り、Part1前の交差点までを指す。由来には周辺に音楽関連の店が多かったためと、東急ハンズの階段がオルガンの鍵盤のように見えるためという2説がある。パルコ出版の雑誌『ビックリハウス』誌上では1982年11月号で「第1回オルガン坂作詞大賞」が発表されている。1984年には第2回オルガン坂大賞が開催されている。1985年3月20日に行われた第3回オルガン坂大賞の発表コンサートは、パルコPart.1にあるPARCO劇場にて行われた。このときの審査員のひとりには立川直樹、応募者には後にZABADAKを結成する吉良知彦がいた。吉良は自主制作アルバム『AFTER THE MATTER』で応募し、このアルバムが多重録音作品であったため演奏をどうするか悩んだ結果、当日、後にZABADAKメンバーとなる上野洋子と口パクによる歌唱の合間にオリジナル曲「オハイオ殺人事件」の世界を表現した演劇風のパフォーマンスを行ったという。吉良はグランプリや2位の受賞は逃したが、後日審査員の立川に声をかけられ、東芝EMIからZABADAKとしてメジャーデビューした。松井寛は高校生時に同賞に応募し、その際の審査員には坂本龍一、大貫妙子、菊池武夫がいた。松井は2位となり、その後PARCO音楽出版預かりの作曲・編曲家としてCM音楽を手掛けたのを経てプロの道を歩んだ。その他の著名な出身者にはテイ・トウワ、中村由利子(23歳時に応募し、作詞作曲部門で受賞)がいる。パルコが独自に展開する水着の販促活動。2003年(平成15年)より休止期間を挟み毎年水着キャンペーンガールを1名選びポスターモデルに起用している。中でも渋谷パルコの外壁には巨大看板が掲げられている。一般に水着キャンペーンガールは新人モデルから選ばれるが、当キャンペーンガールは既に芸能界でキャリアを積んだタレントが主に選ばれる傾向にある。閉鎖した店舗は背景が灰色。
出典:wikipedia
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