『京都地検の女』(きょうとちけんのおんな)は、テレビ朝日系の「木曜ミステリー」枠(毎週木曜日20:00 - 20:54)でかつて放送された日本のテレビドラマシリーズ。主演は名取裕子。京都地方検察庁の検事・鶴丸あやの女性(主婦)ならではの視点を活かした活躍を描いたミステリードラマである。第2シリーズからハイビジョン収録を行っているが、実際ハイビジョン放送を開始したのは第3シリーズの最終回スペシャルからとなっている。鶴丸あやは、夫を東京に残し、京都地検に赴任。娘・りんと京都で生活をしている。ワイドショーや井戸端会議などを愛し、バイタリティ旺盛。押しが強く、自分が納得するまで徹底的に疑問を追求するが、その際の彼女の判断の基準になるのが「主婦のカン」である。鶴丸の「主婦のカン」は、部下を辟易させても、司法修習生をこき使っても、京都府警と罵りあっても、時に地検上層部に睨まれても、幸か不幸か全く気にしていない。そんな過程を踏まえていきながらも、事件の真相を解き明かしていくミステリーである。名取は若い頃から東映の映画・テレビ作品にたびたび出演し、「自分は東映京都の社員じゃないけど」と前置きするほど東映京都に思い入れがある。その為、自分の知識や経験を主にスタッフや司法修習生役の俳優に伝える熱意が昂じて「名取塾」と表現されている。最初はあらゆるスタッフにダメ出しをしてばかりだった為、「名取塾」=スパルタのイメージがあったが、名取曰く「スタッフが成長して頼もしく」なってからはすっかり穏やかになり、名取塾という言葉自体が過去形になりつつある。その代わり、名取は母性を発揮した世話好きが高じ、第2シリーズの大河内奈々子には寒さ対策で自身が使う自衛隊仕様の防寒グッズをプレゼントしたが、第4シリーズの三津谷葉子には自分が使っている化粧品や着ていたドレスをプレゼントする等、中身も豪勢になっている。渡辺いっけいは劇団からフリーになった背景から「自分の守備範囲さえこなせば、それでいい」というスタンスで仕事をしていたが、名取にチームで作品を作りあげる事の大切さを懇々と説かれて以降、すっかり改心させられた。今作第2シリーズでは司法修習生役の後輩俳優に大好きなサッカーにたとえて演技指導し、第5シリーズでも森翼を東映京都撮影所の近くで食事をご馳走したりと、面倒見のよいところを見せている。「京都地検の女」撮影中の名取は神出鬼没で、撮影中に気になった店を見つけると撮影の合間に訪れ、店主と世間話を楽しんだり、自分の好きなものやキャスト・スタッフにご馳走する食べ物を購入するなどとても『自由』である。2006年11月26日放送分の『旅の香り』では野際陽子が、「そういうことは自分にはできない」と名取の『自由』さを評している。『京都地検の女』が初共演だった2人はとても仲が良く、船越がレギュラー出演していた『ぐるぐるナインティナイン』のコーナーグルメチキンレース・ゴチになります!に2度、船越の主演シリーズ『刑事吉永誠一 涙の事件簿』に名取がゲスト出演するなど共演する機会が増えた。また、撮影現場で名取は「姫」(もしくは「裕子姫」)とキャスト・スタッフに呼ばれており、船越も「姫」と呼び、名取は船越を「英ちゃん」と呼びあった。第2シリーズ撮影中の2004年11月23日に船越が腰部椎間板ヘルニアのため緊急入院した。一時は降板も危ぶまれたが12月17日に退院し、2005年1月10日の第2シリーズ制作発表で完全復帰した。復帰第一声は「こんにちは、フニャ腰です」。船越はキャストスタッフ全員に1人1人感謝したと伝えられている。船越が撮影に参加できなかった放送回では、益岡徹が代役として登場し、主要キャストが自身担当のセリフを増やして船越の欠落感を埋めたり、ヘルニア前とヘルニア後に撮影した順番を入れ替えるなどの苦心が見られたが、かえってキャストとスタッフ間でテンションを高めた内容になった。また、スタッフとキャスト全員が書いた寄せ書きは名取が率先して書かせている。2007年4月に船越の主演シリーズ『その男、副署長』がスタートしたが、10月放送開始の第4シリーズにも船越は出演(双方ともテレビ朝日の井上千尋プロデューサーと脚本家の塩田千種が関与している)。しかし、第4シリーズの最終回で鶴丸が京都を離れ島根地検へ、北村がパリ警察に赴任する形で一旦『京都地検の女』シリーズに終止符を打つ形が取られた。京都地検の女第1シリーズから高原純之介役で作品を支えた蟹江敬三が、2014年3月30日急逝した。名取裕子は訃報を聞いた翌日に、生前どんなに遅くなっても本人は電車に乗って帰ったという蟹江の自宅を弔問、蟹江の亡骸と対面している。蟹江と名取は「京都地検の女」のみならず名コンビとして20年間お茶の間の人気を博してきたが、意外にもドラマの現場を離れての食事は一度もなかった。名取曰く「現場でしゃべってその役柄を集中していくというお付き合いだった」。かといって仲が悪かったわけではない。おしゃべりな名取が蟹江に「うるさい?」と聞くと「おしゃべりな女は嫌いじゃないよ。うちで慣れているから」とえくぼを浮かべたという。2015年5月19日に木曜ミステリー「最強のふたり〜京都府警 特別捜査班〜」の制作が公式に発表された。名取がゲスト出演した2016年のドラマ「不機嫌な果実」において、「実はちょうどこのドラマのプロデューサーが、私の主演ドラマ『京都地検の女』も担当していたので、どこか息子のような存在なんですよ」と過去形のコメントを残している。
出典:wikipedia
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