撒菱(まきびし)とは、忍者が用いる道具のひとつ。逃げる途中にばら撒くことで追手に怪我を負わせる、またはそれを踏まないようにするために追手の速度を落とさせる効果がある。撒蔆、撒芰とも表記される。もともとは水草であるヒシの実を乾かしたものを使用した。菱の実、あるいはそれを模したものも三角錐の形状をしており、基本的にどのように置かれても、刺が上を向くようになり、追っ手の足を傷つけるように出来ている。木や竹から削りだした物もある。鉄製のものをイメージしがちだが、使い捨ての道具としては重く、かつ、高価で持ち運びに不便であるため、個人の使用には向かない。第一、手で持てる量にも当然限度があり、逃亡の際に用いるには実用性が低く、そもそも決めておいた逃亡用の道に予めばらまいておき、使用者はすり足で走り抜け、それに気づかない追手は踏んでしまうこと心理を利用した戦法が実用的である。菱の実を使用するものは天然菱、木製のものは木菱、鉄製のものは鉄菱と呼ばれる。持ち運びの際には竹筒に入れるのが一般的である。こうしておくと振付けるようにして敵の顔面に投げつけ、武器として使うことも可能であった。中世西洋では、カルトロップ()と呼ばれる同様の道具があり、騎兵や戦象の突進を鈍らせる為に使用された。中国にも似たような物がある。007シリーズ『007 トゥモロー・ネバー・ダイ』のボンドカー BMW750ilのリアバンパーにも装備されているなど、アクション映画のギミックとしてもおなじみである。
出典:wikipedia
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