奈良駅(ならえき)は、奈良県奈良市三条本町にある、西日本旅客鉄道(JR西日本)の駅である。奈良市におけるJRの中心駅であり、京都・天王寺方面へ向かう快速列車が多数発着している。第3回近畿の駅百選に選定されている。2010年(平成22年)の平城遷都1300年記念事業を目処に行われている駅周辺の土地区画整理事業とあわせて、当駅の高架化事業が行われ、同年3月13日に最後まで地上のりばから発着していた桜井線が高架化された。なお、近鉄奈良線の近鉄奈良駅は、当駅から約900mほど東に位置している。乗降客数は市中心部に位置する近鉄奈良駅の方が多い。当駅には以下の路線が乗り入れている。線路名称上、当駅に乗り入れている路線は以上の2路線であるが、これらに加えて関西本線木津駅を起点・終点とする以下の2路線の列車も乗り入れている。JR奈良駅周辺は、かつて関西本線(大和路線)と桜井線が地上を走っており、奈良市の旧市街地を東西に分断しているため奈良市都市部の発展を妨げていた。また、これらと交差する跨線橋も狭く、周辺道路の交通渋滞が激しく起こっていた。そのため、街の再生と交通の円滑化を図るため、平城遷都1300年にあたる2010年(平成22年)の高架完成を目指し、2002年(平成14年)から連続立体交差が進められ、周辺土地区画整理事業(シルクロードタウン)や3箇所の高架橋道路の平坦化が行われていた。2003年(平成15年)9月6日まで使われていた2代目駅舎は1934年(昭和9年)に完成したもので、周囲の景観に配慮して方形屋根に相輪を持つ和洋折衷様式が採用されている。大阪鉄道局建築課が京都帝室美術館懸賞設計に応募し落選した設計案を再利用したものだった。高架化に伴い取り壊される予定であったが、その歴史的価値から反対の声は根強かったこともあり、曳家によって元の位置から18m移動された上で保存され、奈良市総合観光案内所として利用されている。また、旧駅舎のホールにはなら・シルクロード博覧会に出品されたサモトラケのニケのレプリカ像が飾られていたが、駅舎移設に際して奈良市立一条高等学校に寄贈されている。地上駅時代は乗り換え跨線橋で東西を結んでおり、東西2箇所に改札口があった。高架化工事中の2006年(平成18年)、旧駅ホームの下から謎の遺構が発見されたため奈良県立橿原考古学研究所による発掘調査が行われた結果、明治時代の転車台と判明した。発掘された転車台は高架化工事に支障するため、そのままの形で保存されることなく撤去されたが、一部のレンガなどは同研究所附属博物館が保存し、展示会も行われている。奈良駅には奈良機関区(のち奈良気動車区)が所在していたことから、1980年代後半までは転車台と機関庫が存在しており、1986年(昭和61年)8月に蒸気機関車C56形160号機による「SL大和路号」が運転された際にこの転車台が使用されている。2010年10月に完成した3階建ての駅舎の高架駅で、改札口は高架化を機に2階の1ヶ所に集約し、3階がホーム、2階は駅業務施設と商業施設、1階は商業施設が設けられている。ホームと線路の配置は島式ホーム3面5線の構造である。駅舎ファサードの基本コンセプトは『「奈良らしさの表現」―青丹よし―』であり、3階のホームの側壁には五色のカーテンウォールが設置され、「青丹よし」を現代的に表現している。ホーム部分には寺社の伽藍をイメージした飾り鉄柱を設置、サーモンピンクに塗られている。飾り柱の上には、垂木をイメージした装飾も設置されている。また、2階部分外装は白壁を意識した白塗り、1階部分外装は近隣のなら100年会館のような瓦をイメージした黒タイル張りとなっている。内装は、改札内は無装飾であるが、改札外部分は天井には格天井を意識した装飾が、また柱は吉野杉で美装されており、一部柱には組物を思わせる装飾が施されている。また、柱からは釣灯篭を思わせる照明も吊るされている。駅舎構内には1階・2階部分に幅員20mの自由通路が作られ、西口2階はデッキと接続、東口2階はJR奈良駅NKビルと接続した上で、1階に降りる階段とエスカレーターが設置されている。また、2010年10月3日には、1階自由通路南側には商業施設「ビエラ奈良」が開業し、2012年3月2日に自由通路北側の1・2階部分に「ビエラ奈良」の第2期分が増床オープンした。当駅は駅長が配置された直営駅であり、管理駅として関西本線の加茂駅・木津駅・平城山駅、片町線の西木津駅、佐保信号場を管理している。路線名は旅客案内に合わせて愛称で記述する。1番のりばと同一ホームの反対側は、数字のないのりばとなっている。2番のりばに到着する列車は両側で客扱いを行い、大和路線下り列車と万葉まほろば線の列車との同一ホームで乗り換えることができる。2番のりばへの到着時には、2番のりば側の扉が先に開き、発車時はのりば番号なし側の扉が先に閉まる。なお、数字のないのりばは「こののりば」と自動放送されている。朝ラッシュ時に桜井線(万葉まほろば線)・和歌山線経由でJR難波駅へ向かう快速があるが、大和路線法隆寺駅経由の列車と誤乗を防ぐ意味で、「普通 万葉まほろば線経由王寺行き」と案内されている。3方向すべての入線・発車に対応しているのは3・4番のりばのみである。1・2番のりばは木津・桜井方面からの入線と法隆寺・桜井方面への発車のみ対応しており、5番のりばは法隆寺方面からの入線と木津方面への発車のみ対応している。なお、関西本線の下り本線は2番線、上り本線は5番線である。旅客案内上ののりばと運転取り扱い上の番線は次の通り。2014年(平成26年)度の1日平均乗車人員は17,486人である。ジャパンレールパスやJR West Rail Passの発売が開始された後、奈良を訪問する外国人観光客の利用者は増加している。「奈良県統計年鑑」、「奈良市統計書」によると、1日平均乗車人員は以下の通りである。奈良市の目抜き通りである三条通り商店街の西端に位置する。春日大社参道の始点であり、参道入口を示す常夜灯が駅前広場に立つ。三条通りは歴史ある地元向け老舗店と観光客向けの土産店などが混在するが、2000年代に入ると全国チェーンのレストランやカフェなども増えた。奈良旧市街地の中心である。寺社の建ち並ぶ観光地である奈良公園へは、駅を東へ、三条通り商店街を徒歩(約15分)で向かうか、奈良交通の市内循環バスなどの公共交通機関を利用することになる。北側は古くからの市街地。さらに行くと奈良テレビ放送や鴻池運動公園がある。駅前東側を南北に奈良県道754号が走る。西側はシルクロードタウン21と称した再開発が進み、マンションなどの住宅街である。高架新駅完成を見込んでいくつかのホテルやショッピングモールも営業を開始しているが、西口のホテル建設が頓挫したため現在も一部は空き地となっている。なお、線路高架化に伴う高架下の道路整備が遅れているため西側の交通事情はよいとは言えない。一般路線はすべて奈良交通によって運行されており、多くの路線が近鉄奈良駅も経由する。なお、かつては近畿日本鉄道や京阪バスの京都駅行など、比較的運行距離が長い路線も発着していた。バス停番号は、市内循環が【N-1】奈良西の京斑鳩回遊ラインが【E-7】奈良駅を発着する主なバス路線は次の通り。(2015年7月16日現在)※2013年3月16日までは東口での発着が主だったが、奈良市のJR奈良駅東口駅前広場の整備工事に伴い、2013年3月17日より東口発着の一部路線が西口発着に変更された。※2015年4月1日より、JR奈良駅東口駅前広場の整備完了に伴い一部系統の乗り場が移動し、西口の乗り場番号が東口と重複しないよう変更された。すべて東口4番のりばから発車する。
出典:wikipedia
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